【養老山脈トレランレポ Start~庭田公園エイド】
Eブロック、8:00スタート。
私は、ブロックの最後方に並び、スタートしました。
序盤は焦らず、ゆるゆると走り、トレイルの入り口を目指します。
今回のプランとしては、「後半に備えて、前半はセーブ」作戦。
景色の良いことで評判の「養老山脈トレイルランニングレース」ですが、
もう一つの代名詞となっているのが、『階段地獄祭り」。
中間地点となる、庭田公園エイドを過ぎた後は、ひたすらトレイルの階段を上ったり下りたりの繰り返しらしい。
後半、延々と続く階段に、多くのランナーの脹脛が爆死すると。
私も、正直階段は苦手です。
筋肉の疲労を抑えるためには、ストライドを抑え、小股でリズムよく走るのがベスト。
しかし、階段は一歩一歩を大きく踏み込んでいかなければならない。
必然的に、脚の筋肉が酷使され、最終的には機能停止。
ゾンビ状態で、山中を這いずり回らなければならない。
そうなっては、完走すら危うい。
よって、前半は抑え、後半の階段地獄祭りに備える作戦です。
そんな感じでぼちぼちと走っていると、河原のコースへ。
紅葉が、とてもキレイ。
そんな景色を楽しみつつ、いよいよトレイルへ入っていく。
最初は道幅もありましたが、徐々に狭くなり、シングルトラックへ。
前走者が程よいペースなので、それに付いて1列になって走る。
だが、徐々に登りの傾斜が上がってくると、自然と隊列はばらばらに。
朝日の差し込む登山道を、一人マイペースで進みます。
暫く進むと、いきなり開けた場所、でかい鉄塔がお出迎え。
それにしても、良い天気。
日陰は肌寒いが、ひどく冷えるというほどの気温でもなく、走るにはちょうど良い気候です。
振り向くと、よい景色。
大分、標高を上げてきたようです。
その後も、登って下りてを繰り替えしつつ標高を上げていく。
そして、10km地点到着。
ここまでで、1時間15分ほど。
距離表示の隣に、「最大のインスタポイント」の表示。
はたして、先に進むと…。
一気に広がる視界。
眼下には雄大な濃尾平野と、緩やかな木曽川、揖斐川の流れ。
テンションが、爆上がりです。
山腹の開けた一画に、パラグライダー発射台。
その台上に一段上がると、さらに絶景度が上がる。
一歩間違えば、後方に転げ落ちてしまいそうですが、そんなことは微塵も考えず。
その絶景を、全身で愉しみました。
しばらく、その場に留まり、景色を堪能。
まだまだ眺めていたいところですが、これはレース。
しかも、やっと4分の1を過ぎたばかり。
後ろ髪をひかれる思いですが、その場を後にし、コース復帰しました。
途中、石津御嶽登山競争のフィニッシュ地点である神社を過ぎつつ、
15分程走ると林道に出る。
ここから庭田山頂エイドまで、約10kmの林道が続きます。
林道であるが故、道幅は広く、下りもあって、スピードを出しやすい。
が、しかし。
ここで調子に乗って走ると、大腿四頭筋に疲労が溜まり、後半の階段祭りで地獄を見るのは明らかです。
快走するランナーを後ろ目に、とにかく抑えて走ることに尽力しました。
林道の途中には、自然の水場があります。
ただ、私はここまでほとんど水分を消費していない。
快晴ではありますが、山中の日陰などはひんやりと涼しいためでしょう。
途中、20km地点通過。
それにしても、延々と続く林道。
上って、下りて、上って、下りて…。
抑えて走っているためか、10kmがやたらと長く感じました。
先刻の絶景とはうって変わった道のりに飽きてきた頃、ついに公道に出る。
その先に、テントと賑やかなランナーの声。
やっと、庭田山頂公園エイドに到着しました。
エイドではバナナ、ミカンなどが個別にお皿に置いている。
その横には、個包装のお菓子に、コーラ。
お腹もすいてきた頃なので、ありがたく頂きました。
さて、お腹を満たしたところで、いよいよ次へと進む。
だが、その足取りは重い。
なぜなら、ここからが後半戦「階段地獄祭り」の始まりだからです。
それを考えると、気持ちが沈んでいく。
これまで体力を温存して走ってきましたが、はたしてどうなるか…。
だが、悩んでいても仕方が無い。
進むことでしか、道は開けないのです。
そう思い、意を決して次へのステージへ進みました。