いま演劇は厳しい状況下にある。
節電か自粛かの論議の中で、
ことによると1ヶ月くらい前に、
夜間の公演中止のくだる可能性もある?
演劇を創るということは・・・
1ヶ月前には、
演出はプランを提出し、
出演者たちは厳しい稽古に入っている。
ポスターチラシも刷り上っている。
チケットも売り出している。
道具の注文も終わっている。
音響、照明や舞台監督の契約も済んでいる。
どれほど小さな劇団でも、
50万を超える経費をつぎ込んでいるはずだ。
2~3人を呼んで、
舞台装置も何もなしで講演や朗読などをやるのとわけが違う。
数人の講師料やキャンセル料を払うのとはわけが違う。
「母」を考えれば、
出演者は、小林セキ、末松、多喜二、チマ、ツギ、ユキ、慶義、ツル、
志乃、タミ、棒頭、子分たち、斉藤、安田博士、その他巡査、特高、憲兵・・・
演出、助手、舞台監督、音響、照明、美術、道具、小道具、制作宣伝・・・
それぞれのオペレーター等々・・・
少なく見積もっても35名を要する集団で成り立つ作品だ。
今のところ、
「馬鹿言うんじゃないよ」
で済んでいるかもしれないが、
実際の場になったら、これではすまない。
首をくくることにもなりかね得ない。
節電も懸命にしよう。
自粛もしよう。
だが、それが過度に実施されることには反対である。
演劇ばかりではないと思う。
だが、ぼくは演劇の世界に身をおいている者だから、
その立場からものを言う。
共通の考えを持っている人は一緒に声を挙げて欲しいと思う。
劇団では、
いち早く支援にも取り組んできた。
「芝居などしている時ではない」
被災地には、どんなドラマでも超える実態が横たわっているのだから。
「いま感動なんて必要ない」
瓦礫を取り払い生活を取り戻して初めて感動も生まれる。
遠く離れた安住の地で芝居をして、
何が被災地を元気にできる?
こんな声も聞く。