「平ちゃん、こんなにいっぱいキュウリ作って、どうするがぁ、ギネスブックに『世界一栄養がない野菜』と不名誉な冠がついとるがやっそ」と。
 そう言ったのは、お馴染みのE子である。いつも、ボクのやることに、難癖をつける。今回は、このキュウリを中心に、話を展開してみたい。

 

kashi-heigoの随筆風ブログ-キュウリ栽培


 去年の夏野菜は、キュウリ・茄子・トマト・ピーマンをそれぞれ6本ずつ植えた。東京からやってきた子どもや孫にずいぶんとうけた。今年は、どうしたものかと迷っていたら、ツレが「たくさん作って、送ってやりましょう」という。この春、四月になって直ぐに、ポットに種を撒いて簡易ビニール・ハウスで育てた。今年の冬は長かった、桜の咲くタイミングも遅く、温度が上がらずヤキモキした。暑さ寒さも彼岸までというが、自然とは不思議なもので、忘れずに春がやってきて、初夏を過ぎて梅雨に入った。毎日暑い日が続くが、野菜の生育だけは順調である。
 
 種はネットで専門種苗会社から取り寄せた。種と言えども結構お高いのである。12粒が入って、500円である。あまつさえ、ポットに3粒ずつ蒔いて、間引きしろとある。貧乏性ゆえ、ボクなどとても捨てられない。ポットに分けて育てた。概ね順調に育った。早く成長したのがキュウリである。去年6本だったから、今年もそれでどうかツレに尋ねたら、孫も大きくなったから、ぜんぶ植えようと言う。

 

kashi-heigoの随筆風ブログ-キュウリの山


 七月に入って、毎日バケツ一杯採れ始めた。このほかにも、茄子、トマト、ピーマン、オクラと食ってくれと迫ってくる。キュウリなど放っておくと大根ほどの大きさになるから、朝晩と見回っている。それでも見落としがある。いくらなんでも、毎日、ひとりで5本も6本も食べれたものではない。近所や街に住む従姉妹に配り、東京の子どもに送ってやってもまだ余る。まだピーク時期ではないのである。ほんの序の口のはずである。
 ボクは、自分の栽培の腕が上がっているのを計算に入れていなかった。去年は、摘芯や脇芽どりなど、あまりせずに育てたが、今年は肥しや樹形などに手を加えた。それに、あの酵素液がビタミンとなって効いている。この春、タンク(120L)を3つも用意して、仕込んだのだから。人間も飲み、あまりを希釈して野菜にも与えているのだから。ただ、発酵が凄い、熟成させて世の中救おうと真剣に考えるに至っているくらいである。

 

kashi-heigoの随筆風ブログ-キュウリのQちゃん


 南瓜など100個ほど実をつけている。西瓜はカラスの被害を免れれば、なんとかなるかもしれない。来年は、保存の利く野菜を考えよう。冬瓜・豆・根菜がいい。さつま芋や、ネギなど穴を掘って、その穴に投げ込むだけで育つ。たとえば、キュウリ・瓜・苦瓜は、グリーンカーテンとして、カボチャはフェンスの飾りに、豆の類は、土壌の固い耕地の土起しに、一挙両得を狙った方がいい。大根やホウレン草は、畝を上手に用いれば、3回ぐらいは栽培できる。

 

 ところで、採れ過ぎ対策を考えねばならない。干す・漬ける・燻るに、冷凍保存がある。トマトなど、丸ごと凍らせて、野菜の不足する冬場に、ホールトマトにして使えばいい。ミキサーにいれてジュースにするもいい。今、ボクは低速回転ジューサーをオークションで安く手に入れようとしている。しかし、キュウリには困ったものだ、塩漬け・奈良漬・ピクルスぐらいしか思い浮かばない。水分ばかりで、栄養がないと冒頭のE子の話である。


 あった、そうだキュウリのQちゃん漬けがある。過去のブログを読み返したら、ありました、『キュウリのQちゃん』http://goo.gl/Z7Bmo  である。レシピもあった。これさえあれば、捨てることはない。いくらあっても、キュウリは足りないくらいである。美味です、堪(こた)えられません、ぜひ、お試しあれ。