入院中につき手抜きをご勘弁ください]

隻手の音声から来られた方は、

よろしければ、一応、こちらをご覧ください↓

https://ameblo.jp/katsuma-1230/entry-12377086385.html




ん の愚痴が炸裂いたしますので、
否定系とか愚痴がお嫌いな方はスルーよろです。

今から三十年くらい前、というか
最近の話もカブるのですが。


三行で言えば


『音威子府のそばは、美味い』

が、

『ぶっちゃけ駅そばは、難あり』



そして、ついでに

「寿司はシースー、蕎麦はバーソー
ジャズはズージャ、森田はターモリ」


ってなところです。


※※※※※


今の時代は道の駅の特産品でも名物でも、味を良くして知名度を上げ、集客を伸ばすことに力を入れて
どこもオリジナルの美味い食べ物を作ろうと躍起になっていたりします。

 

これがひと昔ふた昔前は

『名物にうまいもの無し』

というのは当たり前で、

旅先に行くと、



「来たから、食っとく」
「来たから、買っとく」

が、普通にありました。
「どこそこへ行ったんだ」
という記念的要素が求められる時代だったのでしょうか。
 
当時それで客は満足し、商売は成り立っていたようでした。



今ではお年を召しはじめた団塊の世代前後の方々が
みなさん、まだまだ若く活発で、
今より旅行人口がずっとが多かったからかもしれないです。


※※※※※



これ、


今回主役の
『ネップオトイのバーソー』


 



このバーソー、
 
スナワチ、蕎麦。

ご覧の通りの極黒々ツヤツヤのルックスが物語るように、
 
特徴強く、クセのある独特の風味で
『本格蕎麦』ではありませんが、
確立された「個性派蕎麦」としてかなりイケるタイプです。
 
使用した画像には

『立ち食い蕎麦マニアが最後にたどり着く絶品』

と、けっこうな評価まであったりします。
 
 
 
 
 
だがしかし。


 
あたくし(とん)は、この評価に異論を唱えさせていただきます。

「どうしても、そのご意見、
『旅の味わいのスパイス』が効き過ぎなのではないか???」

と、思うのです。
 
 
※※※※※


ネップオトイのキーエーバーソーとして名を馳せた蕎麦にもかかわらず、
 
昔は現地で食べる駅蕎麦が、なかなか難有りでした。
 
 
昭和の頃、音威子府の駅蕎麦はホームにあり、蕎麦を食べに行くとき、
改札の駅員さんにひと声かけて入場しました。
 

歩道橋を渡ってホームに設置された立ち食い蕎麦屋では、
 
五十絡みの、もう、全くやる気無さげな、場違いなヤサ男の店員さんが見るからに面倒臭そうに、
茹でて伸びた麺を湯でバシャバシャやって軽く温め直し、ツユ入れて。
 
あとはは刻んだネギをパラパラやると、生卵割るか。
そして、写真にもある天かすを固めたスーパーのうどん売り場で五十円くらいで売ってる『天ぷら風』のやつを乗せて天そばとして売っていました。
 
 


 せっかくの名物なのに、とか思いましたが、もともと駅蕎麦というのはこんなもんだったようにも思います。
 



この月見そばのヌルべろな白身のやるせなさ。
 
かけそば370円月見420円。
卵一個20円として、割り賃30円。



でろでろの食感は、もう食べなくとも想像に難くないです。



 
白身が苦手でしたら筋トレ始めたホイップにお任せいただければ白身だけ吸って差し上げます。
 

 

天かす固めやら、白身でろでろやら。

 
このあたりをご覧いただければ「ネップオトイのキーエーバーソー」の実力が、どんなもんかお察しいただけるのではないでしょうか。
 
 
 
やる気のない店員さんは、無論、蕎麦職人ではないですし、
駅に届けられた蕎麦は既に湯がいてありますので『茹で方さん』でもない。
 

「支給されたツユを水で薄めて煮立たせ」
湯の中で揺すったそばにかけ、ネギ乗せる」
「卵割る」「天かすの固まり乗せる」

というのが彼の確たる仕事で、
 
「こりゃ、やる気を出しちゃってたら 
かえって長続きしないよな」
 
と、思わせるような業務内容でした。
 
 

 
この蕎麦をはじめて食べたのは私ら(withホイップちゃん)が二十代前半の頃、

稚内の下、オホーツク海側の『猿払』にイトウ(釣魚)を狙いに行ったとき。
 
乗り鉄でもあるホイップ(お父さんが国鉄マンだった)が、
 
「途中の音威子府のそばが名物だから、ぜひ食べて行こう」
 
と前記三十年前の感覚で寄り、
私はこの自称『天ぷら蕎麦』を注文してしまい、マズイマズイと大騒ぎ。



で、かえってその時のやり取りが面白かったため、
以降、道北にイトウ狙いに行く際は必ず音威子府の駅に立ち寄って、
この蕎麦を「マズイ〜マズイ〜」と一杯づつ食べてから釣りに行くようになりました。

 
 
※※※※※
 

さんざん文句を並べましたが、
 
この個性的な蕎麦は、当時住んでいた旭川の西武デパートに生麺として入荷していたので、以降は時折、買って食べていました。
 
こちらの方は普通に自分で茹でてザルで食べますが、美味いです。


通常の生蕎麦の定義から少し外れますが、独特の風味は、この畠山製麺の音威子府そばでなければ味わえないです。
ちなみに普通の練りワサビより北海道名物の山ワサビが非常に良く合います。
 

※※※※※


この話、要は、
 
「名物の駅そばは扱いが悪いせいで不味く提供されるけれど、
 
製造販売元の『畠山製麺』の音威子府のそばは、美味い」

ということです。
 
 
 
やがて私は北見に引っ越し、
「もう畠山の黒い蕎麦は食べれないのか」
と、あきらめていたら、
(旭川と音威子府は同じ道央圏。
北見は道東になってしまいます)

ラッキーなことに網走や美幌に展開しているスーパー『CITY』が各店舗に音威子府の蕎麦を入荷していて。
 
北見市内では見かけないものの、北見市以外の周辺市町村、
訓子府、女満別、遠軽のCITYでもこの蕎麦はGETすることができます。
 
(ンートーお薦め、マーナーのネップオトイのバーソー。
今の時代ですので、通販やお取り寄せなんか全然OKです)
 
汁も売っていますが、
こちらはほぼほぼインスタントの希釈用。不味いぞ。
※※※※※
 
 
さて、音威子府駅にあった駅蕎麦。
 


この畠山製麺の音威子府蕎麦を、
やる気のないオッさんと天かす固めた天ぷらで、
持ち味をギリギリまで弱め尽くした駅の蕎麦屋ですが、
平成に入り、しばらくして駅の改修に伴い、ホームでの営業は終了し
駅構内に新装された店舗での営業に変わった、という話しを聞いていました。
 




 
月日は流れ
 
とある土曜日の昼前。
 
当ブログではお馴染みBS日テレの『北海道すたいる』をつけていたら、
MCの里蘭ちゃんが食レポをやっていて。
 参照・『とうとうボブ・ディランを超えた話し』
 
 
その場所が、やれ懐かしや音威子府駅構内で営業している蕎麦屋でした。
 
 
画面の中では、

『職人っぽく振る舞ってくれ』

とでも言われたのでしょう、
コツでもあるかのように、何故か麺つゆをバシャバシャやり
意味なくツユ(稀釈タイプ)かき混ぜる

意味なく「ジャー」とかやる。
 


そして三十年前と同じ、揚げ玉を固めた『天ぷら』を我が里蘭ちゃんに食わそうとする、

天かすの固まり、
すでにぶわぶわ。

見栄えを考えて、このショットを使ったのか疑問。





里蘭ちゃんに

「どうしてこのお蕎麦黒いんですか?」
と、聞かれて





「(そばの実の)甘皮を使っている、

とは言ってました」





『とは言ってました』






なんだこの責任感の無さは。




そんな感じで

あの日からずっとやる気のないオヤジが歳とってご健在でした。
 
 
とん の 
いちゃもんを嘲笑うかのごとく
呵々大笑するおやじ。 

ちくしょう。



アップ。
(画像・この満面の笑み)


※※※※※


寂しいことに、おそらくホイップ同行でもなければ音威子府にはもう行かないんだろうな、と。




ホイップちゃん、

天カス固めはラズル(スーパー)で五十円で売ってたし、
畠山そばの稀釈汁(大した美味くない)もCityで売ってるから、

たまには、この駅蕎麦を忠実に再現してみますか。





白身は、あなたにあげるし。