HPVワクチンに関する村中璃子(本名:中村理子)の主張について、利益と害を、時系列で考えると、詐欺的情報操作が明らかになります。なお、投資やビジネスでは、何年で先行投資が回収できるのかを検討することは一般的な考え方です。
国立がん研究センターの子宮頸がんの統計データと、厚労省のワクチン副反応検討部会の資料を用いて計算を行いました。
ワクチンの予防効果の大きさは、推進派にとって一番都合の良い非科学的な仮定、「がんの6割を100歳まで防ぎ続ける」を用いました。 効果を最大限に見積もったとして、どれほどの利益と不利益があるのでしょうか?
下記表が、接種開始から5~80年後の時系列で評価したものです。
<集団の利益と不利益・15歳女性10万人に接種した場合>
ワクチンの利益が害を上回る可能性があるのは、およそ接種から50年後、西暦2062年、接種世代が65歳の高齢者になった頃と推定されます。 しかし、これを利益と呼べるのでしょうか?
(1)HPVワクチン接種から最初の10年(~25歳 2022年まで)
2012年に10万人に接種した場合の数字で説明します(以降同じ)。
ワクチンの利益ですが、接種後10年では1人の命も救えません。罹患数は6.6人減。
副反応被害は91人、うち重篤が51人です。特に長期に渡って重篤な被害を受け、予防接種法やPMDA法により救済が認定された患者は9人('17 .9時点)です。
ワクチン接種費用は50億円、副反応被害の損失が数十億円レベルです。お金には変えられない深刻な損害が発生していますが、一人当たり年数百万~1000万円の損失と考えると、数十億円という額になります。
接種後の10年間では、利益はほぼゼロで、副作用の深刻な被害と莫大な接種費用の支出だけをもたらします。
積極勧奨が遅れると、そのせいで10年間で10万個の子宮を失われかのように説明した村中璃子(中村理子)のスピーチは、まさに「でっち上げ」のウソであることが理解いただけると思います。
(2)接種から20年後(~35歳 2032年まで)
死亡を減らす効果は、最大5人ほどですが、重篤な副反応51人の1/10程度にすぎません。
子宮頸がんの罹患については、100人ほど減らすかもしれません。皆が35歳で出産するわけでありませんし、すべてが妊娠出産に大きな影響を及ぼすような進行がんではありませんので、妊娠・出産への影響はせいぜい50人ほどでしょう。
がん罹患を減らす効果と、副反応の人数が同程度となりますが、副反応は、若い女性のQOLを長期にわたって大きく損ねることを考えると、まだまだ副反応の害が大きいと言えるでしょう。
(3)接種から25年後 (~40歳 2037年まで)
子宮頸がん死亡数の低下
が14人と、重篤副反応の1/3ほどの人数となります。
一方の子宮頸がん罹患数減は、40歳までに200名、40歳までに子宮を失わずにすむのは150人程度と推測されますが、出産能力に直接影響するのは、このうちの100人以下と推測されます。100人というのは副反応の人数と同程度です。
なお、40歳以降の出産数は多くないので、子供を授かるための子宮摘出を防ぐという効果は40歳ごろまでの数字でおよそ評価できると考えられます。
なお、妊娠適齢期の35歳までの妊娠出産により、このリスク増加は半減できますし、妊娠・出産という視点を考慮しても、ワクチンの利益が大きくないことがわかると思います。
そして、若い世代からの副反応被害と、100億円規模の損失を考慮すると、まだまだ損失が大きいと言えるでしょう。
(4)50年後(~65歳 2067年まで)
副反応被害者数91人(うち重篤51人)に対し、死亡減が91人となります。
若い女性の苦しみと、中高年の救命の価値判断は人それぞれ微妙な判断でしょうが、損益分岐を考えるとしたら、この頃かもしれません。50年後まで効果があればの話ですが。
(5)60年後(75歳 接種者が後期高齢者になる2077年まで)
死亡減122人と、副反応数91人を上回ります。
(6)80年後(およそ95歳 2092年まで)
ワクチン推進派が宣伝に使う数字は、80年後の効果予測(一生涯リスク)を用いています。
このように、ワクチン推奨者は、後期高齢者の死亡数や罹患人数まで含めることで、子宮頸がんの不安を過剰にあおり、ワクチンの利益を大きく見せようとしているのです。
10代から発生する副反応被害の人数と、後期高齢者での予防人数を同列には比較できません。しかも、一生涯効果があるとする非科学的な仮定が前提の数字です。
下記声明のように、80年後(2092年頃)の後期高齢者への効果を期待した非科学な希望的数値と明示せずに、人数だけで誤解させる説明は詐欺的だと思います。
平成29年11月の第31回副反応検討部会において発表された厚生労働省のHPVワクチンの効果に関する推計によると、ワクチン接種により期待される子宮頸がん罹患者数の減少(生涯累積罹患リスクによる推計)は10万人あたり859~595人、期待される子宮頸がん死亡者数の減少(生涯累積死亡リスクによる推計)は10万人あたり209~144人であり、(略)
<個人のリスクで考える>
個人のリスクを考えると、50年後までに子宮頸がんで死ぬ確率を0.15%→0.06%へと0.09%だけ減らすことが期待できるかもしれない。
言い換えると、50年後に、子宮頸がんで死なない確率を99.85%から99.94%へ、0.09%改善するかもしれないというのがHPVワクチンの効果です。
一方で、中学生、高校生の重要な時期に、約0.09%の人が副反応に苦しみ、0.05%の人が重篤な副反応被害を受けてしまいます。
「かけがえのない青春を失うリスク」と、
「50年後の不確実な死亡リスク低下」が
同程度の確率であった場合、あなたはどちらを重視しますか?
あなたは50年後の不確実な投資話を信じますか?
そもそも、10数年後の子宮頸がんを防ぐことすら証明されていないワクチンです。50年以上先のことなど誰にも予想できません。もしワクチンの効果がなかったとしても、今のワクチン推進者は生きていませんし、責任を押し付けられるのは国民です。
「エビデンスはありませんが、50-60年後に元を取れると思いますから、100人の副作用は我慢して、100億円の出資をお願いします」と言われた場合、それに応じる人はいないでしょ。 ビジネスや投資話であれば詐欺と言えるレベルです。
時間軸を考慮しないと、生涯死亡率や生涯罹患率という統計数字に騙されますが、時系列で冷静に考えると、子宮頸がんワクチンの発想そのものがおかしいことに気付くはずです。
HPVワクチンは、「子宮頸がんワクチン詐欺事件」と呼ぶべき歴史に残る巨額詐欺・薬害事件だと思います。
拡散希望です。
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<参考 厚労省 副反応検討部会の資料>
<計算データ>