昨夜の雨に打たれて、太極拳広場のコナラもさらに葉を落としました。
ここは落ち葉が土にかえれる本来の居場所だから、
見ていて気持ちも落ち着きます。
ふと昨日のどんぐりを思い出しました。
あのシラカシのどんぐりの、丸いのと細長いのは木が違ったわけですが、
同じ1本の木の葉でもずいぶんと違いがあるのではないかしら?
拾い始めると、違うこと違うこと!
同じ葉は二つとしてないんです。
大きいの、小さいの、幅が広いの、細長いの。
同じ1本の木の葉とは思えないほどです!
左の長さは17㎝、真ん中は10㎝、左は7.5㎝です。
図鑑ではどうなっているのかとコナラのページを開くと、えーっと、80%の縮尺で9㎝だから、1.25倍の11.25㎝。
なるほど、上の写真のほぼ真ん中の大きさになってます。
平均値ということですかね。
でも平均値の葉の数が多いのではなくて、大小の差が激しくて、その平均値を出しているということです。
じつは先日、私たち樹木好きの間でバイブルとされる
『葉で見わける樹木』の著者、林 将之氏の講演会があり、
本を作るときの製作裏話を聞く機会を幸運にも得られたのですが、
そのときの話が浮かんできました。
使える図鑑がないなら自分で作ろうと、カメラではなく、コピー機によるスキャニングで葉を鮮明な画像にする画期的な方法を編み出し、写真だけではなく内容も、これまでにない誰でも分かりやすい図鑑を作ったのですが、なにしろ本を作るのも初めての体験で、一つの木からその木の葉を代表に選ぶとき、この一枚一枚全部違う葉のどれを選べばいいのか、悩んだそうです。
そしていつのまにか、これまでの図鑑の値を見てそれに近い葉を探している自分に気づいて、苦笑してしまったといいます。
葉もまた、こんなにも個性的、「みんな違ってみんないい!」