「五つの質問」を覚えていらっしゃいますか。次期の ①目標利益は ②売上高は ③限界利益率は ④人件費は⑤期末従業員数は の五つでした。継続マスで次期経営計画を立てるための社長への質問でした。FX2(TKCの自計化システム)の導入先へは全部入れて、売上と利益を計画的に達成していただこうと試みましたが、今はほんの数社のみしか使っておられません。当事務所の努力不足もあるのでしょうが、前向きに数字をあげて毎月チェックする習慣がなかなかつきませんでした。今一度継続マスの見直しを事務所をあげてしなければと考えていたところでした。
TKC全国会は、この4月から「黒字決算支援研修会」を全国各地で開いています。これは、サブプライムローンやリーマンショックによる世界同時不況のあおりを受けて、悪戦苦闘されている顧問先の皆様に、全力を挙げてお手伝いしなければと、開かれているものです。その研修会に先日、事務所の全員で参加して「目からうろこ」の思いをしましたのでこれからお伝えします。TKCシステムをフル活用して経営基盤の強化に役立てていただけますようお願いします。
今、売上高5億で1千万円の赤字を出した会社があるとします。この会社の減価償却費は年2百万円、預金残高は定期を含め1千万円、借入金残高は1億で月に百万円の返済があるとします。「改善のため経営計画を立てましょう」と社長に「五つの質問」を渡しておいてもなかなか返って来ません。そのうち年度の半ばを越えてしまい、うやむやになっていました。これからはそんなまどろっこしいことはしません。いきなり今年の数字を、「5カ年経営計画」にぶち込みます。売上高5億、赤字1千万円は変わりないのでこの時点ではインパクトはありません。
しかし、そのまま予測キャッシュフローのボタンを押すと画面は一変します。現金預金残高が残酷に表示されます。初年度残高マイナス1千万円、2年目3千万円、3年目5千万円、4年目7千万円、5年目9千万円と一瞬で表示されます。お分かりですね、あえて説明しますと、赤字の穴埋めに1千万円-2百万円(減価償却費)=8百万円と年返済額12百万円、計2千万円のキャッシュが毎年必要なことが瞬時に明記されます。
百万円や2百万円なら社長のポケットマネーで何とかなりそうですが、5年間で9千万円は何ともなりません。多分真剣に取り組んでいただけるものと期待していますが、そんな怖いものは見たくないよと、拒否されるかも知れません。しかし、此処で一歩遅れてはますます対処は難しくなりますので、一日も早く対策に取りかかりましょう。
やらなければならないことは数多くはありません。
まずお金の問題は二つ、一つは社長は勿論家族を含めての預金や有価証券の棚卸、もう一つは銀行へのリ・スケジュールの検討です。
収益を改善するために出来ることは三つしかありません。一つは固定費の軽減、次は売上のアップ、もう一つは粗利益率の見直しです。現実に直面すると、売上のアップや粗利益率のアップなどを簡単に出来るかと考えがちですが、出来るか出来ないかではなく、「やらなければならない事なのです。」
TKC全国会では過去2回にわたって「FX2による自計化」「継続マス」「書面添付」の3点セットを顧問先に提供する運動を展開し、2度とも3点セットを利用している企業の黒字率が高いことを経験しています。今当事務所では「書面添付」は90%以上、「FX2」は70%ほど利用していただいていますが、「継続マス」は前述のとおりです。
今年度は事務所をあげて「継続マスによる黒字決算支援」に取り組みますのでよろしくご協力お願いします。
継続マスシステムの名称には次のような願いが込められています。
①当システムの実践を毎月継続することにより、
②関与先企業と会計事務所が「気づき」と「やる気」 を相互に喚起し、
③その改善策によって、ともに発展する。
どうかこの願いをお酌み取り頂いて、100年に1度と言われる不況を、顧問先の皆様と一緒に跳ね飛ばして行こうと、思っています。