アジサイ 花から虫へ、そのサインを知っていますか? | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

アジサイが花盛りです。祖師谷公園にもあちこちに咲いています。
これはガクアジサイ。
中心が両性花の集まりでその周りを額のようにかこっている花びらのように見えるのは、装飾花と呼ばれるもの。装飾花が額縁のように囲っているから、ガクアジサイです。


装飾花の花びらに見えるのは萼ですが、萼アジサイではなく、額アジサイです。
装飾花にも雄しべと雌しべはあるのですが、退化してしまって、用を成さない。つまり結実しない。
ではなんのためにあるかというと、花が目立たないので、代わりに装飾花が虫たちを呼ぶ働きをしているのです。


そして虫が来てくれて受粉が成功すると、装飾花はお役目御苦労さんとなります。


どうなるかというと、ほら、下を向いています。
もう受粉したから虫さんは来なくてもいいよ!というサインを出しているというわけです。


あらっ?でもアジサイの種って見たことないです。挿し木で簡単に増えますから。
虫たちに無駄足をさせまいとするせっかくのご配慮には感謝しますが、種はほとんど必要ないのでした。
しかし調べてみると、種は秋にはちゃんとできるのでした。そしてけし粒ほどの小さな種からは発芽もし、3~4年もすると花を咲かせるようになるそうです。しかも新種ができる可能性もあるとか。けし粒から発芽したら感激でしょうね。こんど種だけでも確認したいものです。


こちらも受粉完了!


こちらもです。
面白いくらいがっくりと頭を落として下を向いているんです。
まだご覧になってない方は、ぜひチェックしてみてください。