突然鳴ったインターホン。
いったい誰だろう。
小さなモニターに映し出されたその人は、今日もムダにお洒落でカッコイイ。
「潤さん、どうしたんですか?
パーティーは確か、夕方からでしたよね?」
「なんだ雅紀、
まだそんな格好してたのか?
今から出掛けるから直ぐ着替えて来い」
「えっ……出掛けるって何処にですか?」
「いいから、さっさと着替えて
下に降りて来いよ。
駐車場で待ってるからな」
言いたいことだけを言って、そのまま部屋から出て行った潤さん。
訳も分からぬまま、静かに閉まったドアを僕は暫くぼんやり見つめていた。
つづく