第19回ヴィクトリアマイル回顧 | カッツミーの競馬道

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  12日に行われた第19回ヴィクトリアマイルはブービー人気のテンハッピーローズが直線抜け出し、単勝2万円越えの波乱の決着となった。

 

 以前に、東京マイル戦はスプリント系の馬が穴を開けると述べたが、それにしても開けすぎだ。

 

 同馬は全5勝が1400m以下で、しかもG1初挑戦の6歳牝馬。折り合いに課題があり、強調材料は東京コースに良績があることぐらいだったが、前走阪神牝馬S6着敗退も、鞍上津村騎手はマイルに問題がないとコメントしており、勇躍東上を決断した陣営に拍手をおくりたい。

 

 鞍上津村騎手のG1初制覇は意外だったが、カレンブーケドールでG1戦線を賑わすなど関東の中堅として活躍している。同期には川田将雅や藤岡祐介がおり、この勝利をきっかけにどんどん活躍してもらいたい。

 

 また同馬の父エピファネイアにとっても大きなG1勝ちとなった。エピファネイア産駒は3冠牝馬デアリングタクトや皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念を勝ったエフフォーリアのように3歳時に活躍し、古馬になって一息という馬が多かったが、今回6歳牝馬のテンハッピーローズがG1勝ちしたことにより、評価を改めることになるようだ。そもそもエピファネイアもその父シンボリクリスエスも古馬になってからもG1勝ちしている成長力のある血統である。種牡馬としても円熟期に入ってきているので、同期のダービー馬キズナとともに今後も多くの活躍馬を送りこんでもらいたいものである。

 

 2着フィアスプライドは、ルメールの好騎乗もあり内枠をそつなくこなし、勝ち馬の決め手には屈したものの中山牝馬S9着から巻き返した。こちらも勝ち馬同様6歳牝馬。まだまだやれそうである。

 

 1番人気のマスクトディーヴァは直線窮屈な場面もあり3着。だが力は示せており次走での巻き返しを期待したい。

 

 私の本命馬ウンブライルは、中団でレースを進めたものの直線伸び負けし6着。昨年NHKマイルCでみせた末脚は発揮できなかった。だがまだ4歳、まず重賞勝ちを果たし、いずれは大きいところを獲ってもらいたいものである。

 

 競馬は時々、大波乱を巻き起こすことがあるが、今年のヴィクトリアマイルは、出走することによりどの馬にもチャンスがあること、競馬は何が起こるかわからないことをまざまざと痛感させられる結果となった。