先ほど、日経平均はマイナスなのに保有銘柄はプラスで、よく見るとTOPIXはプラスだったと書きました。でよくよく考えると、

何で日経平均とTOPIXとあるんだ???

と、そして

日経平均とTOPIXのほかにも、やたらと指標があって作り過ぎなのでは???

という疑問が出てきました。プライム、スタンダード、グロースという市場区分での指標はあってもよいとしても、それ以外にもやたらとあります。必要なのか?

本来なら、東京市場全体のTOPIXと市場ごとの指数の計4つを基本指数とすればよいわけです。作りすぎ問題はわからなくもないとして、225銘柄に絞った日経平均が何でここまで重宝されているのかについては、何ででしょうかね。

それはそれで調べてみる必要がありますが、これは経済史になるのでしょうか。日経平均の意義については、小難しい話をすればいくらでも出てくるのでしょうけど、想像するにたぶん現実はもっといい加減な理由で

昔は電算なんてなかったわけで、手計算で全銘柄の平均を出すのは大変だった

ということで、225銘柄に絞った指標が重宝されてきたのではないでしょうかね。何となく、そんなものだろうという気がします。つまり、全銘柄を計算するTOPIXなんて、その日のうちに計算出来なかったわけです。1日くらいなら何とかなるとしても、毎日時間勝負で計算するとなると、さすがにやってらません。

 

実際、昔の統計処理とかの話を聞くと、そんなことよくやっていたよなと思ってしまいます。さすがに大学に入った最初の統計処理は、SL-MICROというフロッピーに入る簡単な統計ソフトでの電算処理でした(その後、メインフレームのFOTRANから同じくメインフレームのSPSS、PC版SPSSへと移行)。リールデータは見たことあるけど、パンチカードについては教科書に載っていただけで、現物を見たことはありません。国勢調査なんか結果が出る前に次の国勢調査が行われていたといいますし(だから、速報値なんてものがあった)。

 

毎日ではない統計処理ですらそういう状態なので、毎日数字を出さないといけない株式指数なんかは、数が多いと処理不能になるでしょう。実際にダウなんか30銘柄です。でもって、

ずっと225銘柄を基準にしてきて慣れてしまったから、今更変更できない

ということで、未だに日経平均が使われ続けている、そんな感じかと思います。昔は株の取引なんかも電算なしでやっていたわけで、バーゲン会場での商品の取り合い状態だったみたいです。さすがにテレビのニュースとかで取引シーンを見ているだけなので具体的にどんな感じだったのかまではわかりませんが、今考えると「あんな状態でよく取引できていたな」と思ってしまいます。

 

リアルタイムでTOPIXの数字が出るというのは、今では当たり前なのだけど、よく考えたらすごいことなのかも。