仙川に続々と北国からカモが到着しています。
先日からお伝えしているように、コガモ、ヒドリガモ、マガモ、オナガガモが揃いました。
カモは一人前の大人のカモになる前に、エクリプスという時期があって、羽が抜け変わります。すると雄と雌の識別が難しくなるんです。
ふつう鳥は雄のほうが雌よりもずっと派手な姿をしていますが、エクリプスの時期は雄は地味になって雌と見分けがつかなくなってしまいがち。
以下、私の疑問を鳥の師匠N氏にメイルで伺ってみました。
早速お返事をいただけましたので、ごらんください。
Q 下は雄のオナガガモのエクリプスでしょうか。
生殖羽とは違いますよね。
A オナガガモのエブリクスで非生殖羽か、写真判定が難しいですが、 ♀のようにも見えますネ・・・。
Q こちらが雄の生殖羽ですが、同じ時期に状態がこんなに違うものなのでしょうか。
A オナガガモの♂、まだ部分換羽中で冬羽・非生殖羽です。 個体差はありますが、換羽完了までは後1ヶ月(11~12月)位
Q こちらはひときわ小さいカモです。一羽だけでいました。
雌のコガモだと思うのですが、幼鳥でもあるのでしょうか。
A 飛来して1ヶ月、♂・♀と幼鳥の判定は難しい時期です。 ♂はエブリクス期で、個体差もあり幼鳥も私には明言できません。 春に日本から飛去して、産卵し3週間位抱卵→約1ヶ月で独立します 幼羽の2期(第1~第2)を経て初秋に最初に♂が、次に♀+幼鳥が飛来する。
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Q こちらは4羽かたまっていました。雄のコガモのエクリプスでしょうか。
A お見立てのとおり、コガモ♂のエクリプスです。
Q こちらは雄のヒドリガモのエクリプスでしょうか。まだ頭の上が緋色になっていませんが。
A ヒドリガモの♂エクリプスか、♀のようにも見えますネ。
Q そのすぐそばには頭ん上が緋色になった雄のヒドリガモの生殖羽になったものがいました。これも同じ時期にエクリプスの過程の様々な状態の個体が一緒にいるものなのでしょうか。それとも幼鳥は緋色にならない、とかあるのでしょうか。
A ご推測のように、同じ群れに居るカモで緋頭に差があります シベリアで7~8月に完全換羽、日本に飛来して部分換羽をして 12月には額から頭頂がクリーム色、他のカモ類より赤褐色みが強い 和名のヒドリガモ・緋鳥鴨になるのは年末頃に夏羽(生殖羽)になります。
というわけで、そう簡単に分かるものではないようです。まだまだ修行が必要です。