本日午前10時より新人部門の記者会見に臨んだ。すごい記者の数・・・でも不思議と緊張はしなかった。自分が話す番になったとき、中国語名で呼ばれたため気がつかず不意を突かれた感じだった。
各監督が自分と作品の紹介をした。経歴を聞いていると結構皆実力派ぞろい。色々な映画祭で賞を受賞している監督までいる。記者からは「映画を作るのに一番大変な事はなんですか?」とか「製作した後どのような苦労がありますか?」とかそんな事を聞かれた。一番目の回答で一番多いのは、そりゃ「お金の工面」二番目は「上映場所の確保」皆そんな事を答えた。
記者会見が終わってユニジャパンの方が声をかけて下さって付き添いの方々と一緒にランチ。上海の定番料理を堪能する。慣れない味なので決してまずいわけではないのだがお腹もそれほど空いてなくて残してしまった。もったいない。
その後は特に行事がなかったので、サイさんが付き添ってくれて上海の古い街並みが残っている場所へ案内してくれた。ゆっくり歩いて穏やかですばらしいひと時が堪能できた。上海の典型的な古い家はどれもとても狭くてコンパクトにまとめられている。西欧と東洋が融合した家はどれも味があって良かった。
大通りからちょっと小道に入ると古い家々と緑の並木道・・・なんとなく落ち着きゆっくり歩いているだけで心が和んだ。一人で歩いていたら知らないで終わっていたようなミニ情報をサイさんが色々教えてくれた。
次にタクシーで上海の観光地の一つ、新天地へ向かった。しかしタクシーの運転はすごい、というか上海の車の運転はすごい。横断する人は車に引き殺されたいのか?運転している者は無茶な横断をしている人間をひき殺したいのか?と思うくらいひやひやな運転。シューマッハが上海に来た時に「上海のタクシードライバーはF1に出場できる」と言っていたそうだ。
ちょっとスタバでお茶して観光を続けた。しかし、サイさんと一緒に歩いているとすれ違う男性が頻繁に振り返るのに気がつく。ふむふむ(゜_゜)
新天地も、高層ビルが乱立する上海で、古い街並みを残すために古い建物を流用して観光地にしているそうだ。小さな博物館があったので入る。サイさんのきめ細かいガイドのおかげで1920年代の上海の暮らしぶりや歴史、中国の一般家庭の事情まで知る事が出来た。短時間ですごく上海の事を知る事が出来てとても有意義な時間がすごせた。何より楽しかった。
帰りのタクシーの中で何がなんても時間を縫って蘇州へ行きたいという気持ちが高まった。サイさんに相談すると、さすがに時間的に厳しいとの事。断念せざるを得なかった。残念。また次回。
ホテルに戻り、今後の打ち合わせ。サイさんにホテルの近くにコンビニのようなものがあるか教えてもらった。閉店時間を知りたくて『何時閉店?』と紙に書いて中国の人に意味が伝わるか聞くと・・・
「いつお店倒産?」の意味になるらしい。(゜_゜)
焦った。危なかった。日本漢字はおちお中国では使えないと知る。
サイさんにお礼を言ってお別れし、夕方薄っすら暗くなった街へ一人繰り出した。はじめて一人で歩く。今までは常にサイさんが付き添ってくれていたからだ。さすがに明日も明後日も仕事が沢山あるサイさんに、高々飲み物を買いに行く付き添いまでさせては申し訳なかったからだ。
一人でテクテク歩いていると、自分が外国にいる事を実感する。見慣れない街、その街の人々、珍しいもの、どれを見ていてもそれだけでとても楽しい。こういう時間がとても好きだ。
サイさんが教えてくれたデパートを発見。ペットボトルの水が40元・・・約600円・・・高い・・・良く見ると日本語のミネラルウォーターばかり。後はボルビックなど。その脇に中国語のミネラルウォーター・・・安い・・・それだけになんか不安。
最近、中国で生産された塩や米、トーマスのおもちゃに使われている塗料や歯磨き粉、土鍋などから体に有害な鉛が検出されたばかり・・・だけに中国のものに少々抵抗を感じてしまう。
夜遅くホテルに帰って、窓から見える夜景を見ながらしばしボーっと今後の事を考えたりした。上海国際映画祭が終わっても、やる事は山済みだ。とりあえず上海二日目は無事終わりを告げた。
明日はフォーラム関係出席です。どんな人々と席巻出来るのでしょうか?