涙の分だけ墜ちてゆく -9ページ目

さよなら一晩だけの恋

快適な朝を迎えた二人は、イチャイチャしながら甘いコーヒーで目を覚ました。

ユウジに名古屋まで送ってもらう帰り道、来る時よりも、もっと風と同化したような気がした。

別れ際にユウジが、

「…ライナ、また連絡するかも…」

シッ!

あたしは昨日ユウジにされたように人差し指をユウジの口にあてて言葉を遮った。
ユウジには最後までカッコつけて欲しかったので少し残念だったなぁ~

あたしは、バイクから降りて、一度も後ろを振り返らずに歩いた。

多分、ユウジとは二度と合わないだろうな…

そんな事を考えながら…少しだけ泣きそうになった。

ユウジはカッコいいし、優しくて良い子なんだけど、きっと、あたしの求める男性像が邪魔をしてしまうんだろうな…

自分自身がしっかりしていて、
自分のために情熱的に生きていて、
女の子には優しいけれど興味があるのかないのかわからない感じ…

だから後ろを振り向いて追っかけて欲しくなかった。

「またな」といってそれっきりにされれば、あたしの方からまた近づいていけたのに…

あたし…かなりややこしい女…(-o-;)

家に着いてから、恵美に電話して昨日の事、適当にごまかした。
気付いているのかいないのか、いつもの明るい恵美の声を聞くと胸が痛んだ。

(泥棒猫っていうんだよ…あたしみたいな奴の事…)

自己嫌悪に陥りそうになったけど、昨日はまぎれもなく楽しかったので

「まいっか!」

と思うようにした。

やはり!という感じでユウジから頻繁にメールが来るようになった。

約一週間で、ユウジからの未読メッセージが30件を越し、あたしはメアドを変えた。

アニマルになった夜(-_☆)

最初、ユウジはカッコつけて自分のペースであたしを抱こうとしたけれど徐々に頭角を表し始めたあたしに翻弄され始めた。

「あッ…」

「なぁに?ユウジ感じてるの?あたし男の人の気持ち良い声聞くの大好きなのぉ~もっと聞かせてぇ~」

普段の感情を隠してクールで通している的なあたしとは、まるで別の人格が覚醒したように卑猥な言葉と行為を続けている。

客観的に自分自身の行為をみたり、ユウジの反応をみて、あたしはメチャクチャ興奮していたみたい。

誰から教わったワケでもないのに、前世から引き継いだモノなのか、DNAなのか自分自身不思議だったけど楽しくて仕方なかった。

だって日常じゃあんなにキマっていてカッコ良いユウジが、あたしに責められて女の子みたいに感じているんだもん。

何だか歳の差さえも忘れて「カワイイ」って思えた。

そんなユウジの上に乗ってタケシの時よりもっと卑猥な動きでユウジを感じさせた。
なんたってタケシの時は

「早く終われ!この野郎!」

な~んて思ってHしていたけれど、ユウジは違う。ひとつひとつの表情や反応が愛おしくて仕方がなかった。

「ラ…ライナ!俺もうイッチまうょ~」

ユウジが切ない声を出した瞬間、あたしは全身女性自身になったような錯覚を起こすほどの快感をおぼえた。

そして、より一層あたしの中で大きくなったユウジのアレを素早く抜いて手で愛してアゲると…

アッアッアッアッ~!!!

(キャーユウジ!可愛い~ヾ(≧∇≦*)ゝ)

行為が終わってからも二人は裸のまんまで、何度も何度もキスをして、あたしはユウジの腕枕で深く安らかな眠りについたの。

東京ラブストーリーかよ!

「ユウジ」

「ん~?」

「セックスしよ」

「!?……東京ラブストーリーかよ!」

「ちゃかさないで!めんどくさい事言わないから、今日だけ…この瞬間を楽しも」

「彼女にしてって言われても答えてやれないかもよ」

特定の誰かを、束縛したいとか、束縛されたいとかいう考えが、あたしにはわからなかった。

ユウジに恋心は持っても独占する気はなかったし、それによって生じるルールが煩わしくすら感じていた。

「彼女になりたい」なんて気持ちはなかった。

「オマエ宇宙人みたいな奴だなぁ~」

そんな事言いながらユウジとあたしを乗せたフェックスは岐南町のホテル街に向かった。

動物園みたいなテーマパークホテルをユウジが選んだのが少し癪だった。

コレって完全にあたしをガキ扱いしている証拠だよね!

あたしがアニマルになってやる!