世界の映画祭へ挑戦 世界中で劇場公開を目指して

世界の映画祭へ挑戦 世界中で劇場公開を目指して

(・ω・)ノこのブログはカメラ片手にバックパックを背負い世界4カ国へ渡航し完成させた長編映画とそれにまつわる日々を綴っています。世界中のあらゆる国際映画祭に参加し劇場公開を目指す、勝つか負けるか?生きるか死ぬか?崖っぷち日記です。

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ポスター上海

映画『クロスワード・モノローグ』の予告編が出来ました。

予告編 日本語版
http://www.nomadefilms.net/tokuhou/tokuhou.html  


日本語字幕を通して予告編を観ていると『人間なんて外見という殻かぶってるだけで中身は変わらない』とより強く確信します。

最近自分が良く考える事ですが『日本人にしか出来ない事』を武器にしてどう海外で戦って行くか?という言葉を良く知人・友人から聞きます。これは海外に住んでいる時に自分も肌で感じていました。

それも一つの方法論で自分もそれを実戦したいと思っていますが、一方、違った側面でもやって行きたいなとも思います。

僕は、言葉が通じない者同士が自分の想いを相手に一生懸命伝えようとして、意思疎通を成し得た時、相手が自然とする喜びに満ちた『笑顔』が好きなのでその時の感情のようなものを映画で表現したいんだろうなとも思います。

まだこの映画は上海でしか上映していませんが、ティーチ・インで観衆の前に立った時、客席の人々の笑顔がその『笑顔』と同類に感じたのが印象的でした。

桃井かおり監督が「上海国際映画祭」パノラマ部門に監督として招待されていたと今頃友人伝に聞いた。林監督の作品も招待されていたのだが、今市、上海側の広報が日本に伝わってない気がする。

今日チェックしてみたら・・・


映画「TCM」がIMDbに載ってました。


マーカスが色々水面下で動いてくれてたんだけど・・・キャストと一部のクルーの名前だけで僕の名前も他のクルーの名前も見当たらない・・・


http://www.imdb.com/title/tt1065079/


と思ったら新規の人達は若干新規なので掲載が遅れるらしい。


ちなみに、IMDbとは米国最大の映画関係データーべースで、世界中の映画人・製作会社、特に配給会社がチェックするもの。配給会社に勤める友人も頻繁に仕事で使うと言っていた。


IMDbに映画「クロスワード・モノローグス」のクレジットが沢山載せられるようにがんばろっと。



一時期、エンタとアートの境目的な映画製作を考えていた。


映画祭でその答えが出ていた。


国際審査員は英語が・・・な人が多い。すなわち・・・な審査員が審査する場合が多い。


映画祭で選ばれる、受賞を果たす映画の共通項、答えはそこにある。

上海国際映画祭の裏情報?


で、新人部門には日本から結構な数の商業映画作品が応募されていたようだ。もちろん出演者は有名俳優さんばかりの映画・・・


しかし、今年の上海国際映画祭の新人部門に選ばれたのは、日本人で自分ひとり。という事は


自分は自主映画で日本の商業作品を押さえノミネートを果たしたの???


と分かった時すごく嬉しかった(涙) がんばって作ってよかった。。。


確かに、今回選ばれた映画の中に自主は僕一人だった。そして今まで上海国際映画祭アジア新人部門にノミネートを果たしている、受賞している作品には


sannnennmigomoru

映画「三年身籠もる」(唯野未歩子監督) 35mmフィルム

出演:西島秀俊 中島知子(オセロ)



くものむこう

アニメーション長編「雲のむこう、約束の場所」(新海誠監督)

そんな中、サンパウロに住む友人からとても嬉しい提案が。サンパウロで映画を上映するお話。わ~い、嬉しい。


これで、上映予定地は


ロス


ニューヨーク


東京


パリ


ウィーン


ロンドン


ヘルシンキ


サンパウロ


とまたまた増えました。もっとがんばって増やすぞ(・ω・)ノ

日本へ帰ってきて映画祭の報告などを関係者にする・・・


皆優しい・・・と思ったら優しくない。


仕事が山積み・・・。



ノマドロゴ


上のロゴは自分が立ち上げたプロダクション。ノマド・フィルムズ(遊牧民な映画)


会社にする事はいつでも出来るので、今はしません。両親や親戚が会社経営で苦労しているのを小さい頃から見ているので、将来どうなるかは分かりませんが、今はプロダクションで良いと思ってます。


上海国際映画祭で名刺を交換する時、皆さんにロゴを気に入ってもらえて。


『あ、これロバ(ドンキー)?(笑)』


みたいな。


今回、僕は上海国際映画祭でいくつもの体験を果たしました。


まず一つ目が『チケットを買って頂く事』


映画とテレビの大きな違いがそれ。元来、映画を発明したのが、エジソンではなくリュミエールと言われるのは、きちんとお金を取って『見世物』として作品を上映したからなんですね。今映画にはその『見世物』という感覚がないトレンドチック化しているものになっているのもうなずけます。だから遠い昔映画屋はどこかローステイタスな職業だったわけで。


僕には一銭もお金が入ってきませんが(笑)、今回上海国際映画祭でチケットを買ってもらって、おまけにそれが完売して追加発売されて・・・沢山の人々に映画を見てもらうという生まれて初めての経験を得ました。


それが『映画』なんですよね。


すでにほとんど完成している、自分の初自主製作長編映画『クロスワード・モノローグ』


これはこれで、できるだけ多くの人達に見てもらえるようにがんばりながら、次回作の創案・脚本執筆をはじめようと思います。次々回作はヨーロッパのある国で撮ろうと決めているのですが、次回作は日本でゆっくり撮ろうと考えてます。

映画祭が終わって、若干手直しを始めました。やはりデジタルプロジェクターでのビデオ上映には解像度の限界があり、フィルムに落とす必要がありそうです。とての値段が高いので投資してくれる方がいれば行おうと思います。また音もやはりMAが必要です。映画館のスピーカーは自分が気が付かなかった音域まで拾います。


ふと、なぜ今回自分がこの映画を作ろうと思ったのか、ずっとそんな事を考えてました。創作面で言えば沢山の事をだれかに伝えたくて、沢山の人に楽しんでもらえる、共に何かを考えられる、そんな映画にしようと思いました。


一方で、僕は自分の力を試したかったんだと思いました。多くの人に手伝ってもらって一体自分はどこまで出来るのか?どこまで出来るか試してみたかった。またどんな映画が出来たかで、自分の中で、判断基準や様々な指針も見つけたかった。


出来れば劇場公開用の長編映画を作る前に、きちんと自主製作映画をやってみたかった。既存の概念に捕らわれず、思いっきり自分が思うように、大人しくない大胆不敵な何かを生み出して全てを投入したい。


新人監督前の者が創る自主製作映画には、そんな精神が必要だと思いました。自分が仮に老人になるまで映画を作ったときに、自分が若い時に作った映画は、一生自分を支える柱のようなものになるような気がしてなりません。


そう考えました。

昨夜は、閉会式後、両親と上海最後の夕食。映画祭に同行してくれた友人と夜中まで今後について話し合った。


朝7時、ホテルを出発。柴さんだけでなく、張さんと劉さんがわざわざ見送りに来てくれた。張さんは映画祭が始まったときから何度か会って話しをした方。劉さんは僕の映画を観に来てくれた方。色々お世話になった方々。お別れ。ちょっと泣きそうになっちっこ。


張さんは日本に来る予定があるらしいけど、劉さんとは次いつ会えるか分からない・・・僕はこういう時泣きそうになるので馬鹿な事をして場を紛らわせてしまう。泣いて別れるより笑顔でお別れした方が良い。


高速道路をひた走り浦東空港へ。いよいよ柴さんとお別れ・・・。


本当に泣きそうになった。


やばかった。きちんとお別れの挨拶をしないといけないが、短い間だったけど柴さんと過ごした日々が走馬灯のように脳裏をぐるぐる・・・


ダァーっと涙が出そうで僕は柴さんの目を見れなかった・・・


柴さんに「またすぐ会いましょう」と告げて別れた・・・


いつかまた会えるさ・・・


だって上海近いんだもん。


再会。


今回の上海での体験はきっと自分の将来に大きく影響する経験になる、そう確信しながら帰路についた。

そして現実。


日本に帰ったら仕事山積み・・・はあ・・・


上海タワー 呉江

午前中は上海タワーと呉江路というところにサイさん観光に連れて行ってくれました。上海の絶景、とても綺麗でした。タワー地下にある博物館も上海変貌の歴史を紹介していて面白かったです。



小龍包 スタッフ

呉江路は地元の人が集う繁華街で、人気店の小龍包を食べました。肉汁がじゅわわわわという奴です。こういうのは現地に友人でもいなければ食べれません・・・あちち。


小龍包2


昨日夜19時30分、新人部門の授賞式が行われました。


とっても立派で歴史的建造物のホールでの授賞式。天井が高!西洋建築と東洋建築実が融合する建物が多いのが上海の特徴。

でも本来は、上海の歴史的建物が列挙するバンドで行われる予定が急遽なんらかの事情でこの場所に変更になったそうです。レッドカーペットを歩くと聞いていたので、それがなくなりちょっと残念でした。とは言っても授賞式の会場はそれはそれは立派ででかかったです。

椅子に座って受賞式が始まるのを待っていると、何人か記者の方が取材してくださり、新人部門の作品なのに、チケットが完売し追加販売され好評であった事が有名になっていると言われました。



授賞式


会場は本当に大きくてメディア関係の数に物怖じしまた・・・正直。こんな豪勢な場・・・人生で一番緊張しました。僕はこういう場に一度も立ったことがなく他の新人監督達も僕同様すごく緊張してスピーチしているのが分かりました。緊張しない方がおかしい・・・あれじゃ。

いまさら気がつきましたが、韓国から選ばれた監督と僕以外、皆結構年配。映画監督という職業は40代でデビューする人もいる。


授賞式3  授賞式H

僕は足がかくかく震えるのを止めるため、へっぴり腰体勢で立ってました。後になって、この授賞式がテレビのニュースを通して中国全土に流れると聞く・・・恥ずかしい・・・こういうのは経験がいります・・・ 行定監督のスピーチはとてもすばらしかったです。

そして受賞者発表。

今回、自分の映画は受賞を逃しました。

審査員全員と今回ノミネートされた監督全員が壇上にあがり、プレスの写真撮影・・・目が目が・・・フラッシュの嵐。

そして審査員の方々と監督達がそれぞれ握手したりお礼を言ったりとお互いにご挨拶。


僕はここではじめて行定勲監督にご挨拶・・・緊張もあって『すいません・・・すっかりご挨拶が遅くなりまして・・・』と訳の分からない事を僕が言うと行定勲監督は笑顔で『よくがんばった!がんばった!がんばった!がんばった!』と仰いました。とても嬉しかったです。

審査員の方々、自分の同行者達、そして自分の映画を観てくれたという方々があまりにも励まそうとするので、「ちょ、ちょっと落ち込んでるふりした方がいいかな・・・」と申し訳なく思ったくらいです。皆優しいなと思いました。実際それが僕の本音で、これからもまだまだまだ自分が挑戦したいと思っている映画祭は山のようにあります。それは何よりも沢山の人に観てもらう事が最大の目的。

パーティー会場に向かうため、授賞式に参加した沢山の関係者が移動しはじめました。何人か僕のところへ来てくれてねぎらいの言葉をくれました。ある女性は「私はあなたの映画が好きでした」と涙ぐんでて・・・。


僕は緊張でヘロヘロだったので友人が行定勲監督の元へ。「パーティー呼ばれてるんでしょ?」と行定監督は仰ったそうです。

しかし、受賞者の監督ですらパーティーに招待されていない事を告げると、行定勲監督は『君に話してもしょうがない。新人監督であれば尚更本人に直接はっきりと伝えなければならない』と仰り、僕は行定監督の下へ急行。

行定勲監督は慌しい忙しさの中時間を下さって『優しさ』『厳しさ』『誠実さ』三つの表情でご自身と他の審査員達が自分の映画に対してどのような評価を下していたか話して下さいました。

熱心に話して下さる行定監督にとても温かいものを感じ優しい方だなと思いました。よくよく考えてみれば、行定監督に『映画』を『映画館』で観て頂けて感想まで頂けた。日本にいたらまずそんな機会はありえない。そのありえない事が上海で現実になった事も大変ありがたい事でした。

行定監督は最後に「がんばって」と笑顔で励まして下さいました。僕の勝手な思い込みですが、そのがんばれには「君はまだまだやれるよ、諦めるな」という意味が含まれていたように思えます、なんちっち(・ω・)ノ

行定監督が「新人監督ならば本人に直接話す」と仰った意味が良く分かりました。才能ある監督は別として、不器用な監督には、そうやって欠陥に気が付かせ本人がそれを理解し今後修正に励まないととても厳しい映画監督にはなれないという事、と友人と解釈しました。

今回多くの事を学びました。勝手が分からずおろおろする事が多かったです。あっという間でした。『映画祭』というものが何なのか?これは参加した、もっと言えば多くの映画祭を経験した者にしか分からない様々な奥深い『要素』で構築された『祭』という事だけは理解出来ました。 そして、他の監督でカンヌ国際映画祭にノミネートされた作品も受賞を逃した事でますます映画祭の難しさを痛感します。

どの国の映画祭にも言える事。そして『ノミネート作』と『受賞作』には別々の客層が存在する事。大変貴重な経験でした。

生まれてはじめての映画祭。自分の中で上出来だったと思いました。十分過ぎる『体験』と『経験』『学習』とその『喜び』。楽しい思い出も本当に沢山出来ました。何よりも多くの一般上海市民の方々や映画祭に参加していた映画学生さん達、映画関係者の方々が自分の映画を観に来てくれた事が何よりも嬉しい事でした。

世界には推定で大小400から500以上の映画祭が存在すると言われてます。映画祭が存在する国であれば、一カ国最低一つの映画祭に参加できるよう努力し続けるのが『目標』です。

今回まずは、一カ国目、中国を終了。

頭を切り替え日本に帰ったら、次なる『目的地』に向かう旅支度です。

本日午後1時30分、自分が監督しました映画「クロスワード・モノローグ」が上映されました。これがどしたことか全く緊張せず、むしろ他のことばかり考えてました。スピーチの内容を考える事もすっかり忘れてました。車が迎えに来る時間までソファーに座ってボーっとホテルの窓から見える上海の絶景を見たりしてました。

事務局からのお迎えの車に乗ってお昼くらいに上映会場に到着。上映会場の前で今回同行した友人と事務局の方々と打ち合わせしていると・・・眼の前を見覚えある方が会場へ入って行かれた・・・

審査員の一人、行定勲監督。映画祭という力を借りて行定監督に作品を見てもらえる事になったのでした。急いで礼儀として挨拶だけは・・・と思ったら映画がはじまってしまいタイミングを逃してしまった。

上映中、「映画館からお客さんが全員退席したらどうしよう」と心配していまいした。というのも今回上海国際映画祭に同行した友人がちょっと前に今年のカンヌ映画祭の話をしていたから・・・

ある映画がカンヌで上映され、上映前200人以上が客席を埋め尽くしたが、映画上映中盤で、観客はたったの2人になっていたそうです・・・その観客の一人は彼の上司でもう一人は寝ていたらしい・・・超生々しい体験談。

いらん話を・・・(゜_゜)

と思ったが、途中退席者はほとんどいなかった様子。映画の上映が終わり、たぶん会場にいる人ほとんどから拍手をもらったようです(緊張していて覚えていない)。ティーチ・インのために名前を呼ばれるも中国語名だったのでワンテンポ遅れる。お客さんたちの前に立ち綺麗なお姉さんから花束を受け取る。拍手を頂く。

しかし、本当に上海国際映画祭事務局員の方々は女性が多い。すごく多い。女性が元気なところはとっても活気で溢れる。

「今日は来て下さってありがとうございました」と頭を下げた。また拍手を頂いた。挨拶が終わると速攻ある方がとても元気良く立ち上がり質問を下さいました。

その方は・・・北京電影学院 黄 式憲教授、と後から知る。

それから何人か色々質問して下さいました。最初は目線をどこにやって良いか分からず下を向きながら話していたのですが、ふと観客席に目をやると・・・観客の皆さんすっごい笑顔。そこで一気に緊張しなくなり超平常心に戻る。あまりに皆さん笑顔なので予定外の撮影秘話など面白おかしく話しました。「カメラとバックパック背負ってアルバイトしながら映画を作りました」と話すと会場からまた拍手が・・・

なんて温かいの、上海市民・・・(゜_゜)

そして次にある女性から質問を頂きました・・・

その方は、今回審査員の一人・・・と後から知る。すなわち審査員の方々全員映画を会場で観ていたわけです・・・当たり前です・・・

とにもかくにもティーチインは予定より大幅に延長され、沢山質問を頂きできる限り沢山面白おかしく答えました。スピーチでお客さんを楽しませるのも『自分の責務』のように思ったので。とにかくなんだかんだでとても幸せな上映会になりました。僕はてっきり厳しい指摘を受けるものだと思ってたのでほっとしました。

そしてティーチインが終わると、うまれて初めてサイン攻めに合いました。必死でした、なぜだか。ある観客はポスターを買えないか?と言ってきたそうなのですが、二部しかなく、かつ一部8600円だったので・・・無念。

しかし、僕が散々気にしていた音のクオリティーの低さや画質のクオリティーを、観客は全然気にしていない様子。ティーチ・インの時も質問は全部内容に関してでした。なんだか拍子抜けすると共にそれはお客さんたちの中の「表面的なクオリティーは単にお金があるかないかの問題」という通年によるものかもと思ったりしました。ようするに製作者サイドが気にする事は、お客さんたちには関係ない場合が多いのです・・・

上映会場を出たところで、黄式憲教授がガ~といらっしゃって握手。すごいパワーの持ち主。とっても熱心に話しかけてくださって、こちらはおろおろ。映画を尋常じゃない程気に入って頂けた様子でした。黄式憲教授のお付の方が黄教授は映画業

界でとてもとても有名で田荘荘監督やチェン・カイコー監督など沢山の有名監督を教え子に持つと教えて下さいました。北京電影学院は中国の最高峰映画教育機関・・・と知ってびびる。びびった。そして黄教授と一緒に写真を撮った後、黄教授はこう言われました。

「必ず、必ず、映画祭が終わったら私のところに連絡をしなさい。メールでも構わない。必ず連絡するように」

あまり熱心に教授が仰るので連絡差し上げさせて頂きます・・・

その後何人も何人もの方と話して写真を撮ってサインをしてあっという間に時間は過ぎ・・・そして、行定監督へのご挨拶のチャンスを再び逃す事に・・・仕方ないので閉幕式でご挨拶しようという事に・・・礼儀が・・・

今回の上映で一番うれしかったのは、お客さんたちが皆笑顔だった事。その笑顔がすべての結果を総括した。

上映後、友人と両親(今回上海国際映画祭に同行)と観光へでかけました。とにかく上海国際映画祭の我々に対するもてなしは至れり尽くせり。本当にきめ細かな対応。観光のために専属ドライバーさんがどこへでも連れて行ってくれる。サイさんが観光プランを用意してくれて、あちこち名所を探索。夕食は上海でも最高のレストランへ連れて行ってくれた。

そういうところで食事するにはサイさんのような方がいないと無理。場所もわかんないし注文すら出来ない。とにかく生まれて初めてすごく立派な点心専門レストランへ。点心以外だとフカヒレ(激旨!)食べたり、あれ食べたり、これ食べたり・・・もう本当に珍しいものばかり食べた。そしてどれもこ
れも旨かった。

明日は閉幕式。映画祭で一番華やかな式典、授賞式。

でも僕は授賞式に関しては、本音を言えばどうでも良く思ってます。確かに受賞があればそれはとても名誉な事です。将来もまた色々変わるでしょう。しかしそれは受賞したら嬉しいのは嬉しいとは思うのですが、赤ちゃんに負けないくらい正直な気持ちを言えば受賞に関して全く興味がない。

他者から見れば僕の言っている事は受賞を逃した時の単なる言い訳にしか聞こえないのかもしれません。でもそれで全然良くて。

今回力作が勢ぞろいしているし、僕の映画は学生映画でありビデオ映画です。他の映画は本当にクオリティーが高い。内容(物語など)に関してはお金がかからなかったので一生懸命やりましたし、なによりもその時その時で自分ができる事をすべてやり尽くしたので悔いはありません。

もともと上海国際映画祭にノミネートされた事だけでもびっくりで、そして今回の上映でお客さんたちが笑顔だった事もびっくりで、その他色々沢山の楽しい思い出が作れた事で僕はすでに大満足しています。

賞を取ることはとても大切な事かもしれませんが、それは二の次三の次で、僕は賞がどうのこうのよりも、お客さんたちに楽しんでもらえるか?という事だけしか考えられなかったので、もう僕の中では映画祭は終了しました。

なので、僕の頭の中は

『次なる目的地』

へ飛ぶ事でいっぱいです。


フォーラム フォーラム2

上海2日目。昨日の記者会見の様子がテレビのニュースで流れたとサイさんが教えてくれた。自分が出てたらしい・・・本日は朝から国際フォーラムに参加。世界各国から大物映画プロデューサーとかCJエンターテイメントのすごい人とかスピーチを行った。それぞれの方々の話す事を聞いてすごくやる気が出た。

世界各国の映画産業が提携して各国共同出資で映画を作る潮流が確実に急速に広がりつつある事が主な議題となっているかのようだ。特にアジアの国々が国際提携した映画製作・市場は、現在ハリウッドが持つ世界市場100%のうち、約50%を占めるというデーターまで飛び出した。僕もそういう国際社会の流れの中で映画が作れたら幸せだと思った。

フォーラムが終わり昼食会。何人かの方々と名刺交換した。超大物多数。日常では決して会えないような人々。言い過ぎではない。本当にすごい面々。特にフランスの某大手プロダクションのプロデューサー方に色々質問されて映画のDVDを送って欲しいと名刺を渡される。そのプロデューサーはだれでも知っている今年配給された超大作を手がけている方と後から知った・・・知ってたら話かけてなかった。

その後何人かの某大手映画会社に勤める映画関係者(ほとんど海外の方)からもDVDを送って欲しいと言われた。何気ない出会いで交換したこの名刺達が人生をどんでん返しする可能性もある。出会いは大切にしなければ。

英語を話しまくて正直疲れた。僕の英語は相手に通じるだけで決して上手くはないし洗練されていない。英語は使ってないとリスニングはなんとかなっても口からほいほい言葉が出なくなる、英語を話さなくなって一年半のブランクを悟らされた。


昼食会(すごく豪華な中華ばかりだった)が終わり、ホテルに帰る車に向かう途中でサイさんから思いもよらないことを告げられる。自分の映画のチケットが事務局ですら予想外?に売れ行き好調で、満員御礼、二日前に完売してしまったらしい。完売しても問い合わせが後を絶たないため映画祭事務局が急遽チケットの追加発売を本日決めたらしい。

寝耳に水。ど、どうなってんだ???



証拠写真メイン

柴さん、張さんに自分のところを指さしてます。

写真はその証拠写真。数ある映画の上映リストの中で満マークがついている映画がチケット完売したもの。通訳のサイさんと張さんの話(事務局からの話)では満マークがついているのは、『武士の一分』とか『NANA』などの知名度があるヒット作が主で(チケットを買うのは一般の人がほとんど)、ましててや映画のチケットの値段は一般の人にはとても高い。

なので新人部門の映画で満マークがつくのは極めて珍しいらしい。なぜなら新人部門の映画は知名度は皆無。有名な役者も皆無。自分の映画にいたっては、ポスターすら会場に貼られていない(なぜなら提出が遅れたため・・・まだ貼ってもらってない)。確かに映画の上映表を見ていて、映画祭期間中上映されるのが800本以上。うち満マークがついてる映画は多くはない。


 証拠写真2  証拠写真

 
写真の満員御礼(赤丸)がついている映画を見てみると、確かにだれでも知ってる映画くらいだ。

そして、自分の映画が上映される場所はメイン会場・・・すなわち、山田洋次監督「武士の一分」や犬童一心監督「眉山」が上映された一番大きな場所・・・本当にそんな場所チケットが完売したのか・・・

正直嬉しい反面それはものすごくプレッシャーとなる・・・ので不安・不安・不安。何かの映画と間違えて買ってる人がいるのかと疑う・・・。


クライスラー

本日はこれで行事は終わりなのでクライスラー高級車に乗って(さすがに気分が良い)ホテルに戻り、気分転換に上海の街に出た。しかし本当に上海国際映画祭の対応には大満足。常に付きっ切りで面倒を見てくれるお世話役の方や通訳の方がいて、一切上海に来て困ったこともストレスが貯まったこともない。


上海街

明日観光地にサイさんが連れて行ってくれるようなので、今日は上海の下町のようなところを散策した。僕は海外を旅するとき、ベタベタな観光地にも行くが地元の人にはなんでもないような場所を散策するのも大好きだ。ある国のある街のある人々の生活をみているのがすごく面白い。

上海の交通事情はすさまじく荒い。何回も車に引かれそうになりバイクにも引かれそうになり自転車にもひかれそうになった。市場のようなところも見学した。生きている鶏が・・・お客が買うとその場でちょっきんこされて売られていく。本来これが正しい生き物の売り方だ。とにかく上海の市場は目新しい生き物?や野菜や色々なものが見れて面白かった。街にいる人々の何気ない姿を見ていてとても楽しくなった。上海のおじいちゃんおばあちゃんは皆悠々自適。微笑ましい。永遠4時間くらい歩きまくった。

明日はいよいよ自分の映画が上映される。不思議と緊張はしていないが、さてさてどうなることやら・・・