大阪万博の開幕は11カ月後に迫りました。タイトルのKPIはKey Performance Indicator の略語(重要業績評価指標)です。「万博協会」、担当大臣、吉村府知事らは『間に合う』と言います。KPIレーダーチャートで「見える化」することを始めました。
 
本当に間に合うかどうかは分かりません。分かりやすい指標としてレーダーチャートを作ってみました。
  • 万博の華」と言われる「タイプA」の海外パビリオンの施設数(予定数)と着工数
  • 大屋根(リング)の進捗
  • 民間パビリオンの着工件数
  • 万博チケットの販売状況
タイプA」の海外パビリオンの建設状況と万博チケットの販売状況はそれぞれ、別ブログに書いています。
 
(7:30PM、以下コメント追記:

万博 タイプAに53カ国:産経新聞から(4月27日) から再掲

​​GWが終わり、5/10までに新たに着工した海外パビリオンはないようです。「万博協会」はCOSMO TOWERの大阪咲洲庁舎にあります。毎日の工事の進捗状況は窓から見れば分かります。)
 

万博チケットの購入意欲 ④ (5月10日) から再掲

 

(8PM、以下コメント追記:2023年4月10日の大阪府知事選挙での吉村府知事の得票数は2,439,444票でした。投票した人は前売り券を買わないのでしょうか?)

 
 

下のスクショは「万博協会」のページからです。「1月25日現在の情報」とあります。

 

 
 

恣意的な指標なのでコメントしにくいですが、大屋根(リング)の建設は8割方の完成は建設会社の鋭意努力の結果でしょう。柱に梁を貫通させる「貫工法」は、実際に建設を請け負った大林組、清水建設、竹中工務店(あいうえお順)の「令和の名工」が建設しています。集成材や接合部の金具が海風にどの程度の耐用があるのかは分かりませんが、将来的に大規模な木造建築物を施工する技術は培われます。

 

それに対して海外パビリオンの着工件数、万博チケットの販売状況はさえません。「タイプA」のパビリオン数すら公表していません。大阪市建設局への「建設許可申請」の提出日、認定日や「建築許可申請」に添付される「建築計画概要書」には工事完了予定年月日が記載されます。

 

かつて吉村府知事愛知万博は外国政府の独自パビリオンがなく、『しょぼい』と表現していました。現時点ではどう言い繕うのでしょう。

​​​​​なぜ、「万博協会」は遅延を招いたのでしょう。週刊新潮の記事によると、建設業連合会の宮本洋一清水建設会長は連合会の事務局長が一昨年(2022年)9月に「遅れの懸念」を万博協会に伝えていたとのことです。

「万博協会」の見通しが甘かったのでしょう。2005年の愛知万博でも、職員は国、地方自治体、民間企業からの出向者の「寄り合い世帯」でした。建築の素人であっても、一戸建ての注文建築の経験があれば、建築確認申請→基礎工事→躯体工事→外装工事→内装工事、設備工事→完了検査→引き渡しという工程管理は経験します。知らなければ「リスキリング」は不可欠です。頭がクラクラします。