東リいたみホール「第38回伊丹市民オペラ定期公演 G.ヴェルディ作曲「ナブッコ」」 | 美術館大好き!大阪・兵庫・京都・奈良へのお出かけ日記

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💃観劇記録



これまで全く知らなかったのだけど、関西では市民が参加するオペラがいくつかあり、これもその一つ。昨年「ボローニャ歌劇場トスカ」でトスカ役を務めた並河寿美さんの名前をお見かけし、ストーリーも面白そうだったので母を誘って出かけました。

 

指揮:加藤 完二
演出:井原 広樹


ナブッコ・・・・・ 桝 貴志
アビガイッレ・・・ 並河 寿美
ザッカリーア・・・(演技)片桐 直樹、(歌唱)ホン・スンポ
イズマエーレ・・・古屋 彰久
フェネーナ・・・・高谷 みのり
ベルの司祭長・・・服部 英生
アンナ・・・・・・小梶 史絵
アブダッロ・・・・山﨑 太郎

管弦楽:伊丹シティフィルハーモニー管弦楽団
合唱:伊丹市民オペラ合唱団
バレエ:平野節子バレエスクール



片桐さんが急性声帯炎の為、歌唱のみホン・スンポさんに変更。


舞台は紀元前6世紀のエルサレム、主役のナブッコは旧約聖書「ダニエル書」「エレミヤ書」に出てくるバビロニア王・ネブカドネザル2世。バビロン捕囚の周辺のお話です。

 

一般市民が参加するオペラってどんな感じなのだろう、と思いながら観に行ったのですが、オーケストラによる序曲と一幕最初の合唱・バレエを観てそのレベルの高さにびっくり。オケはプロ・アマ混合、合唱はオーディションで選ばれた精鋭だそうです。特に合唱は入魂!という感じがして素晴らしかったです。


衣装も異国の雰囲気たっぷりで素敵でした。舞台美術はほぼなしでしたが、映像と舞台上の階段、幕をうまく使って入退場や場面転換がされていました。字幕もあったので、どの場所?と混乱することなくわかりやすかったです。

話はやや複雑で、エルサレムvsバビロニア、王vs王女、姉vs妹とたくさんの対立項が出てきて、パンフレットの詳しい解説がなかったら混乱していたかも。興味深いお話だったので個人的にはとても楽しみました。

音楽はヴェルディ。華やかでいいですね〜。名曲揃いです。


キャストも素晴らしかったです。

ナブッコ・桝さんは王冠を取り落としてからが独壇場。横暴、錯乱、改心と目まぐるしく変化します。なんだか応援してしまいたくなってしまう王様でした。二幕終盤からは歌いっぱなしだった気がしますが、豊かな安定した声量で気持ち良かったです。


アビガイッレ・並河さん。超高音から低音まで、素人にはわけが分からんぐらいの難易度に感じられましたが、歌の素晴らしさは言うに及ばず。役柄は悪役枠だけど、不憫のひと言です。最初から最後まで王女・女王の風格で緊迫感があり、並河さんの場面は息を詰めて見ていました。お芝居を大切にした演じ方、すごく好きです。もうすっかりファン💓


ザッカリーア・片桐さんは歌が聞けずに残念でしたが、今回、影ソロみたいな形で歌ったホン・スンポさんの歌が美しかったです。豊かな声量で、まだまだ余裕がある感じでした。ぜひ舞台を見てみたいですが、日本では活動されてないのかなぁ。

 

すご〜く長くなってしまいました💦 他のキャストの方も皆美しい歌声で、聴いていて楽しかったです。


来年の演目と主要キャストも決まっていて、ヴェルディの「ファルスタッフ」なのだとか。うーん、不勉強で知らない😅 けど、観たいな、是非。

 

オペラの楽しさにハマってしまいそうです。

#身体は一つ

#どうするのよ、私😆






📝ざっくりのあらすじ(第二幕まで)


紀元前6世紀のエルサレム。バビロニア王ナブッコはエルサレムを侵略、ヘブライ人を捕虜として自国に連行する。一方バビロニアでは、ナブッコの長女アビガイッレが、自分は奴隷の娘であり王位継承権がないことを知り、謀反を起こす。神を侮辱し、自らこそが唯一の神だと称するナブッコに天罰が下る。頭上から落ちる王冠。恐怖に脅える父を尻目に、娘・アビガイッレは王冠を拾い上げる。