うたかた 12 | 嵐さんに寄せる想い~ここママの妄想小説

嵐さんに寄せる想い~ここママの妄想小説

嵐さんが大好き。
メンバー全員大好きですが、
特にも相葉くんに惹かれてやまない櫻葉erです。

母さんが亡くなり、叔父である翔さんに引き取られたことで、オレは苗字が変わり、住む家も変わった。


正直、「相葉雅紀」から「櫻井雅紀」になることに、全く抵抗がなかったわけじゃない。


でも、本当なら児童養護施設に入れられてもおかしくない立場のオレが


翔さんが現れたことで

手を差し伸べてくれたことで


転校することも、友達と別れることもなく、むしろ恵まれた生活環境を与えられ、感謝はしても不平不満なんて言えるはずもなかった。


実際、不平不満なんてひとつもなかったけど。



新しい家は一軒家で、今まで住んでいたアパートより学校に近くて、生まれて初めて自分の部屋を与えてもらった。


家政夫の潤さんに手ほどきを受け、少しずつ料理も覚え、毎日が新鮮で楽しかった。



翔さんはあまりお喋りな方じゃないけど、時間があれば勉強を教えてくれたし、どんなに仕事が忙しくても学校の行事には必ず来てくれた。



「ねぇねぇ、あの人誰のお父さん?」


「若くてかっこいいね」


「うちのパパとは大違い!」



翔さんを見てキャーキャー騒ぐ女子達に、ちょっとだけ優越感を持ったりもした。




でも、3人で暮らし始めて3度目の6月。



母さんの命日だったあの日



オレは翔さんの本音を偶然聞いてしまったんだ。







つづく