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「住民こそ主人公」なのだ

 市議会一般質問の項目は以下のとおり。質問は、3月11日(月)の午後3時~4時頃から。

1 周辺地域の人口(特に若者)の減少と対策について
○ 合併後の地域別年齢別人口の変化の特徴は
○ 周辺部の人口減少、特に若者の減少に対する対策は
○ 支所を中心としたまちづくりの再構築は考えられないか。
合併後、周辺地域の人口減少が目立っています。特に若い層ほど減少しています。なぜそうなるのか。原因と対策を市長に問います。
 周辺地域に若者を惹きつけておける魅力あるまちづくりのためには、本庁・各支所を拠点にしたにまちづくりへと発想の転換が求められているのではないかと問題提起を行います。
2 生活保護基準の切下げと減免制度等への影響及び対策について
○ 生活保護基準の切下げ根拠と市の考えは
○ 基準の引下げによる減免制度等への影響と対策は
○ 基準引下げに反対すべきではないか。
政府は、生活保護基準を引き下げる方針です。引き下げる根拠に合理性があるかを市に問います。
 基準の引き下げをすると影響する制度は、小中学生への学用品代や給食費を支給する就学援助、個人住民税の非課税限度額の算定、保育料など鹿児島市では67項目の施策に及ぶとされています。薩摩川内市ではどうか、基準の引き下げに市長は反対すべきではないかなど質問します。

3 公有財産利活用方針に基づく財産仕分け・利活用方針(案)について
○ 集会施設、 温泉施設、遊湯館、体育施設(体育館、照明施設)の譲与・売却・貸付によって
利用料などはどうなるか。

薩摩川内市は、市が保有する1230施設のうち、165施設を32年度までに処分する「公有財産利活用方針」を発表しました。方針によって市民の負担が増えるようなことがないか。利用料などが上がったりすることがないのか訊ねます。

4 TPP参加について市長の態度は
○ TPP参加交渉について「日米共同声明」をどうみるか。
○ 本市においてTPP参加によるデメリットを上回るメリットがあるか。
○ 自民党政権のTPP参加交渉前向きの姿勢を批判すべきでは
日米首脳会談で安倍総理は、TPP交渉参加へ米大統領と踏みこんだ約束をしました。これまでTPP問題で市長は明確な態度表明を避けています。「百害あって一利なし」のTPP交渉参加にきっぱりと反対表明をすべきではないか問います。

5 原子力災害対策指針について
○ 避難基準の放射線量毎時500マイクロシーベルトは高すぎるのではないか。
○ 妊婦や幼児に対する配慮が必要ではないかと思うが、市の見解は
○ ヨウ素剤の事前配付地域が5キロメートル以内では狭すぎるのではないか。
○ UPZ以遠でも避難準備は必要ではないか。
原子力規制庁が、原子力災害対策指針を発表しました。しかし、指針には多くの矛盾や問題点があります。薩摩川内市は、福島のような原発事故が起きたら市民を安全に避難誘導できるのかを問います。


学校統廃合と小中一貫教育
小学校卒業式はなくなるが、不登校はなくなるか

「おにいさん、おねえさん、これまでありがとう」。小学校の卒業式で低学年の児童生徒が、卒業する6年生にお別れのあいさつ。3月の卒業式シーズンにどこでも見られるシーンです。ところが、薩摩川内市で計画されている東郷中学校と5つの東郷地域の小学校がひとつになる施設一体型小中一貫校では、こうした見慣れた風景がなくなるかもしれません。

小中一貫教育推進をてこに学校の統廃合

薩摩川内市は、H22年12月に「薩摩川内市立小・中学校の再編等に関する基本方針」を発表。市町村合併を行って薩摩川内市になってからH20に浦内小学校、H22に倉野小学校、H23に野下小学校、平良小学校、H24に寄田小学校、滄浪小学校、青瀬小学校、子岳小学校、高城西中学校、鹿島中学校を閉校(休校)してきました。 今後の予定としてH25に藤本小学校、西山小学校、西方小学校、H26に湯田小学校、H27に吉川小学校を閉校する予定です。 こうした小中学校の統廃合は、「小中一貫教育」を推進するために行われてきました。「本市の小中一貫教育は1つの中学校と複数の小学校で行う『連携型』であることから、『交流に時間がかかる』とか『交流活動の回数や強化に限りがある』などの課題がある」「今後は、極小規模校をまとめたり小・中学校の併設や一体化を図ったりするなどして、小中一貫教育をより効率的に進め」るとして施設分離型(=併設)と施設一体型の小中一貫校をめざしているのです。

「連携型」とは大違いの一貫教育

薩摩川内市16中学校区で実施している小中一貫教育は、教師の授業交流や児童生徒の交流活動、小学校英語教育などをおこなう「連携型」です。 これから目指す小中一貫教育は、施設分離型(併設型)と施設一体型です。専門家によると施設分離型が「連携型」と大きく変わるのは①中学校教育文化の5、6年への組み入れ、②中学校段階のカリキュラムの小学校への前倒し、③高校入試にむけた受験対応シフトの小学校5、6年段階への前倒しを基本として、④5、6年段階への教科担任制の導入、⑤小学校教員と中学校教員の相互乗り入れを含んで、中学校教育の主導の下での小学校教育の統合です。 東郷地域で実施される予定の「一体型」は、「東郷小・山田小・南瀬小・鳥丸小・藤川小の5校」を「1校に統合し、東郷中との小中一貫校の新設を推進」するというものです。 施設一体型は、施設分離型の特徴に加えて⑥小学校1年生から中学校3年生まで一緒の空間で過ごす⑦小学校と中学校の区分がなくなる⑧6・3制ではなく9年制になるので小学校の卒業式はなくなるということになります。小中一貫教育は、小学校から中学校に上がる時に子どもが感じる不安「中1ギャップ」による不登校やいじめの解消などを目的としています。

不登校がなくなるか

 教育委員会は、すでに不登校が少なくなっており、小中一貫教育の効果があがっているとしています。しかし2006年から小中一貫教育を全校導入している品川区では、小中を通じて不登校率が増加(東京都教育委員会学校基本調査によると06~09年の小学校不登校児童率は98~01年に比べて105.4%、中学校不登校生徒率は104.7%)。専門家から一貫教育の教育効果は疑問視されています。


※この記事を書いたあとに、東郷の小中一貫校は、「施設一体型」でも完全な一体型ではなく「部分一体型」を検討していることがわかりました。卒業式がなくなるということは避けられるかもしれませんが、これまでと同じように涙と感動の卒業式になるのか疑問です。
 また6年生が最上級生として学校の中で振舞うことができるのかも疑問です。


グレーチングのガタつき
 道路の真ん中にあるグレーチングの隅の部分のアスファルトが劣化し、ガタついていました。その上を夜中にトラックなどがのると目が覚めるほどの騒音がある上に、単車などの転倒の原因にもなりかねません。Tさんから手紙で相談されたので支所に連絡しました。すぐ簡単な修繕が行われました。Tさんに報告に行くと、残念ながら今でも騒音はするそうです。元土木会社にいたTさんは「数千円の経費で簡単にできるのだが…」とこぼしていました。抜本的な解決ができないものか?こちくらも思案しています。

公有財産利活用基本方針
売却・譲与・貸付で市民の負担は?
 薩摩川内市財産活用推進課は、施設管理経費が市の行財政運用の支障になっているとして、市が保有する1230施設のうち165施設を売却、譲与、貸付をおこない2020年には1065施設にする「薩摩川内市財産運用プログラム」を発表しました。2月8日までにパブリックコメント(=意見公募)が行われています。

上之湯集会所など解体
 集会所は、65施設のうち55施設を自治会へ譲与または貸付。上之湯集会所(樋脇)、片野浦浜田地区集会所(下甑)など2施設は「利用が見込めない」として解体、貸付15施設、譲与38施設としています。

観光施設の5割売却
観光施設は、32施設のうち約半分の14施設を売却。 売却される施設は、鷹の巣冷泉(樋脇)、祁答院いむた滝の山森林浴の森(祁答院)、水中展望船きんしゅう(里)、観光船おとひめ(下甑)、東郷温泉ゆったり館(東郷)、いこいの村いむた池(祁答院)、里交流センター甑島館(里)、竜宮の里(下甑)など。
 湯游館(樋脇)、愛宕ビスタパーク(入来)など5施設は譲与、藺牟田池自然公園施設キャンプ場など3施設は閉鎖されます。

照明施設を貸付
祁答院弓道場など2施設は閉鎖、滄浪小、城上小、吉川小、陽成小、西方小、水引中、高江中、高城西中、平佐東、寄田、市比野小、樋脇小、藤本小、南瀬小、山田小、藤川小、祁答院中、藺牟田池、海陽中の屋外運動上照明施設19施設とその他合わせて25施設が貸付。照明施設は、経費がかかります。負担がどうなるのか懸念されます。

公衆浴場が民営に
上之湯公衆浴場(樋脇)、下之湯公衆浴場(樋脇)、大村温泉公衆浴場(祁答院)、黒木温泉公衆浴場(祁答院)の4公衆浴場が譲与されます。「民間企業等が所有し、利活用したほうが有効」と言いますが、条例で利用料を定めている指定管理者制度から、民間へ譲与されるとなれば利用料の大幅な値上げが心配されます。

学校施設の跡地利用は
きんかんの里ふれあい館(入来)など9施設が貸付、祁答院特産品加工センター(祁答院)など4施設を売却、市民ふれあい農園施設(入来)、「祁答院ロード51」(祁答院)など3施設が譲与、農林水辺修景施設(入来)は解体される計画です。
 福祉施設では、社会福祉協議会の支所となっている入来高齢者福祉センターなど6施設を閉鎖、川内福祉作業所(永利)、入来福祉作業所(入来)など障害者の作業施設など4施設が譲与されます。商工施設では、外国人研修生宿泊施設(天辰)を売却、3施設を貸付、2施設を譲与、勤労青少年ホーム「ひまわり友あい館」(西開門)など2施設を閉鎖します。「ひまわり友あい館」は屋内体育施設もあり年間利用者が9,652人います。
 寄田小、滄浪小、吉川小、湯田小、西方小、高城西中、藤本小、野下小、平良小、小岳小、西山小、青瀬小、倉野小、浦内小は学校統廃合のために閉鎖されます。

コンビニで住民票を発行
情報漏えいと費用対効果に疑問
井上議員が反対討論


 薩摩川内市は、来年度からセブンイレブンなどのコンビニエンスストアで、住民票や印鑑証明などの交付サービスを始めます。井上議員は、きわめて公的な事務を民間大手企業に任せることの危険性と費用対効果に問題ありと反対しました。


 初期費用は1620万円、年間負担金300万円、保守料20万円と一件の交付ごとに120円の手数料をコンビニに支払うことになります。住民票の写しは150円、戸籍謄本の写しは400円の手数料をとるので、住民票の写しの発行手数料はほとんどコンビニの収益となります。

 民間調査会社が住民票の写しをどこで使うか調べたところ、約半分が同じ市役所の別の部署に提出するため、30%程度が政府機関と県庁に提出するため、20%程度が民間金融機関などへの提出のためのものだという調査結果が出ています。

 井上議員は、21日、12月市議会最終本会議で「少なくとも導入には調査が必要ではないか。コンビニで住民票交付するために多額の税金を投入するのではなく、庁内のオンラインで住民票を確認できるようにすれば、窓口事務の緩和や住民負担を大幅に軽減することができるのではないか」と反対しました。

富士通FIM工場閉鎖
「事実上の整理解雇ではないか」


 富士通セミコンダクター㈱は、100%子会社の富士通インテグレーテッドマイクロテクノロジ㈱(以下FIM)の半導体組み立て工程を㈱ジェイデバイスへ譲渡する基本契約を締結しました。この契約によりFIMの九州工場(薩摩川内市入来町)は、順次ジェイデバイス九州地区工場(大分県)に設備を移設し、2014年3月末までにはすべての製造を移管する計画です。

 約700人の従業員はジェイデバイス社に転籍するか富士通グループ内で再配置するとなっています。会社で働くAさんは、「面談ではジェイデバイス社は300人の雇用枠しかなく給与も今よりも7万円減給になると説明を受けた」と言っています。また残り400人を富士通関連会社に配置転換するかどうかは具体的に何も示されていません。Aさんは「大分に行っても7万円の減給では家族の生活を支えられない。富士通関連会社への配置転換の話は何も聞いていない。やめた時の退職金の話はあった」と言っています。

突然メールで知らされた

 事実上、従業員は自主退職を迫られているのです。交替勤務で工場にいなかった労働者には、「本日FIM譲渡契約が締結されました。詳細は、8/31および9/3の従業員説明会で説明しますが、プレスリリースの内容を新聞等で必ず確認して下さい。」というメールが届いただけでした。メールを受け取ったとき新築の家の受け渡しの最中だったと若い従業員もいたということです。
 井上議員は、岩切市長に「こんなひどいことをしている会社を許せますか」と問いました。岩切市長は、「残念だがやむおえない」と述べながら「指摘が本当ならきびしいと思うが、富士通FIMの説明では、全職員が再就職などの手当を受けると聞いている」と従業員の話と富士通FIMが市に対して行っている説明が食い違うことが発覚しました。

富士通FIMに企業責任を問うべき

 井上議員は、「富士通FIMの工場閉鎖の理由は、『事業基盤の強化、経営体質の改善』『経済環境・事業環境の変化に対応した製造体制の最適化』などだ。事実上の整理解雇なのに『人員削減の必要性』など4要件は何も示されていない。」と指摘。

  また富士通FIMは旧入来町時代に工場用地の造成などインフラ整備を受けています。薩摩川内市企業立地促進条例の罰則規定には、「工業生産施設等の操業を廃止したとき」などに市長は、「既に行った固定資産税の課税免除を取り消し」などができるとあります。井上議員は罰則規定に該当すると思わないかと質問しました。

 岩切秀雄市長は、「現在のところ退職者に対する対応のほうを進めている。出水市や日置市など先進事例に基づいて検討していきたい」と罰則規定には触れませんでした。

 井上議員は、「大企業が目先のコスト削減などで労働者をモノのように扱うのは日本経済にとっても大企業にとっても損失」と主張し、市の厳しい対応を求めました。

支所問題
職員が多いというけど・・・薩摩川内市より少ない人数で支所維持

 人口比1千人あたりの職員数が薩摩川内市より少ない自治体でもほとんどが支所・出張所を維持しています。職員を適切な人数にしながら行政サービスを後退させないために支所・出張所を充実させるという工夫こそ求められます。

 支所・出張所を廃止し、サービスセンターにするという組織機構再編計画の来年度実施は見送られましたが、市当局は計画をあきらめたわけではありません。岩切秀雄市長は、「薩摩川内市は類似都市の中でもっとも職員が多い」から支所・出張所を廃止するのだとしています。すなわち「職員数が多い=支所・出張所が多い」「職員数が少ない=支所・出張所が少ない」ということになります。
 しかし、実際は類似都市42のうち「支所がまったくない自治体が3団体」「支所のみというところが16団体」「出張所のみが6団体」「支所・出張所を併せ持つのが、本市を含めて17団体」とあるようにほとんどが支所や出張所を維持しており、薩摩川内市よりも人口1000人あたりの職員数が少ない八代市でも5支所10出張所をちゃんと維持しています。すなわち「職員数が少ない=支所・出張所が少ない」とはいえないのです。
 本紙の調べでも、「平成の合併」を行なった類似都市の団体で支所・出張所がなく「市民総合センター」になっているのは香川県丸亀市のみです。他は合併前の旧町村ごとに支所・出張所を維持しています。
 職員数を適切な人数にしながらも、支所・出張所に職員を配置して、地域のすみずみまで行政サービスを行き渡らせるのは可能だということを示しています。

支所・出張所廃止関連条例
9月議会には提出せず

 5日の議員全員協議会で岩切秀雄市長はあいさつの中で、支所・出張所廃止関連条例案を9月議会に提出しないことを明らかにしました。

 市長は「しばらく市民の声を聞いてみたい」と述べました。支所・出張所を廃止し市民サービスセンターにする薩摩川内市組織機構再編方針は、4月25日~5月24日までの間に行なわれたパブリックコメント(=意見公募)の市民の意見に対する市の見解を6月議会で示し、9月議会で関連条例案を議会に提出し、可決されれば来年4月実施にむけて準備する予定でした。9月議会に提出しないことで計画の実施がずれこむ可能性が出てきました。パブリックコメントには過去最高数とも言われる491通の意見が寄せられていました。
井上議員のコメント
 支所・出張所廃止の関連条例案を9月議会に提出できなくなったのは、支所・出張所廃止を批判する多くの市民の声におされたからです。さらに声と運動を大きくして当局の支所・出張所廃止実施を断念に追い込みましょう。

生活相談

 住宅リフォーム制度の意外な問題
 
 大工さんいわく「家の修繕頼まれて仕事に取り掛かっていたら大家から『お宅は登録業者なの』と聞かれた」何のことかと思ったら「住宅リフォーム助成制度を使えば助成金がでるが登録業者でないと制度を使えない」ということ。市に問い合わせたら税金滞納がある業者は登録できないことがわかり、結局、仕事がなくなったと言うのです。滞納者といっても払いたくても払えない赤字の業者もいます。がんばって税金を納めようと考えても制度のおかげで仕事を奪われることがあってはなりません。市の契約検査課に問い合わせると「相談には応じるので役所まで来て欲しい」と言われ大工さんに伝えました。

 障害者2級の72歳の女性から相談が入りました。「要介護から要支援になってヘルパーさんの時間が60分から45分に減らされた」というものです。
 ヘルパーさんの時間が削られたのは要介護認定を軽くされたせいなのか?
 調べていたら、しんぶん赤旗のホームページに下記のような「主張」が載ったいたことがわかりました。まさの家事援助のヘルパー短縮は、認定のせいではないようです。介護保険制度の改悪がおこなれていたノダーった。


主張

新報酬の医療・介護

利用者置き去りはあんまりだ

 公的な医療保険と介護保険の「価格」である診療報酬と介護報酬が4月に改定され、問題が表面化しています。両改定は、野田佳彦内閣が消費税増税と社会保障の「一体改悪」の「確実な実現」の第一歩と位置づけ、法改悪に先行して実施したものです。両報酬がともに実質マイナス改定のもとで、必要なサービスが受けられない事態が生まれています。「医療・介護崩壊」に拍車をかける危険な姿を浮き彫りにしています。

本末転倒の“締め出し”

 大きな怒りを広げているのが、介護保険でヘルパーが訪問して行う買い物や調理、掃除、洗濯などの生活援助の時間の削減です。「30分以上60分未満」「60分以上」などだった区分を「20分以上45分未満」「45分以上」などに短縮し、報酬単価を引き下げたのです。

 生活援助は、ヘルパーが一緒に調理をすることなどで、利用者の自立支援と要介護度の悪化防止の効果などがある重要なサービスです。それを「限られた財源」「『お世話型』からの脱却」(厚生労働省)などと制限することは、利用者置き去りの乱暴なやり方です。

 批判の高まりのなか同省は、従来の時間の提供は可能という見解をあわてて出しましたが、さらに現場を混乱させています。時間短縮は撤回させるしかありません。

 「一体改悪」では「医療から介護へ」「施設から在宅へ」がうたい文句です。それにもかかわらず在宅の訪問介護利用者にしわ寄せしていることは重大です。こんな本末転倒の事態になっているのは、「一体改悪」のいう「介護・在宅」重視とは、社会保障費削減のため、病院・施設からの“利用者の締め出し”に主眼があるからです。

 「一体改悪」は、「団塊の世代」(1947~49年生まれ)が75歳以上になる2025年に医療・介護の施設利用者を大幅に抑制する目標をたてています。病院入院=約30万人・介護施設=約60万人の利用者(1日当たり)を抑える大規模な計画です。この政策を実行する仕掛けが今回の報酬改定のなかにたくさん盛り込まれています。

 ▽重症者の受け入れ比率が低い病院の報酬を下げる▽要介護度の高い人が少ない特別養護老人ホームの評価を下げる▽「在宅復帰率」の低い老人保健施設の報酬を下げる―。いずれも中軽度の患者・介護利用者が多い病院・施設の経営に打撃を与えるものにほかなりません。

 「在宅の受け皿」として厚労省が売り物にしている24時間の「定期巡回・随時対応サービス」は同省予測でも12年度は全国で1日6千人程度しか利用できないお寒い体制です。利用者に必要なサービスが提供される保障もなく新たな負担になる恐れもあります。

充実への転換こそ急務だ

 厚労省は診療報酬改定で管理栄養士を配置しないと入院医療ができなくなる方針を機械的に医療機関に義務づけています。対応できない中小病院も少なくありません。地域医療を担う病院に困難を強いる改悪は逆行そのものです。

 報酬改定を「一体改悪」推進の道具にしてはなりません。病院・施設でも在宅でも安心の体制を構築することが急務です。利用者の負担増にならないように窓口・利用者負担の軽減と合わせ、報酬と国庫負担の大幅引き上げへ転換することが求められます。