藤田美術館 | 美術館大好き!大阪・兵庫・京都・奈良へのお出かけ日記

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Instagramの内容とほぼ同じです。

3ヶ月ぶりの藤田美術館。

というか、もう3ヶ月経ったの⁉️とびっくり。年末は特に日が過ぎるのが早く感じます。


気になった作品たち。解説は美術館の解説サイトより。


●「十二天図屏風」より 室町時代、15-16世紀。

火天・帝釈天・伊舎那天。

 

密教では、方位を守護するのは十二の神(羅刹天・水天・風天・毘沙門天・月天・地天・焔魔天・火天・帝釈天・伊舎那天・日天・梵天)だそうです。12方位全てに守護する天がいるのですね。知らなかったです。


●「四天王像」 鎌倉時代、13世紀。

東 持国天

西 広目天

南 増長天

北 多聞天(毘沙門天)

 

目には水晶が嵌め込まれています。東に持国天、西に広目天、南に増長天、北に多聞天(毘沙門天)が向かい合って展示されていました。美しい像でした。

 

●長沢芦雪「幽霊・髑髏仔犬・白蔵主三幅対」 江戸時代、18世紀。




中之島美術館の長沢芦雪展で見た幽霊図とそっくり。同時期に制作されたようです。

掛軸の表具部分を描く「描表装」という手法が使われている。左幅は狂言の「釣狐」に登場する狐が化けた白蔵主(僧侶)、右幅は正体を見破り、白蔵主に化けた狐を食い殺した仔犬と考えられる、とのこと。仔犬、可愛らしく見えて、実は武闘派だった😅


●「小野小町坐像」 桃山~江戸時代 1617世紀。

旧内山永久寺蔵。謡曲「卒都婆小町(そとばこまち)」に取材。倒れた卒塔婆に腰掛けているのは、小野小町の成れの果ての姿。

小柄だけど迫力がある姿にリアリティを感じます。最近、オペラの告知サイトでこの場面を見たばかりだったので、不気味なのだけど親近感を感じてしまいました。このお話も読んでみたい。


●菱川師宣「大江山酒呑童子絵巻 下巻」より 江戸時代、1692年。

源頼光が四天王を率いて、酒呑童子を討伐する物語の一場面。頼光の策で毒入り酒を飲ませ、酒呑童子が眠っている場面です。周りの女性は攫われた姫君たちでしょうか。


●「木彫神像三体」 平安時代、12世紀。

左から女神(尼の頭巾)、童子、女神の坐像。こういった神像は神仏習合が広まった8世紀以降に数多く制作されたそう。

松尾大社でも似た雰囲気の平安時代の神像を見ました。神さまなんだけど、普通の人のような姿で仏像と雰囲気が違いますよね。ほっこりする雰囲気です。


●塩川文麟「月下雪景富士山図」 江戸時代、19世紀。

三保松原から、駿河湾の向こうに富士山を望む雪景色。

 

今回も興味を引かれる作品があり面白かったです。思いがけず、長沢芦雪の絵に出会えて嬉しかった✨一番印象に残ったのは小野小町坐像。小野小町伝説なども調べてみたいなと思いました。