50周年記念で再び盛り上がる、ブラック・ジャック人気 | よもやま雑記噺

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以前、キューティーハニー50周年の事を書いた際に、ブラック・ジャックに関しても何かしらの事は書きたいなぁと思っていました。しかしながら50周年とは言え世間的にはさほど盛り上がっているとは思えない状況を多少歯痒く思いながら、今年は目玉になるような出版物は無いのかなぁ?と感じていました。

そんな中。現在、六本木ヒルズでブラック・ジャック展が開催されています。今回は雑誌連載されたブラック・ジャックの名シーンやお宝原画などを盛り沢山、展示されているようです。

東京に住んでいれば速攻で観に行く所ですが、残念ながら東京まで観に行く時間は無さそうなので、地方開催される事を願いたいと思います。

仮面ライダー555に始まるコンプリートセレクションの記事を書いた際、以前に雑誌をバラした状態で保管していたブラック・ジャックの状態も確認していたので、今回はそれらの画像を織り交ぜながらの記事にしたいと思います。

手塚治虫先生の作品に関する記事は、こちらでも書いているので未読の方は読んで頂けたらなぁとも思います💦😆。


ブラック・ジャックは週刊少年チャンピオン1973年48号から連載がスタートします。前号47号にも新連載予告が出されています。





しかしながら当初は、それほど期待されたものではなかったようです。当時の編集長が手塚の死に水は俺が取る!と発言したほど、当時の手塚治虫先生はスランプに喘いでいました。

ブラック・ジャックも当初は短期集中連載という形でスタートしたようですが第3話ミユキとベン辺りから人気が出始めて、連載作品に切り替わったそうです。そして途中休載期間も含め、1983年まで10年続く作品となったのです。ブラック・ジャックは手塚治虫先生が完全復活する原動力となった作品です。



ブラック・ジャックの作品の中には現在、刊行されている書籍と雑誌掲載された時とで違いがあるものが多々あります。最も古いものは第6話・雪の夜ばなしの冒頭部分のブラック・ジャックに関する説明が単行本収録時には割愛され、後半部分が大幅加筆されました。単行本を先に読んでいた自分は後半部分が次週にずれ込んでいるのではないかと本気で思っていましたが、次週は第7話・海賊の腕となっているので、何故?と真剣に悩んだものでした😆💦。





第28話・指は1978年に刻印と改題され、別の作品となってしまいました。刻印にリメイクされる際に指の原稿を切り貼りしている箇所も多々ある為、現在では完全消滅状態にあります。第58話・快楽の座は手塚プロダクションが今後、出版する事はないとまで言い切られているようなので、こちらは完全封印状態です😭。





同様に第41話・植物人間も完全封印状態。第46話・死神の化身は恐怖菌に改題され、内容も修正されています。





第67話・緑柱石その1・その2は単行本収録時に、ふたりのピノコとして纏められ、コマの流れも随分異なっています。何より残念なのは、この回の雑誌の紙質の悪さ。裏写りがあまりに酷くてストレス無く読む事は不可能です😓。





前後編を纏めたと言う事では第8話・ふたりの修二も同様ですが、こちらは修正は最小限に留められています。





単行本収録時に改題された第95話・悪魔。これは改題後は魔王大尉となりました。





出典  作品名・ブラック・ジャック 著者・手塚治虫  出版社・秋田書店  掲載誌・週刊少年チャンピオン


コレ以外にも、ある監督の記録は内容に苦情が寄せられた事から手術シーンや病名など全体的に改変され、フィルムは2つあったに生まれ変わりました。

ブラック・ジャックは医者が主人公の漫画でもあるので、やはり内容的な指摘は多かったんだと思います。

第4話・アナフィラキシーはブラック・ジャック初の巻頭カラー作品ですが、初めて読んだ時は何だ?コレ。と思ったものですがスズメバチ被害などが増加した現在ではアナフィラキシーショックは非常に身近な言葉となりました。

そして、ここに来て朗報が!立東舎さんからブラック・ジャック ミッシング ピーシスという本が刊行されるとの事。ここに紹介した以外の話も含め、雑誌掲載時と単行本収録時の違いなどが細かく描写されるそうです。自分は2冊予約しちゃいました😊✌️。

何度読んでも全く古さを感じさせない、ブラック・ジャック。これからも語り継がれて頂きたい名作です。