前回は北海道NOSAI獣医師採用募集について書きました。NOSAI農業共済組合のことです。今回は全国についてまとめました。

 

 

上の表では、主要な道県の募集数、獣医師数をまとめました。また、前回の表を再掲します。

 

 

 

農業産出額の1位は北海道(1兆3千億円)、2位は鹿児島県(5千億円)、3位は茨城県(同)、4位は千葉県(4700億円)、5位は宮崎県(3500億円)となっており、北海道鹿児島県宮崎県は畜産、酪農の比重が大きいので、獣医師の募集数は多いことが分かります。

 

国家戦略特区」制度による獣医学部新設について、約2年、様々なタイトルで書いています。「規制緩和=善」論者には、獣医学部新設を50年以上、認めなかったのは「岩盤規制」の象徴でした。

 

一方で、獣医師数全体では不足しておらず、職域、地域による偏在が指摘されています。問題の獣医学部は入学定員が140名に対して、入学者数は172名(定員の>22%超過)にも拘わらず、「四国特別枠」での入学者は1名でした。

 

私には「法科大学院」の失敗と同じように思えます。入り口を拡げても、実際に司法試験に合格できるのは多くはありませんでした。私立の獣医学部/獣医科の学費は6年間で1500万円、生活費は住居費込みで約10万円@月でしょう。2000万円かけても、獣医師国家試験に合格しなければ、意味はありません。

 

(あと書き)

昨年5月から女性獣医師について書きました。獣医師に限らず、女性が働きやすいということは男女関係なく働きやすいことにつながると考えています。

 

NOSAIで働く女性獣医師(5月15日)

NOSAIで働く女性獣医師(続き)(6月17日) 

NOSAIで働く女性獣医師(続き2)(8月3日)