ここは毎朝立ち寄る観世音堂の庭の奥まったところ。
そこにいつの間にか大きな大きな花が咲いてます。
開いた花の直径は20㎝ほど、長さもゆうに20㎝はあります。
花は下向きに咲いているので「キダチチョウセンアサガオ」。花が上向きに咲くと「キダチ」がつかないない、ただの「チョウセンアサガオ」。二つはとてもよく似ているのですが、そこが大きな違いです。
隣にはオレンジ色の花が咲いています。またの名をエンジェルストランペット。ずいぶんイメージが違ってきます。また、園芸書にはブルグマンシアの名前で紹介されていました。
南アメリカのアンデスの高地が原産地のナス科の低木です。だから暑さが苦手ですが、寒さには強い。
チョウセン(朝鮮)と名前にありますが、朝鮮が原産地ではなく、全く関係ないんです。たまたま朝鮮に咲いていたのを見て名前がつけられてしまったのでしょうか。わかりません。
さやのようなつぼみの先が割れて、花びらが長く伸びてきます。
このつぼみをオクラと間違えて茹でて食べてしまい中毒になってしまったという話がのっていました。有毒植物です。
葉も大きいんです。長さ30㎝ほどもあります。
草本かなと思ったら、これは木本ですね。
ただのチョウセンアサガオは一年草または多年草の草本であるところも違います。
高さは2〜3mあります。普通の家の庭だったらあっという間に埋め尽くされてしまいそう。ここはお寺の広い境内だからよかったね。
いろいろ調べていたら、よく似たチョウセンアサガオは江戸時代に日本に渡来し、あの華岡青洲が初めて外科手術をした際、麻酔薬として使われた通仙散の主原料なんですって。
ですから日本麻酔科学会のシンボルマークはこの花を図案化したものなんでそうですよ。