祖師谷公園の「剪定をまぬがれたウメ2本」 | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

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森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

今朝の気温は2.6℃。湿度41%。
風がやや強くて、体感温度は1℃くらい。
まだまだ寒いです。
 
さて、昨日の続きです。
これは剪定されなかったウメの1本です。
太極拳広場からいったん公園の外に出て、
公園を見下ろしながら仙川に下っていくと、
今を盛りのウメの木があります。
樹形も本来のこんもりとしたお椀の形。
いい香りが漂ってきます。
 
先日、公園管理の方たちと園内を回って、
話を聞いたところによりますと、
斜面の木は崖崩れを防ぐ意味で基本的には
切らないとの説明でした。
(しかし、この近くにあったウワミズザクラの大木は
5年ほど前に切り株だけになってしまったのですが)
 
この木には鳥がやってきて蜜を吸っています。
 
ヒヨドリです。短時間に2羽きました。
 
ウメはいつからあるのでしょう。
立派な大木です。
どうかこのまま公園を訪れる私たちの、
そして鳥たちの木であり続けてください。
 
そして2本あるうちの、もう一本です。
ここはどこかというと、公園駐車場の奥、
側溝が金網の柵で囲われている、
その内側、つまり厳密にいうと、
公園の管理地ではないのです。
 
側溝といえども河川なので、
河川は公園協会ではなく、直接東京都の管理になるそうです。
「河川の木は切るのが原則なのですが」
と公園協会の人は首を傾げていました。
 
ヒヨドリが勢いよく「ピーーッ」と鳴きました。
目移りしそうなほどのウメを前に、歓声をあげているかのよう。
 
花の中心にくちばしを差し込んで蜜を吸っています。
きっと、おいしいんでしょうね。
 
ヒヨドリに追い払われないよう、
そっと端っこのほうで蜜をすっているのはメジロです。
 
なにも人間の手が入らない、自然のままのウメの
なんと美しいこと!
昨日ご覧にいれた、
剪定をされた見る影もないウメと同じ木だと思えますか?
 
公園を出て帰り道、
見事な紅梅が庭にある緑濃いお屋敷がありました。
 
そこに来ていたのはオナガです。
群れをなして、5羽もきていました。
 
この紅梅は持ち主のみならず、
そこに集まる鳥たちコミで
道行く人の目を楽しませてくれる。
 
「剪定されたウメ」と「剪定を免れたウメ」
どちらが私たち公園に足を運ぶ者にとって、
そしてウメの木にとって、
そして鳥たちにとって、
「望む姿」なのか、
答えは自明ではないのでしょうか。