2025年の暦決まる | 宇宙とブラックホールのQ&A

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2019年6月6日にYahoo!ブログから引っ越してきました。よろしくお願いします。

 ・令和7(2025)年暦要項の発表

 国立天文台2月1日付発表(官報掲載)です。

 令和 7年 (2025) 暦要項 (nao.ac.jp)

 

 暦要項(れきようこう)は国立天文台で計算した翌年の暦をまとめたもので、毎年2月の最初の官報に掲載されます。

 暦要項には、国民の祝日、日曜表、二十四節気および雑節、朔弦望、東京の日出入、日食・月食などが含まれます。

 国の機関の発表なので、年の表示は元号を中心にしていますが、このブログでは西暦を中心にして掲載します。

 

 以下、「昭和二十三年法律第百七十八号 国民の祝日に関する法律」を「祝日法」と略称します。

 

 

  1 祝日

 

 暦要項の第一の意義は、来年の暦が正式に決まったということです。

 「来年の暦なんてとっくの昔に手帳にもネットにも載っているよ」というあなた、それは正式のものではありません。

 (毎年同じことを書いています(^_^)

 国民の祝日のほとんどは祝日法で決まっていますが、春分の日と秋分の日は天文学的に決まります。

 国立天文台はその計算を行うのです。

 (でも、秘密の計算法があるわけではないので、結局はカレンダー業界の印刷物と一致します。)

 

 国民の祝日の月日に加えて、発表資料にはないのですが曜日も追加記載しておきます。

   2025年(令和7年)の国民の祝日

    名称       日にち  曜日 

 1 元日       1月 1日  水

 2 成人の日     1月 13日  月H

 3 建国記念の日   2月11日  火

 4 天皇誕生日    2月23日  日

 5 春分の日     3月20日  木

 6 昭和の日     4月29日  火

 7 憲法記念日    5月 3日  土

 8 みどりの日    5月 4日  日

 9 こどもの日    5月 5日  月

 10 海の日     7月21日  月H

 11 山の日     8月11日  月

 12 敬老の日    9月15日  月H

 13 秋分の日    9月23日  火

 14 スポーツの日  10月 13日 月H

 15 文化の日    11月 3日  月

 16 勤労感謝の日  11月23日 日

  2月24日、 5月6日、11月24日は休日になる。

 (注) 曜日の後のHは移動祝日(ハッピーマンデー)を意味する。

 

 2025年は、天皇誕生日(2月23日)、みどりの日(5月4日)、勤労感謝の日(11月23日)が日曜日に重なっています。

 このため、祝日法第3条第2項により2月24日(月)、5月6日(火)、11月4日(月)がいわゆる暦上の振替休日となります。

 5月6日が火曜である点にご注意ください。

 2024年は、国民の祝日と国民の祝日の間に1日だけ挟まっているケースはありません。

 このため、祝日法第3条第3項によるいわゆるブリッジ休日は存在しません。

 

 祝日法

 >第三条 「国民の祝日」は、休日とする。

 2 「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。

 3 その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は、休日とする。 <

 

 まとめると、国民の祝日が計16日、暦上の振替休日が計3日となります。

 

 国民の祝日のうち、 年によって変動のある、春分の日・秋分の日といわゆる移動祝日(ハッピーマンデー)、暦上の振替休日について前年、前々年と比較して表の形に整理しておきます。

 ・ 国民の祝日のうち、元日(1月1日)、建国記念の日(2月11日)、天皇誕生日(2月23日)、昭和の日(4月29日)、憲法記念日(5月3日)、みどりの日(5月4日)、こどもの日(5月5日)、山の日(8月11日)、文化の日(11月3日)、勤労感謝の日(11月23日)の10個は、日付が固定されているので、以下の表からは除く。

 日付の固定は、建国記念の日は政令により、その他9個は祝日法による。

 

  2023年(令和5年)と2024年(令和6年)の国民の祝日・休日

        令和7年   令和6年   令和5年

  名 称    2025年   2024年   2023年  

 成人の日    1月 13日  1月8日   1月9日

 春分の日    3月20日  3月20日   3月21日

 海の日     7月21日  7月15日   7月17日

 敬老の日    9月15日  9月16日   9月18日

 秋分の日    9月23日  9月22日   9月23日

 スポーツの日  10月 13日 10月14日  10月9日 

 休日       ―     ―     1月2日*

          ―    2月12日*   ―

         2月24日*  ―      ―

         5月6日*  5月6日*

          ―     8月12日*

          ―     9月23日*

         11月24日* 11月4日*

 (注) *印の休日は、いわゆる暦上の振替休日。

 

 山の日は祝日法により8月11日で固定されていますが、海の日は移動祝日になっています。

 似たような祝日に思えますが、両者の扱いが違う理由は不明です。

 

 

  2 日曜表

 

 これこそ手帳やカレンダーと同じですが、一応そのまま写しておきます。

 

   2024年(令和6年)の日曜表

 月    日        月    日      

 1 | 5 12 19 26    7 | 6 13 20 27

 2 | 2 9 16 23      8 | 3 10 17 24 31

 3 | 2 9 16 23 30   9 | 7 14 21 28

 4 | 6 13 20 27    10 | 5 12 19 26

 5 | 4 11 18 25    11 | 2  9 16 23 30

 6 | 1  8 15 22 29  12 | 7 14 21 28

 

 日曜は1年間に52日あります。

   366 ÷ 7 = 52 ・・・ 2

 小学生向けの解説かな(^^;

 

 

  3 二十四節気および雑節

 

 二十四節気(にじゅうしせっき)は、太陽の黄経15°刻みで時刻まで決まっています。

 黄経とは、天球上の太陽の通り道の上で、その時の太陽が春分を基準にして何度移動したかを示すものであり、0度~360度未満の値をとります。

 二十四節気のうち、春分(黄経0度)と秋分(180度)、夏至(黄経90度)と冬至(同270度)は特に重要なので、合わせて「二至二分(にしにぶん)」といいます。

 四季の真ん中ですね。

 二十四節気の代表としてこれらを載せます。

 

   2024年(令和6年)の二至二分

 名称  太陽   中央標準時 

     黄経  月日    時刻   

 春分  0度  3月 20日 18時 1分

 夏至  90度  6月 21日 11時 42分

 秋分 180度  9月 23日  3時 19分

 冬至 270度 12月 22日  0時  3分

 

 中央標準時とは国立天文台が決定しているもので、「東経135度の子午線の時」です。

 東経135度の子午線は、兵庫県明石市を通ることが知られていますね。

 日本標準時(情報通信研究機構が決定)とは決定する機関が異なるだけで、秒より下の単位まで問題にしなければ、実質的には同じと考えてよいでしょう。

 

 雑節(ざっせつ)の方は、何が入るのかピンと来ないので、全部写しておきます。

 

   2025年(令和7年)の雑節

 名称   太陽    中央標準時       

       黄経   月日   時刻   

 土用   297度  1月 17日 6時 16分

 節分        2月 2日

 彼岸        3月 17日

 土用     27度  4月 17日   3時 16分

 八十八夜      5月 1日

 入梅    80度   6月 11日   0時 24分

 半夏生   100度  7月 1日  23時 13分

 土用    117度  7月 19日  19時  5分

 二百十日      8月 31日

 彼岸        9月 20日

 土用    207度 10月 20日  12時 29分

 

 雑節の由来は、いずれも伝統行事・農作業にとって重要な日付ということです。

 黄経が載っているものは、黄経で定められています。

 

 

 土用は、中国の五行説に基づく季節の境目を表す期間です。

 木火土金水(もくかどごんすい)の五行に次のように四季を対応させると、

   春―木、夏―火、秋―金、冬―水 (五行相生の順)

 土だけ残ります。

 それを各季節の最後、言い換えれば立春、立夏、立秋、立冬の直前18~19日に当てています。

 暦要項に記載されている「土用」は、土用の入り(初日)です。

 でも、今では夏の土用しか意識されていませんね。

 平賀源内の宣伝によりウナギを食べる日になってしまいました(^_^

 

 節分は、立春の日の前日です。(これはよく知られていますね。)

 

 彼岸は、春分の日と秋分の日を彼岸の中日として前後合わせて7日間です。

 暦要項に記載されている「彼岸」は彼岸の中日の3日前で、彼岸の入り(初日)です。

 

 八十八夜と二百十日は、立春を初日として88日目と210日目です。

 八十八夜は茶摘みに好適な時期、二百十日は台風の襲来が多い時期を示します。

 ♪夏も近づく八十八夜、野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは茶摘みじゃないか~

 芹洋子 茶摘 歌詞 - 歌ネット (uta-net.com) 「動画を見る」をクリックしてください

 

 入梅って、現在は気象庁が観測結果に基づき地方ごとに判断して、「○○地方の今年の梅雨入りは・・・」と事後に発表するわけですが、暦要項の「入梅」は事前の全国的目安ということでしょう。

 

 一番なじみのない半夏生は「はんげしょう」と読み、二十四節気をさらに細分した七十二候の一つ。

 半夏生は、田植えに適した時期の終わりを示すということです。

 半夏はカラスビシャクという植物(有毒だが生薬にもなる)のことで、半夏生は半夏が生え出す頃という意味。

 

 最後に、暦要項には載っていないのですが、アストロアーツから七夕と中秋の名月に関する情報を追加します。

 

 伝統的七夕:8月29日 二十四節気の一つ「処暑」(2025年は8月23日)の直前の新月の日(旧暦の七月一日。2025年は処暑と同日の8月23日)を1日目として、7日目(旧暦七月七日)が伝統的七夕の日となる。

 中秋の名月:10月6日 「秋分」(2025年は9月23日)の直前の新月の日(旧暦の八月一日。2025年は9月22日)を1日目として、15日目(旧暦八月十五日)が中秋の名月の日となる。日付上は満月の1日前になる。

 ・ 後の月 : 11月2日(旧暦九月十三日)

 2025年の暦要項発表、9月に皆既月食 - アストロアーツ (astroarts.co.jp)

 

 

  4.朔弦望

 

 朔弦望(さく・げん・ぼう)と言われても普通の人は分からないと思いますが、 朔が新月、弦が半月(上弦と下弦がある)、望が満月のこと。

 合わせて、「月の満ち欠け」を意味します。

 ちゃんとした定義は、 朔、上弦、望、下弦の時刻とは、月と太陽との視黄経の差がそれぞれ0°,90°,180°,270°になる時刻のこと。

 

 望(満月)の日付時刻(中央標準時)だけ載せておきます。

 1月 14日 7時 27分   7月 11日  5時 37分

 2月 12日 22時 53分    8月 9日 16時 55分

 3月 14日 15時 55分    9月 8日  3時 9分

 4月 13日 9時 22分   10月 7日 12時 48分

 5月 13日 1時 56分    11月 5日 22時 19分

 6月 11日 16時 44分    12月 5日 8時 14分

 

 2025年は、毎月1回ずつ満月があります。

 アストロアーツによると、最も大きく見えるのは11月5日の満月(5日~6日の月)ということです。

 同じく、最も小さく見えるのは4月13日の満月(12~13日の月)です。

 

 

  5.東京の日出入

 

 1月1日から10日ごとの東京の日の出、日の入の表が載っています。

 冬の日の出が最も遅い日、日の入が最も早い日、昼間(日の出~日の入)が最も短い日がすべて異なる(夏もほぼ同様)など、興味深い点もあるのですが、より詳細な毎日のデータが理科年表に載っているので、ここでは省略します。

 

 

  6.日食・月食など

 

 文章の部分を載せます。

 ( )内はアストロアーツの情報による見られる地域の補足。

 

 本年は日食が 2 回、月食が 2 回あり、そのうち日本では月食が2回見られる。

 

 1. 3月14日 皆既月食

  日本では一般に北海道・東北地方 (一部を除く)・関東地方東部・小笠原諸島で月出帯食 が見られる。各地における状況は次のとおりである。

 (東京、仙台、札幌のうち東京の行だけ掲載)

 地名     月の出        食の終り

    中央標準時 位置角 食分  中央標準時 位置角

    日 時  分  度       日 時  分  度

 東京 14 17 47.7 333 0.008  14 17 48.2 333

 

 2. 3月29日 部分日食

 日本では見られない。

 (北大西洋、ヨーロッパなど)

 

 3. 9月 8日 皆既月食

 日本では全国で皆既食が見られる。各地における状況は次のとおりである。

 (那覇、福岡、京都、東京、仙台、札幌のうち東京の行だけ掲載)

 地名  食の始め     皆既の始め      食の最大

   中央標準時 位置角 中央標準時 位置角 中央標準時 位置角 食分

    日 時 分 度  日 時 分  度   日 時 分  度  

 東京 8 1 26.8 16  8 2 30.4 165  8 3 11.8 286 1.367

 

 地名  皆既の終り     食の終り

   中央標準時 位置角 中央標準時 位置角

    日 時 分  度  日 時 分  度 

 東京 8 3 53.2  47  8 4 56.9 204

 

 4. 9月22日 部分日食

 日本では見られない。

 (タヒチなど)

 

 

 ★ 久し振りの投稿になりました。10日(土)からコロナを発症し、熱と食欲不振で何もできない状態です。火曜に医者に行ってコロナ軽症との診断を受け、対症療法の薬をもらい、日数ではそろそろ回復してもよい頃なのですが、むしろ咳が悪化するなど回復の兆しは見えません・・・

 この記事は例年載せているもので、今年は忘れていて半月過ぎてしまいましたが、頑張って載せました。