神戸ファッション美術館「アニメーション美術の創造者 新・山本二三展 THE MEMORIAL」 | 美術館大好き!大阪・兵庫・京都・奈良へのお出かけ日記

美術館大好き!大阪・兵庫・京都・奈良へのお出かけ日記

大阪・兵庫・京都・奈良へのお出かけの日々をメモ。美術館・博物館や神社仏閣、舞台やクラシックにも興味あり。その他興味があることはなんでも。

Instagramの内容とほぼ同じです。



ラピュタの世界観が好き。名前は知らなかったのですが、ラピュタの美術監督をされていた方の展覧会と知り、美術館へ。



昨年逝去したアニメーション美術監督・山本二三の手がけた背景美術や、晩年に取り組んだ故郷の五島列島を描いた作品を紹介する展覧会です。

 

山本二三は1953年長崎生まれ。TVアニメ「未来少年コナン」(1978)で美術監督として抜擢され、様々な作品の背景を手がけました。「天空の城ラピュタ」(1986)、「火垂るの墓」(1988)、「もののけ姫」(1997)、「時をかける少女」(2006)など、多くの作品で美術監督を務めました。


上記の作品はたまたま全て観ていて、特に「未来少年コナン」は私の近未来SFのイメージを作ったと言ってもいい作品。今でも「荒廃した近未来の世界」と言うと真っ先に映像が思い浮かぶぐらいです。

 

「天空の城ラピュタ」「火垂るの墓」もそうなのですが、見たことがないはずなのに何故か懐かしい、知っている気がする・・・描写がリアルであるだけなく、その場面の温度や湿度、匂いも感じさせるような不思議な世界観があるように思います。何より、自分もその世界に入って探検してみたくなるような奥行きを感じます。


会場では「もののけ姫」の森の背景画がたくさん紹介されていました。他の作品の緑と全く違うのですね。森の中の水面が黒で描かれることで、神秘的で恐ろしさも感じさせる森となっていることを知りました。


また、山本二三の描く雲はファンの間では「ラピュタ雲」と呼ばれるそうで、写真よりも本物らしい。ご本人が雲の絵を仕上げていく実演のビデオが会場で流れていました。多彩な色を大胆に使っているのに、仕上がってみると、どこかで見たことがあるような雲そのもの。すごいです。

 

アニメを見た時の記憶を掘り起こしながら、楽しく見ました。