松山市はなみずき通り近くの漢方専門薬局・針灸院 春日漢方

松山市はなみずき通り近くの漢方専門薬局・針灸院 春日漢方

体質に合った漢方薬・針灸治療 更年期障害・生理痛・頭痛・めまい・冷え性・のぼせ・不眠症・イライラ・気うつ、肩こり・腰痛・五十肩に穏やかな効き目





















春日漢方 薬局・針灸院









































































































松山の南、はなみずき通り近くの










































漢方専門薬局・針灸院です。











































syunsukeのブログ-正面




















    syunsukeのブログ-入口










































syunsukeのブログ-調剤室




















    syunsukeのブログ-治療室






















































































漢方専門の薬局・針灸院を開業して、










































もう20年になります。その間に積んだ










































知識と経験から、東洋医学ならではの










































健康情報をおつたえしましょう。
































































松山市古川北3-13-22  
















TEL 089-957-0686
















089-957-4460 (夜間)




























































漢方薬は 煎じ薬 1日分 ¥500  粉薬 ¥400














































   最初は1週間分ずつお出しします。














































針灸治療は 1回 ¥3500  松山市国保は ¥2500


















  














メール takaisyunsuke@yahoo.co.jp





























































































































 






































































































































































 



















































































一周まわって柴胡剤

 

  《 40歳 女性   赤み痒みの強い湿疹》

 

   

               連翹の花

   <発症と経過>

3か月前から、耳の後ろから始まり、首すじにかけて赤い発疹が密集してできて、かなり痒い。
痒みが強く、掻いた場所はジクジクと汁がでて、いまは痛くなっている。

何か症状が起こったときに、何をきっかけに症状が始まったか。
そして、何をしたら症状が悪化するかは、漢方の見立てをつけるときに、大事な手掛かりになります。

しかし、なぜ、湿疹が始まったのか、思い当たる原因はない。
そのころから、少し忙しくなったからだろうか?

朝の寝起きのころに、より痒いか?  乾燥すると、余計に痒いかも。
これも、あまりはっきりした情報は得られませんでした。

ただ、夜、寝入ったころに痒みが悪化するのではない。
つまり、身体の内部の強い熱気のせいではない、ということは分かります。

また、生理の周期で、痒みが左右されない、というので、「血の道」系の原因は、ひとまず保留に。

  <湿疹の漢方的な考え方>

湿疹は、皮膚の表面で起こっている症状です。
だから漢方的にも、身体の表面だけで、エネルギーの流れが停滞して湿疹になったとして、治療する場合があります。

そのために体表面のエネルギーを巡らせて、皮膚に停滞した熱気を発散して治す処方があります。
「桂枝」や「麻黄」、「石膏」などを組合せた、「桂枝二越婢一湯」などです。


        麻黄

                              石膏

こういう処方は、身体の内部には、なにも問題がない。体表面だけエネルギーの流れが悪い、という場合に使えます。

しかし、そこは漢方屋。
身体の内部に、なにか原因があって、そのせいで体表のエネルギーの流れが悪くなって、皮膚に湿疹を作った場合も考えられます。

では、内部の原因とは何か?
まず「熱」。熱気がどこかに停滞している。

多いのは、「肺」か、「肝胆」、でしょうか。

湿疹のできた耳~側頸部は、「少陽胆経」の通り道ではあります。

やはり「肝胆」と関係がありそうです。

あるいは、「血」の不足、または停滞=「瘀血」
「血」が不足すると、自動車のラジエーターが不足してオーバーヒートするように、熱が生じて湿疹を作ります。
また「瘀血」も、血が外に巡らず、皮膚が乾いて、湿疹になります。

   <漢方的な診察>

1、脈診
        


 左手の中央の部位が、他の部位よりすこし強く、やや大きめに感じられます。
 これは、「肝胆」に、熱気が集まっていることを、示しています。

2、触診
  足の小指と薬指のあいだに、強い圧痛があります。
  ここは、「少陽胆経」の反応が現れるツボで、 やはり「肝胆」に

  熱気が多いことを示します。

3、腹診
  これで右の肋骨下に、抵抗と圧痛があれば、やはり「肝胆」に熱気

  が詰まっていると言えます。

        「肝胆」熱実証の腹証

しかし、そこはほとんど反応が無く、下腹の鼠径部の圧痛が目立ちます。
この反応は、「血」の不足、の状態を示します。

 

          「血」不足=「肝虚証の腹証
漢方では、「肝」は「血」をストックして全身に巡らせる臓器なので、「血」の不足の体質はは、「肝虚証」と表現します。

4、舌診
 「肝胆」の熱気旺盛という見立てに傾いていたのが、この舌のようすで、判断を替えざるを得ませんでした。
  
        熱気の多い舌
「肝胆」に熱気が詰まっていれば、その熱が胃や肺にも及んで、舌は乾いて、汚く黄色い苔が着いたりします。

              

                     水分の多い舌  

しかし、この方の舌や口の中は、水分が多く潤っていて、舌の色は淡く、熱感がありません。
つまり、身体の内部は、冷えて、余計な水分が停滞していることを示しています。
この方は、かなりのコーヒー好きで、仕事中はずっと大きなマグカップでコーヒーを飲んでいるらしい。
それで、いつも舌に水気が多いのでしょうか?

5、結論

さて、このように互いに矛盾した情報が集まったときに、どう考えるのか?
思い切って勝負に出るよりは、より無難なほうの結論に従うべきでしょう。

「肝胆」の熱実証として、そこの熱気を取り除く治療は、失敗した場合のダメージが大きくなります。

ここでは、3、腹診、の情報に従って、「血」が少ない状態=「肝虚証」という見立てにしました。
「血」が少ないと、身体の内部が潤せないくて、「虚熱」が生じます。
「虚熱」は、「少陽胆経」を上って、耳の周りに湿疹を作ったのでしょう。

他の症状を尋ねてみると、若いころから肩こりがひどくて、それが頭痛にもなって、苦しんでいる。
こういう症状は、「血の道」系、「肝虚証」の人にありがちです。

また、足の冷えがひどいのに、手の平は火照る感じがある、と。
これは、『金匱要略』、婦人病編の「温経湯」の症状です。
「血」が少ないと、下半身は温められず、足は冷える。
しかし、生じた「虚熱」は、上に上がるので、手の平は火照る、という状態になります。



         当帰
「温経湯」は、「血」を増やす「当帰」「芍薬」「川芎」などと、上半身の「虚熱」を冷ます「麦門冬」「牡丹皮」を合わせた処方です。

              

                        麦門冬
   <処方 1回目>

「温経湯」に、皮膚の熱気を冷ます、「連翹」「地黄」「苦参」などを加えて、1週間分、お出ししました。

         連翹
1週間後には、痒みは減ってきて、患部のジクジクした湿気は無くなりました。

また、お通じがスムーズに出るようになったのも、喜ばれました。

そこで同じ処方を、さらに1週間、続けました。

    <処方 2回目>

そのまま良くなりそうなのに、生理が近づくと、首周りから、背中や腕、太腿に発疹が広がり、痒みが強まりました。
生理前には、それまで無かった寝汗をかきました。
寝汗は、内部の「虚熱」が多い証拠です。

脈を診ると、生理で「血」が抜けたせいか、「肝胆」の部の脈はかえって弱まり、右手の先=「肺」の部が強く感じます。
これは、「肝」の「血」が抜けて不足して、「虚熱」が「肺」に集まったことを示します。

      
               牡丹皮
そこで処方は、「当帰」「芍薬」「地黄」で、「肝」の「血を」増して、「柴胡」「牡丹皮」「梔子」「薄荷」で、「肺熱」を冷ます「加味逍遥散」としました。

しかし、それから患者さんの連絡は途絶えてしまいました。
おそらく、あまり効果がなくて、漢方薬に対する期待を失ったのでしょう。

   <処方 3回目>

2回目の処方から、1ヶ月後、またお電話があって、来店。
また前回のように、生理前に湿疹が全身に広がって、強烈に痒くなった。
ふだんの生理では、トラブルは少ないのに、今回は生理がすぐに始まらず、生理痛が強く、血塊が出てから出血した。それから、痒みは少なくなった。

これでようやく分かりました。これは「婦人、熱入血室」だったんだと。
「婦人、熱入血室」は、『金匱要略』の婦人病編に出てきます。
女性が生理の時に風邪を引くと、風邪の熱が、血の抜けた子宮に入って、血と熱が結んで、ひどくこじれた状態になります。それを「熱入血室」といいます。

女性なら、生理と風邪が合わさって、こじらせた経験があるでしょう。
高熱が出たり、ひどく重だるく、食欲が無く口だけ渇いたり。また血塊が出たり、強い生理痛になったり。

「血室」は、子宮を指しているようですが、そこはいい加減な漢方のこと、それを「肝胆」だと読み替えます。
「婦人、熱入血室」をやると、ほぼ確実に「肝胆」の熱実証=柴胡剤の状態になるのです。

 

       
               柴胡
脈を診ると、今回は、「肝胆」の部がはっきり強く打ってます。
また、お腹を診ると、右の肋骨の下が固く詰まって圧痛があります。
これで「肝胆」の熱実証と見てよいでしょう。
ただし、舌のほうは、前よりは乾いていますが、水分多めで「柴胡剤」のようには見えません。

処方は、「小柴胡湯」に、血の熱気を冷ます「地黄」、皮膚の痒みをとる「連翹」「苦参」を加えました。
この処方、1週間分をあげて、まず生理痛や血塊が無くなり、皮膚の痒みが減りました。
同じ処方を、さらに2週間続けて、発疹はまったく無くなったので、それで治療を終えました。

         <考察>



    山茱萸の花  3月の早いうちに咲きます。

    実は、「肝腎」の陰虚を補う漢方薬として用いられます。


さて、今回の治療をふりかえってみて、この方の従来の体質は、「血」の不足=「肝虚証」だったと思います。

自営業で、毎日忙しく気を使って働いて、「血」を浪費するから、ひどい肩こり、頭痛に悩まされていました。

食事、食欲について尋ねると、一日で晩ご飯しか食べない。それでお腹が空いたとは思わない、食べれば、ちゃんと食べている、と。

こういう、お腹が空いたとは思わないが、食べれば、ちゃんと入るというのが、「肝虚証」の方の食欲です。

その状態が長く続いて、さすがに疲れがたまってきて、「血」の浪費から「虚熱」が生じて、「少陽胆経」の上部、耳の周りに湿疹ができた。

 

そこに「温経湯」を服用したので、一時的に「血の不足」、「虚熱」は抑えられて、湿疹はすこし収まった。

 

しかし、その後、生理が近づくと、「熱入血室」=「肝胆」の熱実証になったのは、何故でしょうか?

この方は、以前は、生理時のトラブルは少ない方だったと言います。

 

 

そこを無理にこじつけて考えてみると、「温経湯」や「加味逍遥散」を服用して、ある程度、「血」の不足が補われたので、「熱入血室」を起こすだけの「血」のエネルギーが出来たから?

 

うちに来られるまでの様子では、首の湿疹は、特に生理の前後で、悪化するようなことは無いと言われていました。

それが、漢方薬を飲みはじめて、1か月後には、生理の直前に、全身に広がるように悪化しました。

これはやはり、不足していた「肝血」が、補われた結果、より劇しい反応が起こるようになった、と見るべきでしょう。

 
















 
 











 

紫雲膏つくり

 

年末ころに、在庫の「紫雲膏」が無くなりそうなのを見越して、9月に、原料を食用油に漬けこみました。

 

「紫雲膏」の原料は、「紫根」と「当帰」

 

         紫根

                     当帰

 

「紫根」は、古代から紫染めの染料として使われてきたもの。

「硬紫根」は、ムラサキ科のムラサキの根。

以前は、同じムラサキ科の「軟紫根」という商品がありましたが、お上が「硬紫根」だけを「紫根」としたので、市場から消えました。

 

漢方薬として、あまり頻繁に使われる生薬ではありませんが、血の熱気を冷まして、血を巡らせる働きがあります。

 

「当帰」は、血を暖め、血を増す効力が強く、「血の道症」に欠かさせない生薬。

 

         <紫雲膏の効能

 

「紫根」と「当帰」からできた「紫雲膏」は、切り傷・火傷などの皮膚の損傷に、患部に暖かい血を送り、痛みを止めて、皮膚を修復します。

冬なら、ヒビ・赤切れ、肌荒れに重宝します。

皮膚粘膜の痛みなら、切れ痔、脱肛、口内炎にも。

さらに皮膚の代謝異常=イボ・魚の目・円形脱毛・白斑にも有効。

 

 

9月から3カ月、食用油に漬け込んだ、「紫根」と「当帰」

 

この濃いムラサキ色が、「紫根」の色です。

 

 

「紫根」と「当帰」、食用油を、鍋に移して、ゆっくり加熱します。

温度計が入れてあるのは、油の温度を、80℃くらいに押さえて、じんわり加熱したいからです。

 

厚生省が決めた、「薬局製剤」の「紫雲膏」の作り方では、油を140℃まで上げるように書いてありますが、温度を上げてしまうと、エビ茶色の汚い色になってしまいます。

 

油を加熱せず、冷たいままで濾しても良いのですが、「紫根」と「当帰」内部の成分を抽出するのと、食用油をすこし加熱したほうが、油の切れがよくなりますから。

 

 

20分ほど、ゆっくり加熱してから、鍋の上にふるいを置いて、油を濾し取ります。

 

 

ここでまた、少しだけ加熱して、80度くらいに温度を上げて、

 

 

「ミツロウ」を加えて、溶かします。

濾してとれた油分、350グラムに、「ミツロウ」125グラム。

この「ミツロウ」の量で、「紫雲膏」の硬さ=粘度が決まります。

 

「ミツロウ」は、「ミツバチ」が巣を作るときに、お腹の「ロウ線」から分泌するものです。

「ハチミツ」を収穫するときに、巣を加熱、精製して得られます。

 

 

「ミツロウ」を溶かして、温度が下がってくると、鍋の底や周りから固まり始めます。

「紫雲膏」を作るのは、ここから手間がかかります。

 

同じく、当店で作る「神仙太乙膏」なら、「ミツロウ」を溶かした油分を、軟膏を入れたい容器に、流し込んで冷えてしまえば、軟膏は出来あがります。

 

しかし「紫雲膏」は、固まり始めた部分を、木ベラで突き崩して、油の中に溶かしこむ、という作業を、全体が固まってくるまで、続けないといけません。

どうも、冷えるに任せて放置すると、先に固まった硬い部分と、ドロドロした軟弱な部分とに分離するようです。

 

 

全体が冷えて固まりました。

ほんとうは、冬用には、「ミツロウ」を少なくして柔らかめ、夏用には、「ミツロウ」多く硬めにすると良いのですが、そう、年に何回も作ったりはしないから、一手で間に合わします。

 

 

油分が350グラム、「ミツロウ」が125グラム、計500グラムほどが、出来ました。

 

 

「紫雲膏」のラベル。

いろんな効能が書いてあります。

例年、年末には、この小さな容器に入れて、ヒビ・赤切れには、重宝しますよといって、お歳暮として患者さんに配っています。

2026 新春東京ツアー 4日

 

元日から3日間、毎日、2万歩ちかく歩いていたので、4日目はさすがに疲れました。

それで、ホテルのチェックアウトの11時まで、部屋でゴロゴロしてから、出かけます。

 

 

今日の目的地は、ここ。 迎賓館赤坂離宮<国宝!>

何年か前に、四谷の安ホテルに泊まっていたとき、周囲を散歩していたら、見つけました。

その時は、中を見せてくれるなんて思わず、こんな豪勢なモノを建てて、トランプや習近平しか、入れないんだろう、と思っていました。

 

帰ってから調べてみると、「国賓などのご接待」で使われる日、以外は、原則公開されると。

お正月も、今年は、4日の午後1時から、見せてくれます。

 

宮内庁管理だから、事前の申し込みなどを要求されるかと思ったら、そんなものも無し。 意外と太っ腹。

 

 

まずお昼を、四ツ谷駅のアトレの「おむすび権兵衛」で。

おにぎり1個、160円から250円くらい。

店の奥に、7人分の小スペースがあって、店の味噌汁など頼まず、持参のペットボトルで済ます。

外食というか、中食に、「おむすび」という業態が定着したようです。

お昼前で、つぎつぎお客さんが絶えません。

 

迎賓館の開場まで時間があるので、外のベンチに座っていたら、この建物に人が入っていく。

 

 

近づいてみると、「迎賓館 休憩所」と書いてある。

中は暖房がしてあって、ベンチがいくつか置いてあるのかと思ったら、大違い。

 

 

エスカレーターで、地階に下りたら、こんな大きな空間が。

シャレたカフェがあって、机と椅子、ベンチがいくつもあって、好きに座れる。

日差しもあって、暑苦しいくらいに、暖かい。

 

時間になったから、ゲートに行って、荷物チェックのあと、入場料、1500円を払い、本館の横から入ります。

 

館内は、写真禁止なので、以下の写真は、入り口でいただいたパンフレットの写真です。

 

 

迎賓館本館の正面と広大な前庭

 

 

正面入り口の鉄扉

私らは、国賓じゃないから、ここからは出入り出来ないのですが、館内に車いすのご夫人がおられて、どこから入られたのかと思っていたら、最後にこの左の扉が開いて、そこから出てきました。

車いすに関しては、一応のバリアフリーにはなっていました。

 

 

玄関ホール  さっきの扉の向こう側です。

 

2階に上がると、左右対称に「朝日の間」「彩鸞の間」「花鳥の間」「羽衣の間」と、4っつの大きな部屋があります。

 

 

「彩鸞の間」のシャンデリア

国賓が最初に案内される控えの間として使われる。

壁の装飾は、武器に関するアイテムでまとめられ、異国の客人を威嚇する目的があるのか?

 

 

朝日の間

ここが最も格式の高いお部屋らしい。

国賓が、天皇陛下とあいさつをするお部屋

 

 

「羽衣の間」

よく見えませんが、奥にオーケストラボックスがあって、ヨーロッパの宮殿のように、大舞踏会を開くための部屋でした。

しかし解説によると、一度も舞踏会は開かれたことはなく、オーケストラボックスも使われたことはない。

 

 

フランス、エラール社に特注のピアノ。

ピアノの鍵盤は、88鍵ですが、このピアノはさらに2つ高音の鍵を付けている。

現在、不定期に、このピアノの演奏会も行われているらしい。

 

 

「花鳥の間」

ここに、今回、私の見たかったものがあります。

 

 

渡辺省亭の原画の花鳥画を、涛川惣助が七宝焼きにしたものが、30枚。

部屋のぐるりの壁に飾られています。

 

2019年の「朝日の間」の修復のさいの美術番組で、この七宝焼きが取り上げられて、

その時、渡辺省亭という画家を知りました。

 

渡辺省亭は、明治大正期のもっとも人気、実力のあった画家でした。

しかし今では、近代日本画の主流は、横山大観・下村観山・菱田春草ら、日本美術院系になってしまって、省亭の名は、私はその番組まで知りませんでした。

 

 

省亭は、当時のお金持ち、名家からお屋敷サイズの注文仕事がひっきりなしで、展覧会用の大きな絵を作る余裕はありませんでした。

そんなことで、しだいに美術史から忘れられていったのでしょうか。

「花鳥の間」の30枚の絵を見て、ほんとうに上手い、よい絵だと思います。

1枚、1枚、ていねいに見ていきました。

 

さらに特筆すべきは、涛川惣助の七宝焼きです。

七宝焼きは、銅板に銀線で絵の輪郭を置き、その中に焼き物の釉薬を塗って、焼成するものです。そうすると必ず輪郭線が出るはずですが、涛川惣助は、焼く直前に銀線を外すなどの特別の技法で、原画のカスレや滲みまでも表現している。

 

この30枚の絵を見て、この部屋だけは、ゆっくり楽しめました。

 

 

迎賓館の屋根の上に乗せている、飾り物です。

ヨーロッパのお城だと、ドラゴンなどの怪獣になりますか。

屋根には、こんな不細工な物を乗っけてるし、どの部屋もキンキラ尽くしで、よい趣味とは思えませんが、そもそもは人が住むための家ではなくて、異国の客人を威圧するための建物なのでしょう。

 

 

3時すぎに迎賓館を出て、実家に向かう妻と別れて、飛行機までは時間があるので、四谷近辺で、ジャズ喫茶がないか、グーグルマップさんに聞いてみました。

四谷には、「イーグル」という歴史ある名店があるのですが、その時間は、開いていません。

地図上にいくつかお店がありますが、神保町のこの店だけが、やっていました。

中央線で、四谷からお茶の水に行き、明大通りを南に10数分なので、行けそうです。

車の入れない細い路地に、この看板。

 

小さなエレベータを出たら店の扉には、「禁止事項」が。

禁煙・しゃべるな・スマホ・パソコン触るな・3人以上でくるな(?)

1時間たったら再度注文せよ。

ちょっと偏屈な店だと分かります。しかし最後の項目は、ジャズ喫茶の人は、言いたいだろうなと思います。

黒一色の内装で、JBLのジャズ喫茶によくあるスピーカーが置いてある。

LPを3枚聞いて、どれも私の好みと合う感じ。

 

4枚目が気になって、トイレに行くついでに、壁に掛けてあるLPジャケットを手に取ると、触らないでください! 触らないでください! と絶叫

子供じみた反応に驚きました。

 

ジャズのレコードは、個人の物ですが、ジャズはみんなのモノです。

それにレコードは、骨とう品じゃあない。

50年以上、ずいぶんあちこちのジャズ喫茶に行きましたが、レコードジャケットに触るなと言われたのは初めて。

出るときに、良いのを聞かせてくれたね、と言っても、へっちを向いてました。

 

この人は、何を目的にジャズ喫茶をやっているのか?

ジャズという偏屈な音楽を好んで聞くのも、その向こうにより広い自由な世界があると信じているからです。

それを小さく内向きに閉じてしまって、どうするんだろう?

 

 

これが、2026年の正月ツアーの締めとなりました。