うさぎの風邪(スナッフル)と予防、治療 | ウサコッツ飼育日記 アメブロ版

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2015年5月より書いていました「ウサコッツ飼育日記」のアメブロ版です。2024年7月からこちらへ引っ越しました。

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今回の日記は前回の続きです。

前回の日記で、うさぎの風邪と人間の風邪は少し違うことをお話ししました。 
ではどのような症状がでるのでしょうか? どのように予防するのでしょうか?治療は?

今回はこれを簡単にまとめました。

<症状>
鼻汁、くしゃみ、いびき、咳、目やに
 
■例(うさぎの咳動画):スナッフル?


■例(うさぎの咳動画):うさぎの激しいくしゃみ


<原因と予防>
パスツレラ菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌などを原因として引きおこされます。
パスツレラ菌は多くのウサギが既に持っている菌で、感染方式は日和見感染です。ですので免疫力がストレスなどで落ちた時に発症します。完全除菌は難しいようです。
緑膿菌、黄色ブドウ球菌などはアルコール除菌、次亜塩素酸消毒が有効です。ただしアルコールはうさぎは弱いとの記述もあります。ですので消毒後は拭き上げをおこない、乾燥させるか、気になるのであれば専用スプレーもあります。


とはいえこれ、成分調べると普通の次亜塩素酸(有効塩素濃度50ppm以上)の商品でしたが、うさぎ専用をうたっているので、多分安全なのでしょう。

<治療>
抗生物質等で炎症を抑え、ビタミンや栄養を投与します。人間と一緒ですね。
この抗生物質、ノミ、ダニ製剤ですが、注意が必要なようです。ヒト、犬、猫では有効性がある抗生剤でもウサギでは抗生剤の種類を選らんで投与しないと死亡しますとのことです。

基本的に動物専用の薬というのは少ないようですので、うさぎも人間のものを流用したものが使用されます。ですが、家にあるものを安易に投与しないようにしてください。
他にもいろいろあるとは思いますが、ネットで少し探しただけでも、うさぎにとって死を招く危険な抗生物質があります。 


即死群(投与後すぐに死亡します)
リンコマイシン(Lincomycin )とクリンダマイシン(Clindamycin)、
(商品名、動物用リンコシン®、動物用アンチローブ®など)
アセチルスピラマイシン®(Acetylspiramycin) ※マクロライド系


■投与後、数日で死亡群:
セファレキシン(Cefalexin)、(商品名、動物用リノキシペット®、ヒト用ケフレックス®など)  ※セフェム系


■死亡率が高い群(死なないこともあります):
アンピシリン(Ampicillin)
(商品名、アミペニックス®、ビクシリン®など)
アモキシシリン(Amoxicillin)
(商品名、ワイドソリン®、動物用バリチオン®など)


尚、マクロライド系抗生物質は人間用では、アセチルスピラマイシン・エリスロシン・クラリシッド・ジスロマック・ジョサマイなどがあり、主に肺炎、副鼻腔炎、クラミジアなどで処方されます。

またセファム系抗生物質は人間用では、ケフラール・セフゾン・パンスポリン・フロモックスなどがあり、病院でもよく処方されますので、マクロライド系よりは家にストックされている可能性が高いです。

ですので抗生剤投与の際には、必ず獣医師の処方の元で薬を投与してください。


■参考1:ときわ動物病院
■参考2:オダガワ動物病院
■参考3:人と動物の共通感染症に関するガイドライン(環境省)