子供を亡くすという最悪の悲劇の中で、「時間」は、あの時のまま「止まっている」、凍り付いたような感覚は、どうすることもできず「そのまま」だ。
ただ、半分死んだような心と生物としての「反する」存在が、矛盾するような「時間」を死ぬまで、「半死」のままこの世を彷徨っている気がする。
何かが、時間をやり過ごすことを助けてくれる。
私の場合、あまり多くない。
生命力あふれ、エネルギー強く、人間の世に馴染みやすい人たちが羨ましい。
最近、音楽に逃げ込むことが多くなってきた。
しみじみと音色を聴き込むことのできる、何かを訴えかけてくるギターの弦の爪弾くかすれた音を拾える「間」のある曲が好みだ。
「サラの子守歌」
「題名なし」
「マリアンヌ」
娘の名、茉莉香に似た「マリアンヌ」、という題名だけでも気になってしまう。