村中璃子(本名:中村理子)氏のスピーチは、不安と罪悪感を煽り、世論を誘導するための悪質なデタラメです。
https://ja-jp.facebook.com/rikomuranaka/posts/1733978756647100
https://note.mu/rikomuranaka/n/n64eb122ac396
日本では毎年、3000の命と1万の子宮が失われている。
(略)
もし子宮頸がんワクチン接種再開まであと10年を待つ必要があるとすれば、日本人の産婦人科医は、いったいいくつの子宮を掘りだせばいいのだろうか。
答えは「10万個」だ。
これを読むと、ワクチン非接種のせいで、今後10年で、10万個の子宮が失われるかのように勘違いしてしまいます。広告代理店が悪知恵を貸したのかもしれませんが、極めて悪質なキャッチコピーです。
Q. もし、子宮頸がんワクチンが積極勧奨されていたら、10年で10万個の子宮が助かったのでしょうか?
答えは 「NO」です
まず、積極勧奨が中止になった2013年の統計を見てみましょう。
出典:国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター がん統計のデータより作成
2013年に、10代後半~20代前半の子宮頸がんの罹患数は、日本全国で40人でした。この世代で子宮頸がんとなるのは、10万人に1人以下です。
ワクチンが仮説の通りに効果を発揮して、接種者の子宮頸がんを6割減らしたとしても、ワクチンの恩恵を受ける世代の罹患数40人から16人へと、24人分減らすに過ぎないのです。子宮摘出となる進行がんは少ないことと、10代ではそもそも罹患数が少ないので、ワクチンの効果によって子宮摘出せずに済む人は、接種開始からの10年間合計で、多くても100人程度です。
なお、接種後1-3年以内に重篤な副反応を起こす人数は、それよりはるかに多く、現在報告されている副反応は3000人以上、うち重篤なものが1700人。 予防接種法やPMDA法で救済認定された重篤な副反応の人数ですら295人であり、100人をはるかに超えます。
2017.11.29厚労省 副反応検討部会資料より
そして、子宮頸がんの罹患数は40代が多いものの、基本的には他のがんと同様に中高年の病です。ワクチンの効果が仮にあったとしても、がんの好発年齢の非接種世代に発生する子宮頸がんには何ら影響を及ぼしません。
つまり、ワクチンを接種しても、接種しなくても、当分の間は、毎年約1万個、10年で10万個の子宮が、子宮頸がんの治療名目で摘出されるのです。
村中氏は、HPVワクチンの積極的勧奨を控えたことが原因で10万個の子宮が失われるかのように不安をあおりますが、ワクチンが最大限効果を発揮しても、10年間で救える子宮は100個です。
このように、ワクチンの効果を1000倍に誤解させる詐欺的記載は、極めて悪質です。そのうえ、子宮頸がんを減らしたとするエビデンスはなく、接種10年以降の長期効果についても不明で、効果がない可能性すらあるのです。
Q. では、子宮を救う簡単な手段はないのでしょうか?
実は、CIN3(高度異形成・上皮内がん)で過剰な治療をしなければ、年間およそ2000個、10年で2万個の子宮が摘出されずに済みます。産婦人科医の過剰医療『子宮狩り』を減らすだけで、はるかに効果的な対応ができるのです。
さらに、害が多くエビデンスのない20代の検診をオランダのようにやめてしまえば、CINの無駄な治療を減らすことができます。円錐切除も子宮摘出も減るでしょう。
出産前の子宮を危険にさらしているのは、むしろ産婦人科医なのです。
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ブランド科学誌を悪用した子宮頸がんワクチンプロモーション ~ 製薬企業と出版社の癒着
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