白鶴美術館「中国陶磁の植物文 ―清雅と繁栄の象徴」 | 美術館大好き!大阪・兵庫・京都・奈良へのお出かけ日記

美術館大好き!大阪・兵庫・京都・奈良へのお出かけ日記

大阪・兵庫・京都・奈良へのお出かけの日々をメモ。美術館・博物館や神社仏閣、舞台やクラシックにも興味あり。その他興味があることはなんでも。

Instagramの内容とほぼ同じです。

友達と一緒に久しぶりに白鶴美術館へ。

白鶴美術館では、白鶴酒造7代目当主・嘉納治兵衛が収集した東洋古美術と10代目・嘉納秀郎が収集した中近東の絨毯が主に展示されています。


御影の山の手にあります。立派な石!



美術館は1934年に開館。建物がとてもユニークです。居宅を美術館として改築したのではなく、最初から美術館として建築されたためか、天井がとても高いです。いたるところに鶴のマークがあり、ランプや天井を探すのも楽しい。外見は和風、蔵の雰囲気もあり、中は洋風でいい雰囲気



奥の建物の一階と二階が展示室。中央の八角灯籠は東大寺大仏殿前の灯籠の写し。



ランプにも鶴マーク。


蔵っぽい重厚な窓の扉。






思う存分建物を楽しんだ後、まずは本館の東洋古美術を鑑賞。



中国の陶磁器が植物紋様を中心に紹介されています。植物紋様の解説もあり、霊芝の正体を初めて知りました。南画によく出てくる赤くてモコモコした形、何だろう?と思っていたのです。キノコだったのですね。また、「百獣の王」獅子と「百花の王」牡丹はよく一緒に使われる華やかなモチーフですが、「獅子身中の虫」に関連する仏教的な意味があるそう。勉強になりました。

南宋・明時代の焼き物がたくさん出ていました。景徳鎮窯の赤が華やかな焼き物や白い掻落の瓶が可愛かったです。また、北宋・金時代の陶器でできた華やかな枕があったのですが、どれも高さがかなりあって、一体どうやって使ったのか・・寝心地はすこぶる悪そうでした😅




絵も狩野派(元信、永徳、探幽、常信)や曽我蕭白など、色々ありました。最後の部屋にあった狩野光信「四季花鳥図屏風」(重文)は複製でしたが美しかったです。その手前にあった「鳥型卣」も可愛かった☺️



東洋美術を楽しんだ後は新館でアナトリア(トルコ)の絨毯を鑑賞。チューリップやカーネーションがポピュラーなモチーフだそうです。素朴な雰囲気のものが多かったです。

  

建物、東洋美術、絨毯とたくさん美を楽しみました。たまには友達と美術館もいいな。楽しかったです

 



📝中国の主な植物紋様

仏教・繁栄

霊芝(キノコ )→長寿の霊薬

牡丹富貴

不老長寿

その他、たわわに実る植物が繁栄の吉祥紋として使われた。


📝獅子身中の虫(デジタル大辞泉より)

仏徒でありながら、仏法に害をなす者。転じて、組織などの内部にいながら害をなす者や、恩をあだで返す者。


獅子唯一の弱点は身中に潜む虫。退治するには、牡丹についた露が必要なので、獅子は牡丹の側で身を休める。