トレラン選手に知っておいてほしい救護のこと | スタッフ白井のブログ

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自分の経験を活かして、身体の痛みに悩んでいる方の手助けとなれるように更新していきたいと思います。

戸隠、菅平と長野シリーズの

大会が無事に終わりました。

 

次回の大会は千葉県の

鴨川スタート金谷港ゴールの

房総半島を横断するレースの

救護をさせて頂きます。

 

 

 

 

今回は

”救護スタッフは

何を考えて救護しているのか”

”救護活動の目的は何なのか

について書かせて頂きます。

 

 

当然僕の関わるトレイルランの選手には

知っておいてほしい事なので、

 

『トレラン選手に

知っておいてほしい救護のこと』

という題名にさせてもらいました。

 

 

今回もトレイルネタになりますが、

 

誰が読んでもいざという時のために

なる部分もあると思いますので、

 

ぜひ最後まで

お読みいただけたらと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    

目次

 

・戸隠での感想

 

・救護の意義

 

・選手に求める救護

 

・まとめ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【戸隠での感想】

 

前回の戸隠で個人的に

感じたことを書かせて頂きます。

 

 

本部で待機していると、

 

「どこどこで選手が倒れている」

選手から報告もらう事があります。

 

 

大変ありがたい事なのですが、

 

果たして救護スタッフが動けるかと

言われると答えはノーです。

 

 

せっかく教えてくれても

やはり詳細をしっかりと

把握しなければ動けないのが現状です。

 

今大会でそのような報告は4件程ありました。

 

 

結果的に大事は

何も起こらなかったのでよかったです。

 

 

 

 

 

【救護の意義】

 

以前にも書かせて頂きましたが、

 

救護は大前提として

死者0名・重大事故0件

を目指しています。

 

 

救護スタッフや搬送車が多ければ、

 

間違いなく多くのケースに対応が出来ます。

 

 

しかし上記のように動けないと

書かせていただいたのは、

 

僕の関わるトレイルランでは

運営の方針もあり、

 

最低限しか人と選手搬送用の車を

配置していないからです。

 

 

その場で限りがある人材と

配送車はやはり重大事故の時に

備えておきたいものですし、

 

もし上記のような状況不明確な

報告で配送車と人材を動かして、

 

そんな時に重大事故が起きたら

”事故は更なる事故を呼ぶ”ので

多大なる被害が出てしまいます。

 

 

そうならないよう常に

準備・想定・備えをしています。

 

 

もちろん転んでしまった、

捻挫してしまったなどもあると

思いますのでエイドでしっかりと

対応させて頂きます。

 

 

 

 

 

【選手に求める救護】

 

傷病者を発見し緊急時の対応として

① 意識があるか

② 呼吸はしているか

③ 脈はあるか

この三つが重要になります。

 

 

中でも特に重要なのは

①の意識の有無になります。

 

 

声をかけて反応があるのかを

確認して全く反応がなければ

意識不明とみなします

 

 

そんな時はその選手の

身体の状態にもよりますが、

 

肩を叩いて強い刺激を入れましょう

 

 

それでも全く反応がなければ

かなり緊急レベルが高いです。

 

 

ここまで確認してくれると

非常にありがたいですが、

 

実際には焦ってしまい

そこまで出来ないと思うので、

 

声をかけて反応がなければ

その場を離れずに早急に

本部に連絡をしてください

 

 

連絡をいただければ本部から

指示をさせて頂き、

 

救護は早急に動きます。

 

 

ここまでは選手に求めたいと思っています。

 

 

自分もゴールしたいかもしれませんが、

 

人命あってのトレイルランです。

 

 

その大会で死亡者が出てしまうと

その大会は今後開かれにくくなります。

 

 

そんな事が

立て続けに起これば(起こらないようにしますが)

トレイルラン自体の印象が

悪くなってしまうので

大会を開催することが難しくなります。

 

 

僕はそうしたくないので

このブログに書かせて頂きました。

 

 

上記のは緊急時の対応についてですが、

 

自分が怪我などをしてしまった際では

これだけは覚えておいてください。

 

 

足を引きずってでも

歩ける状態ならば

エイドまでは頑張って

歩いてください。

 

 

理由はここまで読んでくれて

いればわかるかと思います。

 

 

例え足を捻挫して歩くのが辛くても

それは人命の危機ではないと

救護では判断するので、

 

緊急性は低いといえます。

 

 

もちろんケースバイケースで

搬送車が動けるケースもありますが、

 

基本的には山の中では自己責任

なので、

 

トレイルランニングでは

自分の足で帰ってくるという暗黙のルール

があります。

 

 

だからこそ

以前トレラン救護の考える必携品9選

書かせていただいたように、

 

自分自身で想像できる範囲での

準備をしてきて頂きたいのです。

 

 

 

 

 

【まとめ】

 

・救護は死亡者・重大事故ゼロ

 目指してやっていること。

 

・選手自身にも意識・呼吸・脈が大事

 認識して頂きたいこと。

 

・どれだけ気をつけても

 事故が”絶対に”起こらないと

 言い切れることがないこと。

 

・よって選手自身にも持ち物などの

 準備・想定・備えをして頂きたいこと。

 

 

 

こんなところですかね。

 

 

安心ができ安全な大会を作る上で

運営・ボランティア・救護・選手の

全てが協力し、

 

準備・想定・備えが

出来ていれば重大事故のリスクが

軽減できる上に、

 

何か有事の際には落ち着いて

早急に動く事ができます。

 

 

 

安全で楽しいトレランライフを

お過ごしください!

 

 

 

 

 

最後までお読み頂きありがとうございました。