大室山バーティカルレース2019 ④ | KaSoランブログ

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【大室山バーティカルレポ 久保分岐~Finish】

分岐で声援に押され、更なる登りへ。

 

久保分岐までが一つの目安。

この後は、若干傾斜が緩やかになる部分が出てきました。

急な傾斜の間をつなぐ、緩やかな登り。

「緩やか」とはいっても、比較的な話。

常時激登りであることに変わりなく、走れる部分は少ない。

 

今回、トレイルシューズではなく、軽量化を狙ってランシューにしました。

しかし、自分にとってはこれは失敗だったかもしれません。

大室山の急斜面に、シューズが滑って登りにくい(涙

必要以上に、足の筋肉を使っている感じです。

スパイクの効くトレイルシューズなら、もうすこし走れたかもしれません。

 

スタートしてからここまで、すでに多くの後発ランナーに抜かれました。

ひょいひょいと登って行く、その様子。

別の重力が働いているとしか思えない、トワイライト・ゾーン。

 

ゼッケンを見ると、50代のランナーの様子。

軽い足取り、やや小股で駆け上がっていく。

登りが緩やかになった所で、しばらくそのランナーさんの後ろに付き、コバンザメ作戦で登る。

 

小股で走る前走者に対し、私はややストライド大きくパワーウォーク。

スピードは、全く同じ。

しかし、徐々にきつくなってくる。

歩きと走りと、どっちが良いのだろう?

いや、単純に私の脚力が弱いだけか。

再び傾斜がきつくなったところで、ちぎられてしまいました。

 

もっとも、私も抜かれてばかりではない。

負けじと何人かのランナーをパスさてもらいました。

ただ、一人パスするのに、ものすごい労力を使う。

今回のコースは道が狭く、ほぼシングルトラック。

必死に登っているランナーの脇を通って前に出るのは、それ以上の走力が必要になります。

しばらく後ろに付き、ここだ!と思った場所で、

「右から行きます!」

など、声をかけつつ、大股で一気に前に出る。

 

前に出るだけで、もうアップアップ。

でも、パスした手前のんびりするわけにもいかず、そのままのスピードでしばらく登る。

 

そんなことを繰り返していると、額から大量の汗。

疲労困憊で下を向いて歩いている為、汗がサングラスの内側に落ちる。

視界が悪くなり、ますます歩きにくい(涙

 

どこまで登ればいいのか。

いまどれくらい登っているのか。

手元のエプソンで高度を確認しながら登る。

必死に登っても、先刻から50m程度しか登っていない。

そのうち、あまり高度を見ないようにしました。

 

標高1100mを越えたあたりの中間点。

ポケットからMagOnを取り出す。

短期決戦のレースで、どれほどの意味があるか分かりませんが、とにかく気分を紛らすため、登る以外の何かをしたい。

レモンフレーバーの酸味で、何となく疲労回復したような気分を味わう。

実際の体は、もう悲鳴を上げ続けています。

 

やがて、標高1200mを越えたあたり。

徐々に霞がかってきました。

気温も低い。

通常ならば肌寒いくらいでしょうか。

私にとっては天然のクーラー。

汗だくの暑い体が冷やされます。

 

それでも、ひたすら続く急斜面。

まだか?

まだ、登らないといけないのか??

 

標高1400mを過ぎたころ。

上から下ってくる人の姿。

既にフィニッシュし、下山している先行ランナーの皆さん。

頂上に近づくにしたがって、フィニッシュしたランナーの応援が受けられる。

バーティカルレースの醍醐味です。

 

「もうすぐフィニッシュだよ!」

「最後まで頑張れ!!」

 

そんな声援を受け、ラストスパートに入る。

上を見ると、三人のランナーの姿。

追いつけるか??

何でもいいから、とにかく上を目指すのみ。

 

傾斜は相変わらずですが、歯を食いしばって走りにかかる。

脚は疲労物質が溜まり、ガクガク。

心臓もバクバクですが、これで最後だと自分に言い聞かせ、ラストスパート。

 

何とか一人パス。

その先の二人のランナーも、ラストスパートをかけている。

抜けなくとも、自分の全てを出し切るだけ。

 

ついに木々の間から、頂上が見えてきた。

最後の斜面を、這いつくばるように登り切る。

自分の持てる力をぎりぎりまで吐き出し、

激登1100mのフィニッシュラインを越えることができました。

 

記録:1時間00分11秒

部門別:20位

男女別総合:46位

 

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