小説を連載しています。
「百輪女子高DAYS(デイズ)」シリーズです。
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(通し番号は、2章の「勧誘」から1を振っていきます)
(前作「百輪村物語」のパラレルワールドです。
登場人物の性別が逆転し、年齢も若くなっています。
前作を読まなくても大丈夫です。)
なんのこっちゃ?の方はこちらから→ 告知
「女子高」のまとめはこちら → 百輪女子高DAYS 目次
「村」のまとめはこちら → 百輪村物語 目次
登場人物名は、アルファベット表記です。
A(3-5 スケバンのボス) 悪久亜 アクアB(2-3担任・家庭科担当) 芭蕉先生 バブルC(2-3 生徒会副会長) 千枝 クララD(2-3 転校生) 大奈 ディアナE(2-3クラス委員・生徒会書記)栄子 エーデルF(1-1 DIY部・部長) 文子 フェリスG(1-4 DIY部・副部長) 月夏 ゲイナH(百輪女子高の教頭) 広瀬先生 ヒラリーJ(3-4 生徒会会長) 純子 ジャニスK(草切男子校2年) 加流 カールL(百輪女子高の校長) 蘭堂先生 リンドンM(1-2 ダズンのヘッド) 正美 マーシアダズン=1年の不良グループ名O(草切男子校3年) 織音 オリオンP(2-3) 風由子 プリシアρ(Kの母親 美容師) 六花 ローズ
では、どうぞ。↓
見えないあいこ(2)
校長のLは、生徒会室に赴きました。
そこには、会長のJと副会長のC、書記のEが、
ポテチを食べていました。
「美味しそうだね。私もいいかな?」
とLが声をかけると、Jが嬉しそうに
「どうぞどうぞ」と席を用意しました。
LはEに入れてもらった紙コップのお茶を飲み、
「ここは落ち着くねえ。
職員室より、居心地がいいよ」と笑いました。
J「それは良かった」
C「いつでもいらしてください」
E「お茶ならいつでもありますよ」
Lは、少し微笑み、ふっと窓の外を見て、
ひとりごとのように言いました。
「・・・A君のこと、どう思うかね?」と。
J「ああ。一応見かけたら、止めてますけどね」
C「色々こっちでも考えてますけど、なかなか」
E「・・・何か私たちにできることがあれば」
Lは、うん、と頷いて、つぶやきました。
「これは、独り言だよ。
学校として、そろそろ答えを出さないといけないんだが。
ただ、私個人の考えとしては・・・
たったひとりの生徒のせいで、
学校の全体の名誉が傷つくとか・・・
そんな風には思ってないんだよ。
どんな生徒でも、かわいい。
うちに来たからには、最後まで見守りたい。
基本は、本人の行動は本人が背負うべきものだ。
学校は、箱だ。
その箱の中の責任は、校長の私が負うべきものだ。
ただ、その権力を行使して、
勝手に大人の都合で切り捨ててしまって、
その生徒の将来が傷つくのはね・・・
なんとも、心苦しいものなんだよ・・・
すまんな、暗い話をして。
ちょっと疲れたので、
少しここで休憩させてくれ」
Lは黙り込み、またお茶をすすりました。
3人の生徒は、静かに頷きます。
3人は、この校長先生が大好きでした。
Eは、校長の
( 勝手に切り捨ててしまえば、相手は傷つく )
という言葉を、しばらく考えていました。
Eは腕時計を見て立ち上がり、鞄を持ちました。
E「すみませんが、バイトの時間なので私はここで」
L「そうかね。気をつけて」
E「失礼します。校長先生は、どうぞごゆっくり」
Eは頭を下げて、ドアの向こうへ消えました。
J「校長先生、ほらほら、ポテチどーぞ」
C「海苔せんべいもありますよ」
L「ああ、ありがとう。
今度私もポテトを揚げたのを差し入れるよ」
J「やった~!」
C「あの美味しい揚げ方のコツって、なんですの?」
L「ちょうどいいときに、油の音が変わるんだ。
それはね・・・」
盛り上がる生徒会室を後にして、校舎を出たE。
実はこの日はバイトが入っていません。
Eの足は、学校の近くにある河川敷の方に進みました。
そこは、Aの率いるスケバングループのたまり場。
Eのかつての古巣でした。
(続く)