小説を連載しています。

「百輪女子高DAYS(デイズ)」シリーズです。

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(通し番号は、2章の「勧誘」から1を振っていきます)

 

 

(前作「百輪村物語」のパラレルワールドです。

 登場人物の性別が逆転し、年齢も若くなっています。

 前作を読まなくても大丈夫です。)

 

なんのこっちゃ?の方はこちらから→ 告知

             

「女子高」のまとめはこちら → 百輪女子高DAYS 目次 

「村」のまとめはこちら   → 百輪村物語 目次

 

 

 

登場人物名は、アルファベット表記です。

☆主人公は、いちおうEですが、群像劇です。
(性別が変わったので、新たに名前をふりました)
(和名と英名の、覚えやすい方で読んでください)
(生徒は下の名前、教師は苗字。男は黄色
A(3-5 スケバンのボス)  悪久亜  アクア
B(2-3担任・家庭科担当)  芭蕉先生 バブル  
C(2-3 生徒会副会長)  千枝  クララ
D(2-3 転校生)     大奈  ディアナ
E(2-3クラス委員・生徒会書記)栄子 エーデル
F(1-1 DIY部・部長)   文子 フェリス
G(1-4 DIY部・副部長)  月夏  ゲイナ
H(百輪女子高の教頭)  広瀬先生 ヒラリー
J(3-4 生徒会会長)   純子  ジャニス
K(草切男子校2年)     加流  カール
L(百輪女子高の校長)  蘭堂先生 リンドン
M(1-2 ダズンのヘッド) 正美  マーシア
  ダズン=1年の不良グループ名
O(草切男子校3年)    織音  オリオン
P(2-3)         風由子 プリシア
 
ρ(Kの母親 美容師)   六花  ローズ

 

 

では、どうぞ。↓

 

見えない眼差し(4)

 


JとAが壁にもたれて座っていると、

少し先の広場で、
ふたりの家族たちが順番に小型の赤い消火器を手にして、
鉄板の大なべから立ち上る炎を消火していました。

Jは弟たちと母親が、

キャーキャー言いながら消火するのを見て、
小さく「ははっ、可愛い」と笑いました。


Aは、自分の母親と兄が

ぎこちなく消火活動をするのをみて、
(ああ、あの人たちも

完璧ってわけじゃないんだな)と思いました。

インストラクターが休憩するJとAのそばにやってきて、
「ご苦労様でした。どうですか」

と尋ねるので、Jは

「ヘルメットで視野が狭かったのと、

 思ってたより重労働で驚きました」

と言い、Aは

「命を預かって仕事をする大変さが身に染みました」

と返事をしました。

消防署員の人は、JとAに

「人手不足だから、いつでも入団して欲しい」と言い、
最後は体験参加者全員と署員のみんなで敬礼して、

一日体験を終えました。
 


帰り道、JはAに言いました。


J「今日も面白かったよね。やりがいあった?」
A「わりと自分に合ってた。

 グループ行動、けっこう好きだな」
J「へー。良かったじゃん」
JはAの背中を軽く叩きました。
 


その夜、Jの家では、

弟たちと一緒に消防ごっこをするJ。


「火事だ~!」「消火~!」「ホース、こっち!」

などと騒ぎながら、ジェスチャーで

消火器やホースを持つ真似をして遊びました。


Jの母「J、消防士さんはどうだったの?」


J「体を張る仕事はやっぱ、いいね。
 ただ、大けがしてる人とかは見たくないなあ。

 泣いちゃうかも」
Jは、少し困ったような顔で言いました。
 


一方、Aの家では、Aの母が

「ああ、疲れた。

 慣れないことはするものじゃないわね」

と、リビングのソファーでぐったりしていました。


「だから来なくても良かったのに」

とAは口を尖らせます。


すると、めったにAに話しかけてこない兄が
「なんか、A、今日、かっこよかったぞ」

と静かに声をかけてきたので、
Aは(ええ?!)とびっくりしました。


兄は続けます。

「オレは、体力はからきしだからな。
 お前みたいに動けたら、良かったんだけどな・・・」


ますますAは目を丸くしました。


Aの母親は、

「危ないから、お兄ちゃんはやらなくていいわよ。
 Aも女の子なんだから、

 別にやらなくてもいいんじゃない?」
と、なげやりな言葉を放ります。


そんな母にAは、

「決めるのは私だから」とだけ言いました。

 

 

(「見えない眼差し」終)