ユキノビジン | カッツミーの競馬道

カッツミーの競馬道

長年続けている競馬全体への考えや想い、予想を届けています。

 今から31年前、1993年の牝馬クラシック戦線で私の故郷岩手出身の牝馬ユキノビジンが活躍した。

 

 サクラユタカオー産駒の明るい栗毛の牝馬で、まさに”雪の美人”だった。

 

 岩手で4戦3勝の実績で中央入りし、中央初戦のオープン特別クロッカスSに出走した。10頭立ての9番人気の低評価だったが、1分34秒9の好タイムで2着に3馬身差をつけて圧勝し、桜花賞目指して西下した。

 

 当時の牝馬クラシック戦線は、新種牡馬トニービン牝馬武豊騎乗のベガ、2冠牝馬マックスビューティの仔マックスジョリー、既に重賞3勝を挙げているマザートウショウ、後に交流重賞で活躍するホクトベガなど粒ぞろいだった。

 

 一線級相手にどこまで通用するかは微妙だったが、私は前走の勝時計で十分通用すると思い、我が故郷出身馬に本命を打った。レースは先の抜け出したベガを、追い込んだが僅か首差届かず2着だったが立派なレースぶりだった。

 

 次走オークスは、距離が一挙に800m延び、距離不安がささやかれていた。

 

 当時種牡馬売出し中のサクラユタカオー産駒は距離に限界があると思われていて、昨年距離が延びてクラシックを断念したサクラバクシンオーのこともありオークスは厳しいのではと思われていた。

 

 私は構わず、ユキノビジンに本命を打ちレースに臨んだ。

 

 レースは直線先に抜け出したユキノビジンをベガが軽々と交わし2冠を達成した。

 

 マイラーの血が騒ぎだした最後200mは、一杯になりながらも何とかこらえきり追い込んできたマックスジョリーの強襲を抑え2着に入線した。最後まで諦めず頑張る姿に感動し、今でも私は、今まで観てきたたくさんのレースの中で1番感動したレースに、この”1993年オークス”を挙げている。

 

 秋は初戦のクイーンSを快勝し重賞初制覇を挙げ、勇躍最後の1冠を目指し、再度西下した。

 

 最後の一冠エリザベス女王杯は、京都競馬馬には行けないが、新幹線で福島まで移動し福島競馬場で観戦した。

 

 主戦の安田富男が確か騎乗停止で乗れず、岡部幸雄に乗り替わったが直線伸びず10着に敗退した。

 

 続くオープン特別のターコイズSを楽勝し、3歳を6戦3勝2着2回で終えて古馬での活躍を期待されたが、脚部不安で戦線を離脱し、ターフに帰ることなくそのまま現役生活に別れをつげた。

 

 この年はユキノビジンやダイナアクトレスの息子ステージチャンプの活躍もあり初の年間プラスとなった。

 

 今週から戦線がはじまるが、今年もすばらしいレースが行われ、新たな感動を与えてくれることを切に願う。