経済に関する国際比較(2026/6/8)
ちょうど一年前に掲載したデータを更新した記事です。経済に関する国際比較(2025/6/8) | 宇宙とブラックホールのQ&A日本と比較するのが目的なので、日本以外の国として次の基準で選びます。( )内は2025年の人口順。1.人口2000万人以上の欧米系の先進国 ― 計8か国 (米独英仏伊西加豪) うちG7に属するのは米独英仏伊加の6か国2.アジアの先進国・地域 ― 計5か国・地域 (韓国、台湾、イスラエル、香港、シンガポール) 前回はイスラエルを除いたのですが、今回は加えます。方針が定まらない・・・3.東アジアの近隣諸国 ― 計5か国・地域 (中国、韓国、北朝鮮、台湾、香港)4.新興大国としてBRICs -計4か国 (インド、中国、ブラジル、ロシア) 南アフリカは人口が少ないので含めません。これらから重複を除き日本を加えた合計19か国・地域を対象としますが、今回は北朝鮮のデータは全く取れなかったので、実際は18か国・地域です。比較する指標は、次の4つです。A.名目GDP(2025年,IMF)B.一人当たり名目GDP(2025年,IMF)C.ジニ係数(所得再分配後、直近の数値)D.対外純資産(財務省,2025年末)AとBはよく見かける経済指標なので、特に解説の必要はないでしょう。このブログでは一時「名目GDP」(国内総生産)ではなく「名目GNI」(国民総所得)の方が適切なのでそちらを採用すると宣言したことがありましたが、後者は発表が1年遅れるので、いつの間にか前者に戻しています(^^;IMFデータで、グローバルデータからの再引用です。米ドルへの換算は、各年の平均為替レートによります。Cのジニ係数は、所得の不平等の度合いを表します。0~1までの値をとり、大きいほどつまり1に近いほど不平等、小さいほどつまり0に近いほど平等であることを意味します。今回はこれ以上詳しいことは省略します。世界銀行データです。Indicator | Gini index | World Bank Data360Dは、対外純資産(財務省,2024年末)です。対外純資産とは、日本の政府や企業、それに個人が海外に保有する金融資産となる「対外資産」から、海外の政府などが日本で保有する金融資産である「対外負債」を差し引いたもの。2025_g3.pdf前回はBやCを評価する基準として「E.不平等調整済み人間開発係数(IHDI)」を掲載しました。今回も載せたかったのですが、発表元が更新していないため、今回の掲載は見送ります。A.名目GDP(IMF) 単位:十億US$順位 国名 2025年 2024年 .1 米 30,767 29,1852 中国 19,626 18,7483 独 5,048 4,6594 日 4,435 4,0265 英 4,003 3,6456 インド 3,916 3,9097 仏 3,369 3,1628 ロシア 2,588 2,1619 伊 2,550 2,37210 加 2,320 2,24111 ブラジル 2,280 2,17112 西 1,904 1,72213 韓国 1,872 1,87014 豪 1,840 1,79722 台湾 920 78227 イスラエル 611 54228 シンガポール 604 54740 香港 427 407日本は、2009年までは米国に次いで世界第2位の経済大国でした。(「経済大国」という言葉が適当かどうかは別として、20世紀末から21世紀初頭にかけてそう言っていました。)しかし、2010年には中国に追い越されて第3位となり、さらに2023年にはドイツに追い越されて第4位となりました。計算上は、2025年の米国経済の日本の約7倍、中国経済は4倍以上となります。ただ、最近のドイツ経済は不振が続いており、また中国経済は公表では5%成長とされるものの統計そのものの信頼性が疑われている状況です。また、昨年インドの政治家がいまやインド経済は日本を追い越したと豪語していましたが、実際にはイギリスより下に落ちています。(インドも大国意識の強い国です。)日本経済が世界経済に占める比率も低下してきています。2005年には、日本の比率は10.2%でしたが、低下を続け、2024年には3.8%となっています。(財務省データ)参考資料6.国際比較経済面での世界における日本の存在感の低下は、これまでも進んできたしまたこれからも進んでいくでしょう。他国では、台湾経済の成長が目に付きます。(為替レートの影響だけでなく、実際に成長しています。)これは半導体輸出の影響です。B.一人当たり名目GDP(IMF) 単位:US$順位 国名 2025年 2024年 .5 シンガポール 99,365 90,6748 米 89,991 85,81213 豪 66,352 66,24818 独 60,439 54,99019 イスラエル 60,335 54,29420 英 57,608 52,64821 香港 56,893 54,03423 加 55,765 54,47327 仏 48,930 46,20429 伊 43,270 40,22434 台湾 39,489 33,43735 西 38,290 35,09237 韓国 36,227 36,12938 日 35,973 32,49868 ロシア 17,972 14,79576 中国 13,968 13,31384 ブラジル 10,686 10,214148 インド 2,675 2,711日本は、韓国、スペイン、台湾にも抜かれて、先進国のなかでは最低水準です。これはドル換算の影響もあるので、私は物価高是正のためにも個人的には1ドル130円程度が妥当だと考えています。円安を好ましく思う経済評論家が多いことは知っていますが、経済というものは株価だけで評価するべきではないでしょう。ただ、130円になったとしても韓国を上回る程度で、イタリアにも追い付けません。それに、巨額の政府債務により日銀の大幅利上げが難しいなかでは、為替レートを円高方向に向かわせるのも残念ながら困難です。この数値によれば、たとえば米国は日本の2倍以上豊かだということになりますが、米国政治の混乱を見る限りそれほど豊かな国とは到底思えません。また、台湾の経済成長は国民の生活水準を上昇させています。IT関連産業・輸出の好調によるものですが、その点や人口減少など類似した環境下にある日本や韓国はさほど好調とはいえません。人口規模で見て日本の1/5以下、韓国の半分以下と小さいので、特定産業の盛衰が経済全体に及ぼす影響が大きいためだと思います。C.ジニ係数(所得再分配後、世界銀行、掲載時最新)国名 数値(年) .加 31.5(2022) 29.9(2020)仏 31.8(2023) 31.2(2022)独 33.7(2022) 31.7(2020)日 32.3(2020)英 32.4(2021)韓国 32.9(2021)伊 34.3(2023) 33.7(2022)西 33.4(2023) 33.9(2021)豪 33.8(2020) 34.3(2018)米 41.8(2024) 41.8(2023)台湾 ―香港 ―シンガポール ― .中国 36(2022) 35.7(2021)インド 25.5(2022)ロシア 33(2023) 35.1(2021)ブラジル 50.3(2024) 51.6(2023)先進国とそれ以外を横線で分けました。というのも、正直言って、先進国以外のジニ係数はどの程度信頼できるのか分からないからです。たとえば、中国であれば共産党の高級幹部は金銭に換算できない高度な福利厚生を享受しているとされますが、それは一切カウントされていないはずです。また、財閥とホームレス・物乞いが同居する人口大国インドのジニ係数が、どの先進国よりも低いというのは、信じる人はいないのではないでしょうか。日本の数値が2020年のままですが、理由は分かりません。そもそも所得再分配調査による数値と異なっているので、出所・計算方法も不明です。先進国のなかでは、米国のジニ係数だけが他からかけ離れて4割を超えています。米国は、移民を広く受け入れるという国の成り立ち・あり方からして不平等になりやすいのですが、さらに社会保障を「社会主義」だとして忌み嫌う国民性・(共和党系の)イデオロギーがあるため、このような数値となっているのでしょう。それで政治の混乱を招いているのであれば、自業自得というものです。先進国の常識が通用しない国です。D.主要国の対外純資産(財務省,各年末) 単位:兆円国名 2025 2024 .独 676 570中国 636 516日 561 534香港 392 320ノルウェー 330 272加 205 217ロシア 174 149伊 64 54英 ▲42 ▲55仏 ▲155 ▲97米 ▲4,304 ▲4,109出所が財務省なので、これだけ単位が日本円になっています。この数値も、2023年までは日本が首位でしたが、2024年にドイツに、さらに2025年に中国に抜かれています。やはり為替レートの影響を受けています。ただ、この数値は貿易収支の黒字・赤字の累積(輸出で稼いだ結果)と考えれば大きいほど良いということになりますが、対外投資・対内投資の累積という面もあり、一概には言えません。対内投資は、その国の経済の好調が国際的に評価されていることを意味するからです。中国の場合は、海外から中国への投資が減少している効果が大きく、決して好ましい状況とは言えません。米国は大幅なマイナスですが、これはそれだけのドルを世界に散布してそれによってドルが基軸通貨になっているという面があり、米国経済が健全な成長を続ける限りはマイナスが拡大すること自体は問題ないと考えます。トランプ政権は国内製造業を復活させて貿易赤字を縮小させたいようですが、マクロ経済的にも、また低所得者層の教育に失敗している点をとっても、それはほぼ不可能だと思います。(部分的に特定の製造業だけであればあり得るかもしれないけど)一年前には次の記事も書いていて、今年もすでに人口動態統計の発表があったのですが、データの更新はできるものの文章の内容の変更はあまり必要ないので、今回は見送ります。日本の人口の動き(2025/6/12) | 宇宙とブラックホールのQ&A★ 気象庁によると、昨日6月7日(日)に関東甲信が梅雨入りしたとのことです。時期は平年並み。平年の梅雨明けは7月19日頃なので、梅雨はひと月と10日程度の長さですね。私は金曜日に池袋で兄弟会を開いたのは良かったのですが、土日に原因不明の体調不良となって寝込みました。★★ 今日のロジバン 不思議の国のアリス367 .i satci banzu lo nu ro da cu te dunda pa titspi ちょうど皆に一つずつ渡されました。satci : 精確だ,x1は x2(基準)に関して x3(性質/数量)の点で [物理世界・計測]banzu : 足りる/充分だ,x1は x2(目的)に関して x3(条件)において。-baz- [構造・比較]dunda : 与える/贈る/授ける,x1は x2を x3(者)に。-dud-, -du’a- [生命・経済・資産] 支払いや返済のない授与行為。’x2は物だけでなく事や性質もtitspi : 砂糖菓子/キャンディ/砂糖漬けだ,s1=t1は。<- tit+spi, tit<- titla甘い, spi<-spisa 欠片少し分かりづらい構文ですが、全体の主述語は冒頭のtanru { satci banzu } で、そのx1はなく、x2(目的)が { lo nu } 以降最後までの出来事抽象節です。抽象節内の主述語は { cu te dunda } 「与えられる」で、そのx1は { ro da } 「全員」、x2が { pa titspi } 「キャンディ」です。出典は、lo selfri be la .alis. bei bu'u la selmacygu'e (lojban.org)