クロチク 黒い竹が! そしてお正月飾り  | 驚きの日々!祖師谷公園をめぐる四季

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森林インストラクター。ラジオ体操と太極拳で毎朝訪れる祖師谷公園には樹木や花、昆虫や鳥たちもたくさん。そんな公園の四季の変化をお届けしています。祖師谷公園散歩のお役に立てばうれしいです。なお写真のご利用はお控えください。

 今朝はもわっと暖かい。気温は11.4℃もありました。いつもより10℃も高いと、着込んだ体では汗ばんでくるようです。
 ですが今日は24節気の「小寒」で寒の入り。「大寒」を経て、立春になる寒の明けまでの約1か月を寒の内といい、一年で最も寒い時期です。
 この寒さも、あと1か月で峠を超えると思えば、かなたに春が見えてくるようです!

 さて、ここは昨日ご紹介したユズリハの花壇の一角。これまで全く気がつかなかったのですが、黒い竹が何本も生えて、竹林になっています。


少し前、「タケとササの違い」をご紹介しましたが、そのときはまだこの黒い竹のことは知りませんでした。ご覧ください、紫がかった黒なんです。


調べてみると、
クロチク(黒竹)はイネ科マダケ属の常緑タケ類。桿(かん)の直径は2~3センチほどで、高さは3~5メートルほどになる。桿ははじめ緑色で、夏を過ぎるとだんだん黒くなり、2年ほどで真っ黒になる。日当りのよい乾燥地では鮮やかな黒色となる。伐採後も黒い色は変わらず、庭園に植栽されたり、建築用や装飾用に利用され、工芸品の素材とする。主産地は高知県中土佐町と和歌山県日高町である。


ということで、観賞用として庭木などにも人気があり、また工芸用にも珍重されているようです。
そういえば黒い竹で編んだ竹細工を見たことがありました。着色したのかと思っていました。

ところでお正月。観世音堂と薬師堂の鳥居は、緑の植物で飾られていました。


背の高いのはタケですね。
タケは寒い冬にも葉を落とさず青々としている上、曲がらずまっすぐな性質、まっすぐに伸びる沌枠な姿と正しい節目が節操を象徴し、嵐や強風の中でも折れないしなやかなたたずまいが縁起のよいものとされています。成長が早いので"生命力"を意味するそうです。


赤い実がついているのはセンリョウ。
お金由来の名前がついていることから、商売繁盛、金運向上などの縁起物とされています。


ウラジロもありました。
シダの仲間で、裏が白いということから、共に白髪が生えるまでという長寿を願って。また葉の形が漢字の八に見えて、末広がりで縁起が良いとされています。古い葉が枯れてしまっても必ず次の新しい葉が生えてきて、枯れてなくなることがないことから、常に栄える、子孫繁栄などの意味とされます。


それぞれ意味があってのお正月飾り。そして日本人の暮らしには、常に植物が親しい隣人のように存在していたのですね。

長くなりましたので、マツに関しては、また明日ということで。