コクセター『幾何学入門 上・下』の内容紹介第7弾です。
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第9章「複素数」第7節「共形変換」から。
複素数zは、2つの実数を用いて z=x+yi という形に表されます。
実数部分xを横軸、虚数部分yを縦軸にとって平面上に表示したものが、「複素平面」です。
複素変数zに一定の複素数bを加える変換
z' = z +b
は複素平面上の併進であり、zに一定の複素数をかける変換
z' = az
は 0 を中心とする回転拡大です。
後者はaが実数であれば拡大となり、aの絶対値が1であれば回転となります。
一般の正格相似変換は、一般1次変換
z' = az +b
となります。
ここでaの絶対値が 1 であれば(|a|=1 )、正格等長変換となります。
x軸に関する鏡映は共役複素数をとる変換
_
z' = z = x -yi
となります。
一般の変格相似変換は、共役複素数の一般1次変換
_
z' = az+b
となります。
aの絶対値が 1 であれば、変格等長変換となります。
0 を中心とする半径kの円(|z|=k )に関する反転は、
_
z' = k^2/z
となり、aを中心とする半径kの円(|z-a|=k )に関する反転は、
_ _
z’ = a+k^2/(z -a)
となります。
正格または変格の任意の円円変換は、1次分数変換
z' = (az+b)/(cz+d)
または _ _
z' = (az+b)/(cz+d)
で表されます(ただし ad-bc≠0 )。
ここで相似変換であるかないかで、cは 0 か 1 の値をとれます。
逆に、1次分数変換はすべて円円変換となります。
さらに、変換が円円変換であることと等角変換であることも同値です。
------------------- 続 く -------------------