大阪中之島美術館「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」 | 美術館大好き!大阪・兵庫・京都・奈良へのお出かけ日記

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英国・テート美術館のコレクションより、「光」をテーマに18世紀末から現代までの作品が展示されています。



結論から言うと、予想していたよりもずっと面白かった✨画家たちが光をどのように捉え、表現してきたのかを時代を追って見ることができます。


一番気になったのは、 ターナーの絵。


ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー「陽光の中に立つ天使」1846

ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー「光と色彩(ゲーテの理論)ー大洪水の翌朝ー創世記を書くモーセ」1843


●ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー「湖に沈む夕日」1840

●ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー「陰と闇ー大洪水の夕べ」1843


いつもコンスタブルとセットで見ていて(展覧会でもライバル関係だからか、そういう扱いが多かったように思う)、ターナーの作品のみをじっくりと見たことがなかったのです。コンスタブルとは方向性が全然別で、何故セットで考えていたんだろう?と今となっては不思議なくらい。今までは、明るいもやもやが何かわからなくて、よくわからない絵だなぁと思ってたけど、それが「光」と考えると腑に落ちました。光源を真正面から捉えたらこんな感じなのでは。


●ジョン・コンスタブル「ハムステッド・ヒースのブランチ・ヒル・ポンド、土手に腰掛ける少年」1825年頃


また、光といえば印象派。


 クロード・モネ「ポール=ヴィレのセーヌ川」1894


 ジョン・ブレット「ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡」1871年 

沖縄の辺野古で、通り雨の後に見た海にそっくり!思わずポストカードも購入。


●アルフレッド・シスレー「ビィの古い船着場へ至る小道」1880年


●フィリップ・ウィルソン・スティーア「ヨットの行列」1892-93年


ジェームズ・アボット・マクニール・ホイッスラー「ペールオレンジと緑の黄昏ーバルパライソ」1866


外光の中描いた絵は、降り注ぐ光を描いている気がする。光の中で、見えない光線を自然の煌めきを通して描いている感じ。


ヴィルヘルム・ハマスホイ「室内、床に映る陽光」1906

ハマスホイの室内の絵は、光というよりは、それによってできる影にフォーカスし光を際立たせている。今回出てないですが、フェルメールも絵の印象は違うけど、似た感じ。フェルメールの方が光の比重が高い?・・と考えていくと、レンブラントの光は舞台のスポットライトみたい、とか妄想が止まらない😆

 

こういう視点で展覧会全体の作品を見たことがなかったから、すごく面白かったです。もしかすると絵画鑑賞の基礎のキ、なのかもしれないし、頓珍漢なのかもしれないんだけど、私なりに納得したということで🤗 


写真NGだったのですが、リリアン・レイン「液体の反射」がまるで太陽を中心に周る惑星のようで、美しかったです。

あとはゲルハルト・リヒター。


ゲルハルト・リヒター「アブストラクト・ペインティング(726)1990

なんだか分からないけど引き付けられて、動けなかった。ガラスについた水滴ごしのにじんだ光を見ているよう。ウェットな感じがします。街の光。ソール・ライターの写真を思い出しました。

 

●ジョン・エヴァレット・ミレイ「露に濡れたハリエニシダ」1889-1890年 

ずっと見ていられる美しさ。柔らかい温かい光。

●ジョン・マーティン「ポンペイとヘルクラネウムの崩壊」1822年 

手のひらに光を当てて透かしたような赤。


●ウィリアム・ブレイク「アダムを裁く神」1795年

ウィリアム・ブレイクの詩はロマンチックなのに、絵は独特な癖のある感じ💦


●オラファー・エリアソン「星くずの素粒子」2014


大変充実した時間でした