ときどき旅に出るカフェの続編。

 


再会のシュークリーム

コロナのパンデミックが始まって2年。瑛子はテレワークで仕事を続けていた。カフェ・ルーズはカフェとバーの営業はやめてテイクアウト専門でやっていたが久しぶりにカフェ・ルーズへ行ったら「しばらく休業します」との張り紙が。円の連絡先も知らず心配していたが、ご近所のケーキ店からの情報でオンラインショップとキッチンカーで営業していると分かって一安心。今は店で暮らしているそう。瑛子と会ったことで店を再開することに決めた様子。

たまごの旅人もでしたがコロナが出てくると最近の作品なんだな〜てわかりますね。瑛子の抱いたモヤモヤ感、同感って人も多いのかも。

 

リャージェンカの困難

カフェ・ルーズは木金土に営業、日曜はキッチンカー、あとはオンラインショップ用のお菓子作りというスケジュールになった。旅には出られないけどキッチンカーで色々なところに行けるとのこと。瑛子は後輩を誘ってカフェ・ルーズへ。ロシアのメニューを食べていると、リャージェンカというドリンクから後輩から引きこもり歴六年の姉の話へ。両親から将来姉の面倒を見てと言われてムカついて姉に文句言っちゃったそうです。リャージェンカは昔姉が後輩に作ってあげようとして失敗したドリンクなんだとか。円はリャージェンカを作り「家族から逃げる権利はあるけど、後悔してるなら姉に謝ってリャージェンカを飲ませて編みては?」とアドバイス。

リャージェンカ、牛乳をペチカで何時間も焼いて作るんですって。日本で再現するのは大変ですね。お姉さんもリャージェンカを飲んで、引きこもり脱出してくれたら良いけど。

 

それぞれの湯

カフェ・ルーズで筆談で会話するカップルをよく見かけるようになる。高校生の時にクラブ活動で手話を習ったけど卒業して辞めてしまった過去が引っかかっている瑛子。女性に手話で話しかけると、両親の方針で手話は禁じられて読唇をするよう強要されていたらしく、今はマスクで唇が読めないので、スマホでの会話をしているそうだ。お互い相手を思い合ってるラブラブカップルの話でしたな。

手話を禁じる両親、腹たつね。同僚の女もちょっとイケ好かない。圓は台湾のスイーツですね。食べたいわ。

 

湖のクリームケーキ

ロシア語の勉強を始めた円。ぬいぐるみ作家から「ブレッドケーキ」を知っているか訊かれたが分からず、その後調べてブレッドケーキを作ってみたら美味しくて評判が良いらしい。作家さんにはフランスに嫁いだ姉がいて、姉からの手紙に書いてあったブレッドケーキがどんなものか知りたかったらしい。仲の良かった姉がだんだん疎遠になってきて、さらにコロナが追い打ちをかけた様子。しかし話を聞いていくと、どうやら姉は義兄によって妹との連絡を断たれている状態っぽい。そう円に指摘され「すぐにフランス行って確認する」と宣言。もし軟禁とかDVとかされていたとしたら、連れて帰ったらいいと思うよ!

ロシア語のスラブ語っていうの初めて知った。スラブ語圏って案外広いらしい。

 

彼女のためのフランセジーニャ

仕事と部屋が見つかるまで、従姉妹の早穂が同居することに。芸大に通っていたけど辞めてカナダ留学したけどコロナで帰国せざるをえなくて何をしたいか分からないけど地元には居たくない、らしい。留学時代に聞いていたフランセジーニャを円が作ってくれた。またカナダに帰る、と宣言する早穂でした。

「帰る」てのが良いよね。

 

鳥のミルク

カフェ・ルーズの通販用イラストを依頼したイラストレーターさん。昔からの親友もイラストレーターを目指しているがなかなか仕事に結びつかない様子。鳥のミルク、は童話からきたそうで、この世に存在しないもの、かぐや姫が要求した品物みたいなイメージらしい。

二人のイラストレーターが喧嘩しちゃったけど、仲直りできると良いですね。

 

あなたの知らない寿司

上の二人は仲直りしてました。さて、英子の同僚がホームパーティーをするそうで、ビーガン料理を探していた。円に相談して持ち帰り用にビーガン料理を作ることに。ところが当日なかなか同僚が現れない。なんでも遊びに来ている義母が寿司を振る舞うと張り切ってしまい、ベジタリアンに寿司を出すな、と揉めていたらしいよ。しかし義母が作ったのは野菜で作る田舎寿司。しかもお酢は使わず柚の果汁を使うそうで、ビーガン料理として素晴らしいみたい。

 

抵抗のクレイナ

雨の日にカフェ・ルーズへ行くとカウンターに男性が一人いて、なんでも2時間も粘っているらしい。一人で経営してるしこれは怖いね。しかもコイツ以前上から目線でうんちくを垂れていた男で、今回も「接客をしないのか?」とか「フランス菓子店をやっている自分のところに勉強しにくるがいい」とか言いやがってムカつく男でしたな。しかし円はビシッと反論しました。素晴らしい対応!

マンスプレイニングって男性が女性は自分より無知でアドバイスが欲しいものだと思い込んで説明したがる言葉があるんですって。そういう人キャンプ場に現れるって聞いたことあるわ。

 

クルフィの温度

カフェにはアシスタントの女性・箱崎がいて、嫌味な男も来ていないとのことで一安心。しかし箱崎は厄介なタイプらしく、瑛子的には「謙遜されることを想定して褒め言葉を発する人」だそうで。いつも前向きな言葉を発する円やキャリアウーマンだと言われて否定しなかった瑛子たちは自信がある人間だと思ってムカついている様子。なんだそりゃ、だな。しかもケーキ店の店員さんによると、箱崎は製菓学校を卒業して姉と一緒にケーキ店をやっていたらしい。でもその店は潰れて今は主婦。どういうことかしら? と思ったら、カフェ・ルーズが荒らされてレシピが盗まれていました。多分きっと間違いなく犯人は箱崎ですね。

 

酸梅湯の世界

カフェ・ルーズはしばし営業休止。円はキッチンカーで営業していた。なんでも営業していないのにネットでの店の評判が悪いらしい。大阪にいる円を追いかけてきた瑛子。そこで会った女性からマンスプレイニング男・高見の話を聞いた。なんでも高見の開催していた勉強会では、参加した若手パティシエールたちに飴と鞭を使って洗脳させて最終的にホテルに連れ込む手段であり、技術を伸ばすための勉強会ではなかったらしい。箱崎は特に高見のお気に入りで、姉が妊娠して店を続けられなくなってますます高見にのめり込んだんだとか。そして今は高見の妻なんだってさ。どうやら夫からあれこれ言われてバイトで入り込んでレシピを盗んだらしい。自ら警察に出頭してレシピを返却して謝罪したけど、高見から植え付けられた負け犬根性は抜けきらないだろうね。なんとか、ゲスな男から逃げ出してもらいたいね。

 

海外へ旅には行けないけど、色々な国の料理を食べることはできるし、カフェ・ルーズの食事はどれも美味しそうですな。

私も海外旅行したいと思うけどどこに行ったら良いのやら。せっかく作った北斎のパスポート、一度も使わずに終わってしまいそうで怖いです。