【養老トレランレポ Startまで】
話は10月7日、「伊豆トレイルジャーニー」の抽選結果日まで遡る。
昨年参加し、その景色と楽しさから「今年も!」と思ってエントリー。
今年から抽選になりましたが、まぁ大丈夫だろうとタカをくくっていたところ、「落選」の通知が届く…。
12月にITJを走って2021年の締めくくりとするつもりで準備を進めていたのに、その計画がすっかり白紙となりました。
どうしよう……。
今年は4月に「青梅トレラン」を走ったきり。
10月の「ハセツネ」も中止になってしまい、ろくにトレイルレースを走っていない。
このまま不完全燃焼で終わるのは、どうにも我慢がならない。
急ぎ、12月のトレイルレースを探したところ、白羽の矢が立ったのが「養老山脈トレイルランニングレース」でした。
以前、何かの雑誌で特集されたのを見て、何となく「いい景色だし、走ってみたいな~」くらいに考えていました。
ただ、「養老山脈」ってどこにあるのか、地理感覚に乏しい自分にはピンとこず。
「養老の滝」と聞いて思いつくのは、居酒屋です。
そこで調べてみると、どうやら岐阜県にあるらしい。
岐阜県は今まで一度も訪れたことはないけど、旅気分で新幹線往復すればいいかな?
そんな軽い気持ちでありましたが、「ITJ落選のショック」と、「今年中にトレイルを走らねば」というよく分からない切迫も相まって、あまり考えずに、気が付けばポチっていました。
暫くして、タイムスケジュールを確認してみる。
スタート時刻は7時40分から、ウェーブ形式。
養老公園で受付後、臨時列車に乗って、スタート地点の多度駅へ。
・・・・・・・ん?
これって、車じゃないと無理じゃね?
しかも、開催日は土曜日で、前泊を考えても仕事終わりの強行軍にならざるを得ない。
年末、12月の忙しい時期に。
冷静に考えればエントリー時に分かりそうなものですが、競走馬並みに視野の狭い自分。
気が付いた時には、後の祭り状態です。
まあ、エントリーしちゃったし、何とかなるんじゃね?
等と、浅慮な上に楽天家なので、奥さんには苦労ばかりかけています。
…ごめんなさい。
そんな訳で、奥さんに平謝りし、折角なので夫婦で岐阜観光を楽しみつつのレース旅と相成りました。
そして、レース前日。
仕事場を提示で飛び出し、車に乗って、いざ岐阜へ。
片道4時間の、長距離ドライブです。
途中で夕飯などを食しつつ、岐阜駅近くのホテルにチェックインしたのは23時過ぎ。
ささっと風呂に入って、就寝したのは、日をまたいで0時過ぎ。
明日は4時起きだ…。
睡眠時間もほどほどに、目覚ましに起こされる。
ぼーっとする脳みそで、レースの準備開始。
さて、今回の装備は…。
【シューズ】
TNF Vectiv Enduris
【上半身】
Finetrack ドライレイヤークールタンクトップ
ノースリーブのシャツとアームカバー
TNF ホワイトライトジャケット
【下半身】
TNF フライウェイトスピードベリーショーツ
【ザック】
TNF TR-10
【アクセサリ】
キャップ
サングラス(調光)
指だしグローブ
【補強】
Gontex 膝ハッタリ(膝関節サポート)
New-HALE Xテープ(足首サポートレベル1)
【水分・補給食】
ソフトフラスク3本にアクエリ500ml、水500mlの計1L
Mag-On6本
塩飴多数
【その他装備品】
バフ(マスク代わり)
ヘッドライト(念のため)
レインウェア上下
基本的には、昨年のITJの装備そのまま。
大きく変わったのが、シューズ。
昨年まで履いていたTNFフライトトリニティは、穴が開いてしまう。
そこで、今回から新シューズを投入。
選んだのは、TNFが現在イチオシしている「ベクティブ」シリーズ。
その中の最上位でカーボン入りの「フライトベクティブ」は、私には宝の持ち腐れ。
クッション性と値段を勘案し、初級者向けの「ベクティブエンデュリス」にしました。
クッションは抜群で、脚に優しげ。
ただ、カーボンの代わりに入っているというTPUプレートは、足裏に固いような…?
そして、昨年故障した膝が心配なので、テーピングで補強。
さらに、足首捻挫が怖いので、こちらもテーピング。
脚にべたべた貼り付けています。
トレイルレースは、装備品が多いので大変。
ランパンランシューさえあれば走れるマラソンとは、大きく違って、少々めんどくさい。
眠い目を擦りつつ、なんとか準備完了。
まだ暗いうちからホテルを出発。
1時間ほどドライブして、受付会場の養老公園に到着。
日の出前、真っ暗な養老公園の中を、多くのランナーが行き来している。
そこで検温&受付を済ませ、養老駅に向かいます。
駅まで徒歩10分。
6:38発の電車に乗らなければならないため、結構あわただしい。
さて、レースを走るのに、何でいきなり電車に乗らなければならないのか?
それは「養老山脈トレイルレース」の大きな特徴である、スタート地点とフィニッシュ地点が違うことから。
マラソンでワンウェイコースは珍しくないですが、山中を走るトレイルレースは、基本的にラウンドコースが多い。
今回の場合は、まずスタート地点まで電車で移動。
そして、山中を走って、受付会場でありフィニッシュ地点である養老公園に戻ってくる仕掛けです。
そのために、養老駅~多度駅まで電車に乗り込むトレイルランナーたち。
その車内は、一種異様な光景です。
我々が乗り込む電車は、通常運航の電車。
ゆえに、途中の駅では一般客も乗り込んできます。
それらの方々は、さぞ驚いたことでしょう。
お騒がせしております…。
電車に揺られること30分、多度駅に到着。
そこから20分程歩き、スタート地点の多度広場に来ました。
すでに先発電車にて到着したランナーがアップしています。
今回はA~Pまで細かく分かれた、ウェーブスタート。
私はその中の、Eブロック8:00スタート。
私より前のウェーブが、3分おきに次々とスタートしていく。
先刻までの眠気は吹っ飛び、ワクワクと緊張とが入り混じった感覚に。
そして、いよいよ我々のスタート時刻。
空は快晴。
空気は冷たい。
さて、今日はどんな走りになるのやら?
快晴の下、スタートの号砲が鳴らされました。