東大阪小阪.八戸ノ里ピアノ教室KawasakiPiano blog
こんにちは川崎いずみです。
今回は、バッハのフランス組曲についてのお話です。
バッハは6曲の「フランス組曲」を書いています。
フランス組曲は「クラヴィーア小曲集」という名前だったようで、「フランス組曲」とはバッハ自身が名付けたものではなく、また、そのように名付けられた経緯も不明のよう。
作曲年代についても明確ではなく、1722年頃と推定。それは、バッハが最初の妻と死別後、1721年に2人目の妻アンナ・マグダレーナと結婚し、彼女に最初に贈った曲集「クラヴィーア小曲集」(1722年)に、このフランス組曲のの5曲が入っていた理由からとなっています。
舞曲の基本的な舞曲の構成は、アルマンド(a)・クーラント(c)・サラバンド(s)・ジーグ「g)の4曲が基本でしたが、サラバンドとジーグの間に「当世風の舞曲」エール・メヌエット・ガヴォット・ブーレなどが入れられるようになりました。
これら4つの舞曲は、17世紀後半に鍵盤組曲の古典的定型として確立されました。
教室の生徒がレッスンで演奏していた4番[Französische Suiten Nr.4 Es-Dur BWV 815]で練習の記録・演奏記録(=Instagramへ投稿)と共にご紹介します。
1. アルマンド Allemande
上拍で始まる4/4拍子
仏:allemande「ドイツ風」の意味。
ルネサンスダンスとしてのアルマンドは17 世紀に入って使われなくなり、17世紀後期からのアルマンドは、落ち着きを保ちつつモデラート位で淡々と途切れることなく進む4/4。
バロック音楽の時代には器楽曲形式として、組曲の第1曲や、前奏曲に続く第2曲として演奏されていました。
▶︎▶︎BWV815 アルマンド
2. クーラント Courante
後期ルネサンスからバロック時代の8分音符のアウフタクトから始まることが多い、3拍子の舞曲。
フランス式(クーラント)では優雅さのある3/2、6/4拍子がたびたび交代。
(クーラントは、フランス語で「走る」という意味を持つ言葉)
イタリア式(コレンテ)では3/4か3/8拍子でやや速い活発なテンポで、フランス式のようやテンポの交代はありません。
17 世紀にはフランスでは高貴な宮廷舞踊とされていました。
組曲のアルマンドとサラバンドの間に演奏されるようになった速いテンポの舞曲です。
バッハは曲の性格に合わせて、フランス式、イタリア式を使い分けているでしょう。
フランス組曲に限らず、インベンション、シンフォニアなどにも見られます。
3.サラバンド Sarabande
荘厳で重々しいく進む緩やかな3/4又は3/2拍子の舞曲。
元々は速いテンポの舞曲だったそうですが、バロック期に緩やかな荘重な曲に変化したそうです。
起源とされているのがペルシャといわれており、後に16世紀初頭にスペインで流行し,17~18世紀にヨーロッパの宮廷で流行。
また組曲ではクーラントの後にサラバンドがおかれていることが多いです。
連続する2小節をひとまとまりとした4小節単の小楽節が2つからなる8小節の大楽節で、2拍めにアクセントがあることが多いです。
▶︎▶︎BWV815 サラバンド
後の舞曲、サラバンド・エール・メヌエットなどはNo. 2へ。
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