レコードを洗う | 松山市はなみずき通り近くの漢方専門薬局・針灸院 春日漢方

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レコードを洗う

 

先週の日曜日、きれいな秋晴れで、空気は乾燥しきっていたので、レコード盤を洗うことにしました。

 

 

この黄色いプラスチックの容器が、「プロジェクト」というアメリカのメーカーのレコード盤洗浄機です。

 

 

洗浄機とかいっても、何も機械らしい物ではなくて、プラスチックの半円形の容器の真ん中に、ブラシを向かい合わせに取り付けて、そこに水道水を入れるだけ。

このブラシの間にレコードを差し込んで、右に2回、左に2回、手で回します。

半円の両端に黒い糸巻き状のパーツがあって、レコード盤を固定して回しやすくしています。

 

 

何か独自の発明らしき物があるとすれば、水道水にキャップ1杯加える、この洗浄液。

レコード盤のビニール部分には、水を馴染ませても、真ん中の紙ラベルには、水が滲みないようになっているようです。

 

 

吸水性の高いタオルで、急いで水分をふき取ります。

 

 

台所の流しの水切りに、並べて乾かします。

 

 

この水切りだと、一度に14枚が乾かせます。

 

こうやってレコード盤を水洗いすると、レコードの溝に入った細かいホコリ、汚れが取れて、それまでレコード針が拾えなかった細かいニュアンスまで取り出してくれます。

昔、よく聞いたレコードで、強い音にレコード針が弾かれるようになって聞けなかったものが、これで水洗いをして、復活したものもあります。

 

この「プロジェクト」社の「レコード・スピン・クリーナー」。

お値段は、おいくらだと思いますか?

1万円です。 ただのプラスチック製の桶なのに。

 

「プロジェクト」社は、アメリカかドイツのオーディオメーカーで、レコードプレーヤーなど、アナログ系の製品を作っています。

ネット上には、「プロジェクト」社の代理店契約を結んだいくつかの業者が、この『レコード・スピン・クリーナー」を出品しています。

その正規品のお値段は、一律で3万円でした。

私は、こんなただのプラスチックの桶に3万も払うのはイヤだから、熱心にネットで捜して、1万円の品を見つけました。

おそらくその業者は、代理店契約を結ばず、独自に輸入したのでしょう。

 

今回、レコード盤をまとめて洗うことになったのは、それまで使っていたレコード針が折れたことによります。

この写真のレコード針と、針を取り付ける「カートリッジ」というパーツは、数年前に買った、「エラック」というイギリスのメーカーのプレーヤーに元から付いていたものでした。

 

「カートリッジ」というパーツは、レコード針が拾ったレコード盤の振動を、電気の信号に変換する、もっとも重要な仕事をしています。

細かい説明はしませんが、その変換方式に、汎用品で廉価なMM型と、マニア向きのMC型があります。

上の写真は、MM型の、オーディオ・テクニカのVM520という機種。

 

針が折れたのを機会に、以前に買っていた、MC型のデノンDL-103という機種に換えることに。

しかし、取り付けてみたら、長い間使わなかったせいか、右チャンネルしか音が出ない。

壊れたDL-103を、ネットで調べて、大阪のジョーシン電気に郵便で送ると、デノン社に取り次いで、新品に交換されます。

その費用、ジョーシン電気では、3万2千円。デノンでは、34500円。

この値段、去年までは、2万8千円ほどだったようです。

 

レコードプレーヤーに取り付けた、DL-103。

1センチ角ほどの部品が、3万も4万もするのは、異常なことかもしれませんが、デノン社のMC型カートリッジでは、これが最も安い機種。

 

 

カートリッジをMM型から、MC型に付け替えれば、それで終わりにはならないのです。

MC型は、MM型に比べて、出てくる電気信号の電圧が小さい。

その小さな電圧を上げる、「昇圧トランス」という部品が必要になります。

この写真の機械が昇圧トランス。

オーディオの師匠から、しばらく貸していただけました。

さらにややこしいことに、同じMC型カートリッジでも、デノンと他社とは、電圧が違っているので、それを切り替えるスイッチがついています。

 

このデノンの昇圧トランスは、以前は3万円台で売っていしたが、いまはデノンは昇圧トランスを作っていません。

他のメーカーの、いちばん安い昇圧トランスでも、6万円近くしています。

それ以外の商品は、すぐ、10万、20万、50万となっています。

 

さて、カートリッジも換えたし、レコード盤も洗ってから、さぞかし好い音がしているはずですが、こちらが妙に神経質になって、針先に付くわずかなホコリなどが気になって、まだゆったり楽しめていません。

そのうち、いまのレコードプレーヤーの音に、耳と身体が慣れてくるでしょう。