４回裏の竜の攻撃。大瀬良クンは３番の高橋周平クンにファール・ファールで粘られます。１０球を超えて１１球、１２球、そして１３球目のカットボールが外れて「根負けの四球」。更には、続く４番細川クンは２球で追い込むも、勝負球のストレートが抜けてなんとデッドボール（泣）。１死１.２塁で迎えるのは５番中田翔、６番ディカーソンの長距離砲２人という局面。このところ無失点ピッチング記録が続いている大瀬良クン、本日の試合の最初の正念場でした。
しかしながら、皆さんもご承知の通り、この場面は「単なる試合序盤のピンチ」ではなかったんですよね。直前の４回表に末包クンの先制２ランが飛び出し２対０。交流戦明けの鬼門のナゴドを床田クン見殺しのゼロ封負けからスタート、うわぁこのまま３タテを喰らうのかと暗雲立ち込める中で、希望の光が差し込んできた末包クンの一発。更には４回裏の竜の攻撃は先頭の田中クンのレフトへのいい打球をその末包クンがスライディングキャッチで好捕、おっしゃ！これはイケるぞ！と盛り上がった直後。
なんと末包クンがスライディングキャッチから立ち上がらない。どうやら足を負傷した模様。マジか。またあの古傷をやっちまったのか。そのままベンチに引っ込んで治療に入る末包クン。目の前が真っ暗になるワシ。これでまた末包が長期離脱になったら鯉も真っ逆さまになっちまうぞ。何やっとんじゃ末包よ。ベンチでは上本先輩が守備につく準備に入る。ベンチ奥から選手交代の指示が出てしもうた（泣）。動揺を隠せないナゴド場内の鯉党達のどよめき。マウンドに集まっている鯉選手達の顔も引き攣って見える。
この末包クンの治療の時間。結構な間が空きましたよね。黙々とマウンドで投球練習を続ける大瀬良大地。この時点では末包の怪我が「シリアスではないが大事をとって休ませる」という状態だということは誰も分かりませんから、もうこのまま末包が長期離脱になるのでは？というまさに「暗雲」が広がっていく真っ只中、どんどん暗く重い空気になっていく中で、淡々と投球練習を続ける大瀬良。そしてプレー再開。そして高橋周平クンに１３球も粘られて四球を与え、細川クンに死球。そんな場面です（泣）。
まぁね。普通の投手なら１０人いれば１０人があのまんま崩れていきますって。ここで同点に追いつかれたり逆転されたりしていれば、いや１点でも失点していたらこの試合は竜さんの方に流れていったような気がします。というか、この交流戦明けの鬼門ナゴドで３タテを喰らうというバッドシナリオに一直線だったかもしれません。下手したら一気に鯉が首位から転落していく大きな分水嶺になっていたかもしれません。単なる序盤のピンチですが、それくらいに大切な局面だったように思います。
５番中田翔クンは少し甘めのツーシームを強振するも高々と打ち上げたセカンドフライ。これを菊池先輩が大事そうに拝み取りキャッチ。菊池自身も末包がいなくなることへの恐怖を感じながら、この場面の需要性をヒシと感じていたような表情に見えました。続くディカーソンは昨日の床田クン相手にも絶好調な打撃内容でしたから鯉バッテリーも相当慎重に入ります。外側ストレートを捉えられて強烈な打球が二遊間に飛びます、いかん！抜けるか？と思われましたがショート矢野クンが２塁ベースのすぐ左横のいいポジショニング。真っ正面キャッチのショートゴロ。このイニングを無失点に切り抜けましたぞ！
このイニングの踏ん張りが全てだったように思います。
大瀬良クンはこの後もナイスピッチ。６回表１.２塁から小園に送りバントをさせチャンスを潰した直後、嫌なムードの６回裏もきっちり三者凡退で流れを渡さず。７回無失点で連続イニング無失点記録を継続し、８回は島内（完璧）、９回は栗林（失点あり）で繋いでの勝利。９回表には菊池・矢野の師弟コンビで３点目の貴重な追加点。終わってみればまたもやロースコアでしたが、きっちり勝ちきった試合になりましたわな。
それでもやはり、あの「魔の時間」を乗り越えた４回裏の踏ん張りが全てだったように思います。敢えてあっぱれ鯉諸君と讃えたいと存じますわ。
もとい。
末包クンの怪我は、結果的には前述の通り「シリアスではない」とのことですが、今日の試合出場判断も含め慎重にお願いしたいですな。「彼が長期離脱で居なくなる」とチョイと頭によぎっただけであれだけゾッとしましたので、いやぁほんまにムリさせず慎重にお願いしますぞ。末包クンも188センチ112キロの巨漢なんですからね、マジで怪我には気をつけて下さいませ。そして。チームを救ってくれた素晴らしいホームランでしたぞ！（泣）。
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