TKC経営革新セミナー2006 | 行雲流水 ~所長の雑感~

行雲流水 ~所長の雑感~

松田進税理士事務所 所長の松田が日々思うことを思うままに綴った雑記帳

 去る11月1日、表記のテーマで「社長の決断」― 元気な会社はあなたがつくる!― と題してセミナーを開きました。

 ご参加いただいた15名の顧問先の皆様と、京都銀行、大同生命、TKCの関係者に心よりお礼申し上げます。TKC全国会が2005年より全国1500事務所で3万余の経営者にお出でいただいて、 表記のテーマでセミナーを開いているのには二つの理由があります。

 

一つは正確な数値に基づく経営がいかに大切か、または企業の存続発展にいかに貢献しているかを再認識していただくためです。というのは国税庁の資料によると、70%強の法人が赤字申告をしているにも関わらず、BAST(TKC経営資料)によるとTKCの計算受託法人では50%の赤字率であること。さらにFX2による自計化企業、継続マスによる経営計画作成企業、税理士法33条2項1号による書面添付企業は黒字率が60%を超えていること。

 これは正確な決算が黒字経営を呼ぶことを如実に示しています。このことをTKC関与企業は申すに及ばず、それ以外の企業や金融機関にまず知っていただくのが一つの目的です。


 今一つは国の中小企業政策が根本的に変わりました。それまで中小企業は弱いもの、保護すべき対象であったものから、中小企業こそが、新たな産業創出の基盤であり、雇用確保や、地域経済活性化の担い手だとして、中小企業経営革新支援法から新事業活動促進法などが制定され、積極的に経営革新を企てる企業に、低利融資、税制措置、販路開拓などに支援措置が講じられています。

 これらのことに対しTKC全国会を挙げてお手伝いしようというのが今回のもう一つ大きな理由です。


 当日はTKC全国会が作成した、「社長の決断」のパワーポイントをベースに


私が

【1.イノベーションを生むパラダイムの変化】

【2.自社の現状分析と経営戦略を考える】

【3.経営革新で会社を元気にする】

というテーマで講演いたしました。


  一口で説明すると【1】は企業と人口の減少社会の進行、国内では少子化による高度消費社会の実現、海外ではBRICsなど新興国の量的拡大、IT社会の進行による電子商取引、電子政府の拡大、新会社法の施行に代表される制度の急変など、急激なパラダイムの変化が起こっていることを認識していただきました。

 【2】では【1】を受けて改めて自社の経営理念を見直し、単なる金儲けを超えて、社会に対し自社がどんな働きかけをしたいのかを見据えて、『戦略』を練り『計画』を建てることを考えていただきました。

 【3】では当事務所のサポートをベースに「中小企業新事業活動促進法」の活用などを通じて、経営革新の端緒をつかんでいただき、最後に石田梅岩の「石門心学」ー商道の本質で締めくくりました。


 10分の休憩をおいて京都銀行のシンクタンク京都総合経済研究所の常務、林隆憲様から「銀行との上手なつきあい方」と題して、


【1.銀行融資の考え方】

【2.信用格付について】

【3.銀行の不良債権処理と新BIS規制】

【4.銀行とのつきあい方5つのポイント】

をご講演いただきました。趣旨は銀行も過去の不動産担保主義からは大きな変化を遂げている。決算書を基にした定量要因分析と『ヒト』『モノ』『情報』からの定性要因分析により、顧客の格付をすでに済ませている。これからの融資には経営計画書(経営改善計画書)が大きな要素になるだろう。とのことでした。


 ともあれ時代は急激に動いています。経営革新が強く関心事にはなっています。

 しかし経営革新は今だけのことではありません。今私たちは現在のお客様に現在の商品・サービスを提供して経営してます。

 しかし今のお客様は必ず無くなります。常に新規開拓が必要なのは今に始まったことではありません。今の商品・サービスは必ず陳腐化します。常に新しい商品を発掘し続けるのもあたりまえのことです。

 いつの間にか10年前、もしくは20年前とは、お客様も商品も随分変わってしまったなあ、というのが経営革新をし続ける企業の普通の姿だと思います。お互い切磋琢磨してゆきましょう。