【パンジャービー料理】 スィク教の中心 アムリッツァルのカレー(ルソイ・目黒) | 世界の食卓  グルメ探求の旅

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エアラインスタッフの食べ歩き日記

<パンジャーブ地方と私>


パンジャーブはインド北西部からパキスタンのラホールにまたがる地域。

アムリッツァル(Amritsar)を中心とするインド側パンジャーブ州スィク(Sikh)教徒

の総本山があり、日本人がイメージする「ターバンをかぶったインド人」が闊歩

しています。


一方、パキスタン側のパンジャーブ州の州都ラホール(Lahore)はイスラム文化の

中心地。宗教的な違いや文字の違いはあれど同じパンジャーブ人。食べ物も

ほとんど同じです。


私が初めてラホールを訪れたのは92年。そしてインド・パキスタン国境を列車で

越えてインド側のパンジャーブ州のアムリッツァルを訪れたのが96年3月でした。

厳戒態勢の中、印・パ分離独立の舞台となった国境の空白地帯をゆっくり列車で

進んだときに見た有刺鉄線に囲まれた殺伐とした風景は忘れられない思い出です。


同じパンジャーブ人なのにインド側のイミグレのターバンを巻いたスィク教徒は

大柄でいかつい風貌。ぶっきらぼうにパスポートを投げて返す仕草に

威圧感を覚えました。


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そして数日後インドからパキスタンに戻るとき、今度は徒歩で国境を越えました

インド側国境では不愉快なまでにしつこい私的手荷物検査(巻き上げ)と賄賂要求で

参った挙句、国境線を歩いて超えようとしたまさにその瞬間、


インド人「おい、ジャパーニー!」

ほら、さっそくキタぞキタぞ。。。


インド人「パキスタンへ行ったらイスラームの戒律で酒が飲めないぞ、

     ほら、飲め!」

何とビールの栓を抜いて私の口に押し付けてくるではないですか。


kashiwan「いらないって。」

インド人「いいから飲めって。もう飲めなくなるんだから飲み納め」

kashiwan「いらないって!」

インド人「いいから、ほらっ。」


インド人「はい、今飲んだよね!代金30ドル(=約3600円)払ってくれよ!」

kashiwan「ヽ(`Д´)ノ 冗談じゃない、だから誰も欲しいなんて言って

      ないって!」


インド人A「オーケー、ノープロブレムだジャパーニー、100ルピーで

      手を打とう。」

インド人B「オーケー、見逃してやるから70ルピーを俺によこせ。

       友達プライスだ!」


押し問答している間にポケットに手が入ってきて残ったインドルピーを全部没収されて

背中を押され強制出国。まあ、50ルピーくらいしか残ってなかったからくれてやるって

感じだったんですけどね。どいつもこいつもまったく!!


やっとのことでパキスタン側イミグレに到着。

パキスタン人「インド側は大変だったろう?俺達パキスタン人は真面目だから

         安心しな。」

この言葉通りイミグレは特に問題なし。


日本から持ってきた某ガイドブックにはこの国境にはバスが数台待機していて、それに

乗ってラホールまで2時間弱だと言う。


しかし、。。。。


バスなんて1台も停まってないじゃん∑ヾ( ̄0 ̄;ノ


結局、国境警備隊の隊員で人の良さそうな人を選んでラホールまで送ってくれないか

交渉。400パキスタンルピーで決着し自家用車で送ってもらいました。


以上、パンジャーブ州トラブル日記?でした。


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さて、今日は東京のパンジャーブ。


目黒にあるパンジャービー料理の「ルソイ」を訪れました。

スタッフは全員インド・パンジャーブ出身スィク教徒特有のターバンを

巻いています。
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マトンカレー(左)とパンジャービー・チャナ(右)


実に深い味わいです。特にマトンカレーはこってり濃厚でコクがあります。

これを食べていたら先程書いた苦労話が鮮明によみがえってきました。


p2 p3

(左)タンドールチキンとチキンティッカ

   ここは焼き物系も旨いです。タンドール料理が自慢。

   奥さんはサモサを注文。挽肉やジャガイモやレーズンなど具材がたっぷりでした。


(右)クルフィー(インドのアイスクリーム)

ここのチャイは砂糖を自分で入れるタイプ。


久々の遥かなるパンジャーブの本場の味。私と奥さん共々大満足でした。


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インド・パンジャービー料理「ルソイ」


東京都目黒区下目黒1-3-28

目黒駅西口徒歩3分