マイラーとオークス | カッツミーの競馬道

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 クラシックで一番予想が難しいのはオークスである。という記事を昔の競馬雑誌で読んだことがある。

 

 いわれれば確かに、オークスは1600m戦の桜花賞からいきなり800m距離が延びるからで、牡馬クラシックの皐月賞からダービーの400m延びるのに比べ倍になる。

 

 またダービーに向けてはトライアルにダービーと同距離で行われる青葉賞があるが、オークスに向けてのトライアルは2000m戦のフローラSで、ほぼオークス出走馬は初めて迎える2400m戦になる。

 

 しかしながら、今のように距離体系が整備されていない昔からも、桜花賞、オークスの2冠馬は3冠馬含めて12頭、また入着馬も多数おり好走率は高い。それは何故か?

 

 それは、桜花賞馬=マイラーという図式が成り立たないからだと思う。

 

 まず牝馬は、デビューすれば桜花賞を目標にローテーションを組み立てられる。ただ血統的にはいろいろなタイプの馬がいるわけだし、距離適性も未知数だ。

 結果桜花賞出走馬には、距離適性はともかく阪神ジュベナイルフィリーズからやトライアルを叩いた馬(それもほぼほぼマイル戦)が一同に会することになるが、彼女達は必ずしもマイラーではない。そうすると出走メンバーによってはマイルが適性距離ではない桜花賞馬が誕生することになる。

 

 そうなるとクラシック2戦目のオークスも桜花賞馬が好走するという理屈が成り立つのである。

 

 また桜花賞の好走馬がオークスで凡走するのは、やはり距離適性によるものだろう。

 

 そして平成8年にNHKマイルCが創設されてからは、マイラー色が強い桜花賞馬はラインクラフトのようにNHKマイルとの変則2冠を獲りにいくものも出る。今年の桜花賞2着馬のアスコリピチェーノがNHKマイルに向かったのも記憶に新しい。

 

 また阪神マイル戦も私が競馬を始めた1988年からは変わってきている。平成4年に直線に坂が、平成19年には外回りコースができ、スピードだけでは対応できないタフなコースとなっている。東京マイルは2000mに良績がある馬が台頭するということは以前にも述べたが、阪神マイルも同じことが言えるだろう。

 

 今年のオークスも桜花賞組が中心となるだろうが、桜花賞馬ステレンボッシュも含め距離が延びていいタイプの馬が複数いる。果たして結果はどうなるか?