うたかた 11 | 嵐さんに寄せる想い~ここママの妄想小説

嵐さんに寄せる想い~ここママの妄想小説

嵐さんが大好き。
メンバー全員大好きですが、
特にも相葉くんに惹かれてやまない櫻葉erです。

優秀な家政夫のおかげで引越しも予定より早く終わり、3人での生活が本格的に始まった。




雅紀はとてもおとなしい少年だった。


イマドキの中学生がどんなもんかなんて知らないが、俺らの頃は


少なくとも俺の中学生時代と比べると、雅紀はおとなしくて控えめな少年……という印象だった。



もちろん、緊張もしていたんだろう。


いくら俺が彼の叔父とはいえ、子どもの頃から知ってたわけじゃない。


会ったのはついこの間のことだ。


それなのに、いくら事情があるとはいえ、いきなり同居することになって


しかも、そのせいで苗字まで変わって


もし俺が雅紀なら、たとえここが自分の家でも落ち着かないし、むしろ反抗的になってしまうかもしれない。


なにより俺自身、中学生の雅紀とどう接していいのかわからず、つい言葉少なになってしまっていた。



「雅紀、これテーブルに並べてくれ」


「雅紀、明日もジャージ持ってくのか?」


「雅紀、保護者宛のプリントがあるなら

ちゃんと出しとけよ」



正直、ここに潤がいてくれたことに


俺と雅紀の2人きりじゃなかったのことにホッとしていた。




「翔くんは、その子を愛せるの?」


「その子の父親のせいで有紀さんは……」



そんなの、本当は俺にだってわからない。


わからないけど



「翔くん、お願い」



それが姉さんの……俺が初めて好きになった人の望みだから


俺は全てを受け入れるつもりだし、受け入れたつもりだった。







つづく