薩摩川内市には、本土に本庁と4支所(樋脇、入来、東郷、祁答院)、3出張所(市比野、黒木、藺牟田)、甑島には、4支所(里、中甑、鹿島、下甑)があります。市当局は、来年度から本土4支所と甑島2支所を「市民サービスセンター」に、3出張所を廃止。8年後の2020年度には本土はすべての「市民サービスセンター」を廃止、甑島は1「甑島振興局」と1「市民サービスセンター」のみ残しあとは廃止するという「組織機構再編計画」を立てています。以下は、一般質問で支所廃止問題を取り上げた「きずな」掲載の記事です。
支所・出張所廃止
行政サービスの後退は明らか
職員は地域に精通することが大事
薩摩川内市は、来年度から本土の「支所・出張所」を廃止、甑島では4つの支所のうち二つを廃止、支所に代わって「市民サービスセンター」を設置し、さらに2020年度には本土すべての「市民サービスセンター」を廃止、甑島では「振興局」と「市民サービスセンター」をそれぞれひとつのみ残してすべて廃止するという計画です。日本共産党の井上かつひろ市議は、支所・出張所廃止は合併協定に反し、行政サービスの後退になると指摘しました。
合併協定に反する計画
8年前、1市4町4村の合併の話し合いをおこなった川薩地区法定合併協議会は、46の合併協定項目を協議し決定しました。そのうちの4つの事項は「自治体の存立に関わる基本的な事項」と位置づけられ「①合併の方式②合併の期日③新市の名称④新市の事務所の位置」とされ、④が本庁・支所・出張所の位置を定めたのです。この4つの事項は、あたらしいまちづくりの基礎をなす部分であると考えられます。井上市議は、「あきらかに合併協定違反だ」と指摘し、岩切秀雄市長に答弁を要求しました。
岩切市長は「確かに46項目に明記されているのは事実」と合併協定違反であることを認め、「しかし、合併直後に民間の行財政改革委員会を設置し、その「提言」から「市がさらなる発展をするには支所の統廃合について研究することも大事」だとして「(コミュニティ協議会に職員を配置する)センター方式をモデル的にすすめようとしたが、十分な理解されなかった」よって全国的に一般的におこなっている支所の縮小からすすめなければ市民の納得を得られないと考え提案したと答弁しました。
井上市議は、「住民の納得は得られていない」「(説明会場に)行かれればわかる」と指摘しました。
地域に精通する職員が少なくなる
井上市議は「支所・出張所廃止で行政サービスは後退するのではないか」と質問しました。岩切市長は「市民が毎日のように利用する窓口は残すのだからサービス後退にはならない」と答弁。
井上市議は、支所でおこなっている仕事(=事務分掌)は、市民生活課が162、産業建設課は86あるが、産業建設課の仕事は、農林水産業、商工振興、観光、道路、住宅、土木、建設などがある。「これらの仕事ができなくなるのではないか」と質問。
担当部長は、「市民生活課の窓口にきてもらえば、本庁につないで対応する」と答弁。岩切市長は「市民が毎日で利用する窓口は残し、一年に何回も市民が訪れることはない産業建設課の機能は本庁に集約する」と答弁。井上市議は「現地に精通する産業建設課の職員がいなくなり明らかにサービスの後退だ」と市のごまかしを批判しました。
岩切市長は「(支所廃止は)16年あとの(平成)32年を予定している。32年だから目標として掲げている。」「(窓口のサービスは後退させないということで)誤解のないよう粘り強く説得していく」などと弁明しました。
井上市議は、「市の人事異動基本方針で『地域を知り一体感の醸成を図る』としている。『人材育成方針』の中でも「本庁・支所の行政事務を公平に分担する必要があるとしている」と指摘。支所の廃止は、「地域に精通する職員が少なくなることを意味し、市民のニーズにあったサービスが提供しにくくなるのは明らかだ」と一体感の醸成の点でも、職員の資質向上のためにも後退すると迫りました。
岩切市長は、県庁の職員が広い県域にわたって仕事をしている例や旧川内市に合併した旧高城町の例をあげて、「地域は広いが順調にいっている」と答弁するにとどまり、地域に精通する職員が減っていくことは否定できませんでした。